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2014年9月 5日 (金)

祝20周年!犬神まつり千秋楽<後編>~犬神サアカス團登場

<前編>に引き続き犬神サアカス團の20周年を祝うイベント・レポート。
会場は渋谷TSUTAYA O-EAST。
20v
会場入り口には、犬神ファンの犬っこ、犬っさんたちから贈られた凶子さんをカリカチュアした派手な電飾の花輪が飾られていた。
30
『犬神まつり千秋楽』レポートの<後編>は、いよいよ当夜の主役の犬神サアカス團の登場だ。
当日は、その前にJ・A・シーザー & Asian Crack Bandが出演し独特の世界を展開していた。10さて、犬神サアカス團…客席が暗転になると、あの不幸なナレーションが…。
『単毒公演「祟神」』でも使用された、人間椅子の鈴木研一さんのリアルな青森弁による暗く悲しい、貧しく憐れなお百姓さんの物語。

40闇の中メンバーがステージに現れ演奏が始まった!満員

50犬神凶子

60v犬神情次2号

70v犬神ジン

80v犬神明

90v1994年「犬神サーカス団!」としてスタート。早、20年が過ぎたのだ。
その20年を記念して2007年以降のシングル盤をすべて網羅した2枚組ベスト盤『青少年のための犬神入門』がリリースされている。
Cd
1曲目は「光と影のトッカータ」。2007年発表のシングル。

100「♪恋人ができました、だけど今朝死にました」…いきなりコレだ。でもコレでいいのだ。観客も大よろこびなのだ!

110さて、このめでたき日の犬神サアカス團のバックラインは…

情次兄さんはフル・スタックを2組。

120vヘッドは愛用のJCM800 2203。

130やはり大舞台にはフル・スタックがよく似合う。
情次兄さんが指で示しているのはモニター・スピーカー。その理由は実際に会場にいた人だけの思い出にしておきたいのでココにはハッキリと書かないが、ミュージシャンの皆さん、コロガシには気をつけましょう!…とだけ言っておけば理由はわかっちゃうか?

140vジン兄さんのバックライン。こちらもフル・スタックだ。

150vEDEN WT-800と4x10"キャビD410XLTが2台。写真は別の機会に撮影したものだが、アンプは完全に同じモデル。

160v明兄さんはNATAL。
17012"、13"、16"、22"のコンフィギュレーション。シェルはメイプルだ。

180フィニッシュはブラック・スパークル。赤みがかった細かいラメが映える実に美しい仕上げだ。

190続けてプレイしたのは、凶子さんの「レッツ・ゴー!」の掛け声がイヤがオウにも会場を盛り上げてしまう「桜散る中」。2011年の『死ぬまでROCK!』収録。

200v正統派ブリティッシュ・ロック風のキレのよいギター・リフが曲想にバッチリとマッチするドライビング・チューン。
やっぱりこういう曲はMarshallじゃないとダメよ~、ダメダメ!

210明さんのシャープなドラムでスタートするのは「平成デモクラシー」。
250v
「今日は楽しくて仕方ない!」という凶子姉さん。「♪平成デモクラシー…」のリフレインが今日は一層鮮やかに響き渡る。
2005年の『スケ番ロック』から。

230
ストレートでハードなチューンが続く「ビバ!アメリカ」。

220v凶子姉さんは猛烈な巻き舌でこう歌う…「♪私の病気はアメリカ、あなたの病気もアメリカ」…ホント、アメリカってどうしちゃったんだろう。私も若い頃はトコトン憧れたけどナンカもうウンザリだな~。
今後いろんな意味で日本はアメリカに悩まされることになるだろう。
この曲は2010年の同名のアルバムから。
4年経った今、ゼヒ新しい「負のアメリカ賛歌」を明兄さんに作ってもらいたいと思う。

2_img_0181シットリと「いつか」。2007年のシングルだ。

このあと辺りから後半。
主役とはいえ、割り当てられた時間は他のバンドと同じく45分…アっという間だ。

260騒ぐだけでない。聴くべきところはジックリ聴き込むいいお客さん!これが犬神自慢の犬っこ・犬っさんだ。
315
「運命のカルマ」。
これまたヘヴィなリフに日本人好みのメロディが乗ったスピード・チューン。
何度も書くようだが、やはりこうしたタイプの曲にはJCM800の乾いたディストーション・サウンドがよく似合う。
過度に歪むことのない、太い音色はロックの歴史を作ったギター・サウンドなのだ。

270vこのバンドの楽しみのひとつはよく練られたジン兄さんのベース・ライン。どうしてもド派手なアクションについ目が奪われ、耳がおろそかになりがちだが、傾聴すべき。
その味わい深いラインがEDENでより一層聴きごたえのあるものとなり、バンド・サウンドを分厚くするのだ。
そのカギは信じられないくらいの音ヌケのよさだ。

280ん~、NATALって音色がいいな~。
「よく鳴る」ということに加えて音色がすごく音楽的なのだ。
特にバスドラ。ひと踏みごとに音楽を聴く楽しみが飛び出してくるよう。それも完璧にNATALに乗りこなしている明兄さんの技術の賜物だ。

290「DEAD END KIDS」。
2010年の『ビバ!アメリカ』収録にしてシングル・カットされた人気曲。

310そして痛快な「白痴」。
1999年の『地獄の子守歌』収録。犬神クラシックのひとつ。
凶子姉さんの「♪どうせブァカなんだろッ!」というところが大好き。
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疾駆するバック陣!

320vすさまじいラスト・スパート。

330最後までパワー全開の明兄さん!

340凶子姉さんの跳躍!キマった!
300v
本編最後には名曲「絆」を演奏して感動的に締めくくった。

360アンコールは全員集合して、まずは凶子姉さんのハッピー・バースディ。
そして、その後演奏したのは「命みぢかし恋せよ人間!」

370この日、本人の口から「健康上の理由で犬神サアカス團の活動からしばらくの間退くこと」が説明された。
ずいぶんコワイことを言ってファンを心配させてが、情次兄さんからの最新の情報では手術は無事終了し、凶子姉さんは順調に回復向かっているとのこと。ヨカッタ!
凶子姉さんも当然、一日も早く歌いたがっているらしい。
早く犬神に復帰して、元気に(?)不幸なストーリーを歌い上げてもらいたい。

380さらに、凶子姉さんの不在の間、残りの3人で「犬神サアカス團Z」として活動していくことも正式に発表され、犬っこ、犬っさんたちの大きな支持を得た。
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もう1曲、2011年のアルバム・タイトル曲「死ぬまでROCK!」。

演奏される曲の内容とは正反対の明るく楽しく、犬神サアカス團の20周年を祝うにふさわしいにぎやかなイベントとなった。
先述の通り出演時間は20周年といえども45分。「アレもやりたい、コレもやりたい!」と選曲には苦労したのではあるまいか?何しろ20年の間休まずに積み上げ続けたレパートリーは膨大なものになるのだから。

これからも暗く、不吉に、不幸に、みじめに、憐れな最高な曲で我が道を進んでもらいたい。

390犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒犬神サアカス團公式家頁

400P.S.  これで当日のプログラムをすべて消化したが、アンコールが鳴り止まず、再度ステージに登場して「地獄の子守歌」を演奏した。

P.S.ついでに…私も日野日出志好きだった。全部読んだワケではないけれど、『地獄の子守歌』とか『毒虫小僧』とか『蔵六の奇病』とか…。
本屋で単行本を買い込んで来ては「そんなマンガ読むんじゃありません!」と母に叱られた。
犬神サアカス團も他に「赤い蛇」なんて曲がありますな。実にいい趣味をしてる!

1_img_0601 NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

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(一部敬称略 2014年7月12日 渋谷TSUTAYA O-EASTにて撮影)