体細胞分裂の観察(長ネギの根)
根の先端には成長点という分裂組織があり、そこで盛んに体細胞分裂が行われている。体細胞分裂の各時期を観察し、分裂のしくみを学習する。
準備
- 長ネギの種を発根させる。
- 根が数cm伸びたら、カルノア液(*1)に入れて固定する。
(この状態で保存しておくと、いつでも実験が可能です)
- 固定した根端を60℃の希塩酸の中に約5分入れ、組織を柔らかくする。
(細胞間物質を加水分解し、細胞がバラバラに離れやすくする作業)
- 水で洗い、希塩酸を洗い流す
方法
- 根端をスライドガラスにとり、先端から2,3mmくらい(白い部分)を残し切り取る。
- もう1枚のスライドガラスを十字に重ね、押しつぶす。
- 酢酸オルセイン液を滴下し、3~5分染色する。
- カバーガラスをかけ、ろ紙の上からさらに押しつぶす。
- 150倍程度で分裂組織を探す。
分裂組織は、細胞が丸く細胞壁が薄い。また、核がやや大きい。
永久組織は細胞が細長く、角張っており、核がやや小さい。
- 分裂している細胞を見つけたら600倍程度で観察しスケッチする。
生徒のスケッチ
考察
- どの時期の細胞が一番多く見られますか。また、それは分裂において何を意味しますか。
間期が一番多く、間期の時間が最も長いことを意味する。同様に前期・中期・後期・終期の数を数えればそれぞれの時期に要する時間が推測できる。
- 観察した細胞の染色体数を数えてみよう。
資料 いろいろな植物の染色体数 |
ソラマメ |
12 |
エンドウ |
14 |
タマネギ |
16 |
トウモロコシ |
20 |
イネ |
24 |
ダイズ |
40 |
サツマイモ |
90 |