金糸とは 芯糸に箔を隙間無く巻き付けたものを金糸と呼びます。 太さの定義は 細いほうから 2分、3分、5分、8分(ふん)とし、一掛け(いちがけ)が普通の太さ(レーヨン芯120番)になります。そこから太い方へ二掛け、四掛け~二十掛けとなっていきます。 また太めの芯糸に細い糸で強めにあらく撚りをかけるとべこべこした芯糸ができます。そこに箔の切数を合わせて丸撚りをしたものがハート金糸です。

 


 

本金糸

和紙を土台にして、本うるしで本金箔を接着します。
紙の目が縦なので縦に細かく切断して、芯糸に巻き付けます。芯糸はレーヨンか絹糸が一般的で、太さは、レーヨン#120番芯が一掛け、細くなれば8分といふうに数字がちいさくなります。また色目ですが、いまは99.99の本金もありますが、金や銅を合わせた合金によって色目を出しています。

 

本紛金糸(焼金糸)

和紙を土台にして本うるしで本銀箔を接着します。銀は酸化して表面がうす金、中金、濃金、赤金、青金、スミ、黒に変化します。これを利用してムラ焼きにしてそのまま金糸にしたり、ムラ焼きの上に着色をして色の深みを出しています。長い年月をかけて色は変化していきますが、止め加工しているので3~5年で銀が黒くなることはありません。年を経た色の変化を楽しんでください。

 

本うるし金糸

和紙を土台にして、柿渋で目止めして本うるしに顔料を入れ色目を出して、そのうるしを和紙に付着させています。利点は色あせが少ないところです。何年かたつと色が変化していきますがこれは色あせではありません。時間を経るごとに自然な色合いへと変化していきます。十年前に作った金糸と同じ色あいは出せません。

 

本うるし砂子金糸

和紙に本うるしを付着させその上に金砂子をふって金糸にします。砂子の大きさは3種類に分けて、色によって区別しています

 

本うるし本金砂子

和紙に本うるしを付着させ、その上に本金箔(四号金)をふって金糸にします。砂子の大きさは少し大きめで織物に織り込むと無地の中に2cmくらいの金がキラリと光がたちます。

 

新紛金糸

和紙に銀蒸着した原料に金、色着色した物を金糸にしています。この金糸は、他の金糸の和紙と多少違います。なぜなら蒸着の時に和紙の表面に凸凹があると蒸着できません。その為、他の方法で工夫して作っています。

 

炭素繊維本金

炭素繊維の表面に本金箔を貼付けます。使用例はゴルフクラブのシャフト、釣り竿、テニスのラケットなど、炭素繊維の使用しているものであれば可能です