今回は『小筆の持ち方と使い方のコツ』をご紹介します。
4月~5月は日本賞状技法士協会の銀座校と横浜校で無料体験レッスンを実施しています。僕は無料体験レッスンの講師を担当することが多いのですが、そこで『小筆の持ち方とコツ』の質問を多々いただきます。
まず、大前提として小筆の持ち方ですが特に決まりはありません。どのような持ち方をしても構いません。書道経験者はご自身が持ちやすい持ち方で大丈夫です。
ただ、おすすめしたい持ち方がありますので、今回は小筆を機能的かつ長時間でも疲れないおすすめの持ち方をご紹介します。
2種類の持ち方
筆の持ち方で代表的なものに【単鉤法】と【双鉤法】の2種類があります。
まず先に【双鉤法】の持ち方を解説します。
【双鉤法】は筆の上側に人差し指と中指の2本を掛ける方法です。
小学書写(習字)で習う持ち方なのですが、子供の小さな手で大きな文字を書く場合、筆を安定させて書くことができます。この持ち方は半紙に4文字を書くような大きな文字に向いています。
小筆でも【双鉤法】で構いませんが、小さな文字を書く場合にはちょっと不向きです。小さな文字は細かい動きが必要になります。【双鉤法】は可動域が狭くなるので細かい動きに弱いのです。
次に【単鉤法】です。ズバリ!小筆は【単鉤法】がおすすめです。
単鉤法は鉛筆の持ち方に近い持ち方です。鉛筆の持ち方から筆を立てれば出来上がりです。
筆を立てる理由はシンプルです。筆は寝かせると太い線になりますし、立てれば細い線となります。
筆の角度は80度くらいで良いでしょう。親指の位置を調節して自分のベストを探ってみて下さい。※僕は垂直に近い持ち方をしています。これは好み。
小筆の使い方のコツ
小筆のコツはとにかく『力を抜く』ことです。筆を持つ手は筆が倒れない程度で十分です。普段はグラグラ状態、太い線を書きたいときに若干下向きに力を入れる程度です。
無料体験レッスンで卒業証書の筆耕のお話をすると、「そんなにたくさん書いていて腱鞘炎になりませんか?」と尋ねれらますが、腱鞘炎にはなりません。だって、全く力を入れていませんからね。
最も難しい技術
賞状技法に限った話ではありませんが、小筆はとにかく力を抜きます。
これは最も重要で、最もシンプルで、最も難しい技術かもしれません。
初心者の方が、最初から力を抜いて書くことは難しいかもしれません。ただ、頭の片隅に入れて練習してみて下さい。
頭の片隅に入れて練習していると、突然『あっこの感覚!?』とブレイクスルーを迎えることができるでしょう。
以上『小筆の持ち方と使い方のコツ』でした。
4月~5月、日本賞状技法士協会では無料体験レッスンを実施しています。参加されて、もし僕が担当したら「力を抜くってどうやるの?」と質問して下さい。全力でお答えします。
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