平賀さち枝 『まっしろな気持ちで会いに行くだけ』 | スーパーカブ漫遊記

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平賀さち枝 『まっしろな気持ちで会いに行くだけ』

皆様、ゲット済みでしょうかね?

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小生はこんな感じで主立ったものはゲットして年代順に聞いて楽しんでいますよ。

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デビューアルバム『さっちゃん』

この作品は今現在廃盤なのか、何気にゲットに苦労しました。初めて見た時は5,000円超えの中古しかなかったので、しばらく様子を見るしかありませんでしたが、何とか納得出来る金額のものがあったのでゲット出来ました。この作品はいずれ別で紹介するかもしないので詳しくは触れませんが、デビュー作ならではの拙さは感じるものの、それすら魅力に転嫁するだけの高貴さを感じさせる逸品です。紛れもない名盤ですね。歌うことに対する喜びのようなものが感じられ、それが聞く者の心に響いて来るはず。何よりも声が可愛いですよ。これがまともに流通しないというのは困りものなので、何とか改善していただきたいものです。コレクターズ・アイテムとして高価に取引されたとて何の意味もありませんからね。


平賀さち枝 - 10月のひと


まずは先のデビュー・アルバム『さっちゃん』から、最新作の『まっしろな気持ちで会いに行くだけ』までを通して聞いてみたのですが、多少の変化はあるものの本質的な部分はほとんど変わっていない感じがしました。おそらく当時は異色作であったであろう『ギフト/いつもふたりで』のシングルであっても、決してイメージを覆すようなものではないですよね。一番の近作で、2014年平賀さち枝とホームカミング 名義の白い光の朝に』で、このシングルは表題の共演曲1曲とホームカミングスの「Telly」と平賀さんのソロによる「青い車」そして表題曲のやけのはら REMIX を収録。やけのはらには平賀さんがヴォーカルで参加した「やけのはら "D.A.I.S.Y." が、前年に当たる2013年に発表されているので、その縁でのリミックスなのでしょう。「青い車」は今回のアルバムまっしろな気持ちで会いに行くだけ』で、再演されています。この「白い光の朝に」はいわゆるカントリー・ポップだったのですが、その3年後となる本作もそのカントリー・タッチの小品で始まり、その次にリード・トラックとなる「10月のひと」に繋がります。何が言いたいかと言えば、「いかにイメージを裏切らないか」ってことに配慮されているかってことなのですよ。構成としては弾き語りを中心にバンド・スタイルの曲を数曲、弾き語りにコーラスや簡素な楽器が加わる曲が数曲といった仕様で、あえて例えを出せば大森靖子様のインディーズ時代のアルバムからテクノ曲を抜いたような内容になっています。アレンジはひたすら穏やかで、平賀さんの美しい声とアコギ(平賀さんはガット・ギターを使用)の柔らかい響きが中心になっています。刺さって来るようなキツい音は一つも入っていません。聞いているとすーっと肩の力が抜けて行くような気がしますよ。

「10月のひと」「Lovin' You」「青い車」はもちろんですが、特に好きなのは「帰っておいで」「My Boyfriend, see you」「春一番の風が吹くってよ」「夏の朝にはアセロラジュースを」辺りですね。(もちろん全曲が暖かい雰囲気に包まれていて好きです。)

「帰っておいで」は、ちょっぴりボッサっぽい雰囲気を感じさせる曲。アコギに絡まる控えめなエレピとギター。エレピのソロもひたすら優しいフレーズを紡いでいます。アコギのリズムが心地よいので、このアルバムのベストテイクの一つかもしれません。

「My Boyfriend, see you」も、ギターの優しい音色とリズムが心地よいです。ヴォーカルに時折加わるコーラスが、ふわっとした感覚を高めていて、綿毛のようなイメージを思い浮かばせます。このアルバム、デュオ時代のオフコースをほんのり思い起こさせる部分があるのですが、この曲がそう思わせているのかなぁ・・・?

「春一番の風が吹くってよ」は、ベース好きなので(笑)特にフレーズがどうのこうのって感じではない(歌を引き立たせる王道な演奏で好感が持てます。)のですが、ベースの持つ暖かいトーンがしっかり押さえられていて好きです。平賀さんの素朴さが全面に出た感じの曲で、このアルバムのカラーを強調しているような感じです。ヴォーカルでは低域の変化のところが凄く好きですよ。

「雨の日」は素朴で可愛いボブ・ディラン。もっとポップスにどっぷりと漬かっても良いのでは?とも思うのですが、こういう曲はやっぱり捨て難いですね。

「夏の朝にはアセロラジュースを」は平賀さんの美しい声が満喫出来ますよ。エコーの響きが凄く豊かです。

エコーの話が出て来たので流れで書いてしまいますが、このアルバムのサウンドはかなりダイレクトで、多加なエコーが掛かっているのは先の曲くらいのもの。過剰なサウンドの処理(エフェクトなど)は行なわれていないようです。そんなわけで、小さなスピーカーで聞くとベードラが割れたりするので注意。要するに素の音に近いので、かなり音が良いです。ここら辺りはこだわっての処理だと思われます。良いステレオ(呼び方が古いか!?)で聞くと音の良さが良く分かると思いますよ。ヴォーカルとギターはもちろんですが、各楽器もかなり繊細な音で録られているように感じます。ヴォーカルなどはヘッドフォンで聞いていると声が生々しいくらいにきれいに録れています。高域のガラス細工のようなきれいな声はもちろんですが、低域になっときの声の空気の抜け加減(笑)が、何とも言えない親しみやすさを感じますよ。(比喩ではありません。好きってことです。念のため)

最近はシンプルな演奏の曲を聞くことが多くなって来たこともあるのですが、ちょっとした歌い回しや、息継ぎの場所とか、そういった人それぞれの持つクセのようなものが、凄く感じられるようになって来ました。やっぱり「声」というのは魅力としては最強のものですね。

最近では珍しいほどの暖かい感触の音で、実は大森靖子様の『MUTEKI』も、そうした音の暖かさを感じるサウンドを意識して出しておられるのですが、質感がちょっと違う。どちらが良いとか悪いとかではなくて、なぜだか分からないけど明らかに違う暖かさが出ています。

ざっと聞いた時に、決して悪い意味ではない、皮肉や比喩表現ではないという前提で、平賀さんの声が初々しいのが印象的でした。『さっちゃん』でもそう感じたのですが、歌う喜びみたいなことが何となく伝わって来て聞いているこちらまで嬉しくなって来ます。ちょっと強ばったような雰囲気もあった『さっちゃん』とは違い、リラックスした歌声は更にやさしさを増した感じ。かつては妹のように歌っていた声が、何やら「姉ちゃん」に歌ってもらっている子守唄の用に聞こえて来ます。「お姉さん」ではなくて弟が言う「姉ちゃん」というニュアンスの違いは分かっていただけるでしょうかね?泥臭いのとはちょっと違った田舎臭さというか、素朴さと言うか。洗練さとは無縁の無垢な作品です。歌声が本当に優しいのですよね。

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こちらは平賀さち枝のホームカミングス名義で出されたシングル『白い光の朝に』

動画で曲を聞いていただければ一目瞭然ですが、目に見えた化学反応が生まれた曲に仕上がっています。この曲を聞くと共演が一曲というのは物凄く勿体ないです。おそらくは期待されたほど売れなかったので、この一曲で終わったものと思われる(セールスが高ければ、おのずと次を!という話になりますからね)のですが、ぜひまた機会があれば、共作の作品を出してほしいですね。ホームカミングスはちょっと聞いた感じだと英詞にこだわっておられる感じで、それはそれで良いと思うのですが、時にはこういう言い訳を作って日本語の歌詞のみの作品を演ってみられるのも良いのでは?この曲はPVも曲も演奏も最高です。いや、特に良いのは演奏とコーラス。ファッ、ファッというコーラスは絶品でした。

平賀さち枝さんの曲の、特に詩に着目すれば、この曲が一番好きですね。


平賀さち枝とホームカミングス "白い光の朝に"


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平賀さち枝さんは、今現在、ニューアルバム『まっしろな気持ちで会いに行くだけ』を引っさげて、「まっしろな気持ちで会いに行くツアー 」を行なっておられます。ライヴの開催場所の日程が微妙に大森靖子様に近いのは偶然なのか、それともどちらかがぶつけて来たのか?(笑)大森様は髪をバッサリ切ったので、髪型までも何か似てますよね。しかし共にアコギを抱えつつも、何故か似通った印象を受けないのですよ。小生は両方とも見に行きます(日程はかなり近い)ので、聞き較べが出来て楽しみですよ。大森様も平賀さんも大好きです。


平賀さち枝「希望にあふれた雨雲でいっぱい」


小生などは、ここ最近は月1ペースでライヴに行くようになっております。音楽の嫌いな人はいないでしょうが、ライヴに行くと色々な感覚に変化が起きて来ます。もし行かれたことのない方、そして小生のようにしばらく行っていなかった方は、ぜひ一度足を運んでみられることをお薦めしますよ。平賀さち枝さんのきれいな声に癒されに行ってみてはいかがでしょうか?

平賀さち枝 まっしろな気持ちで会いに行くツアー



『平賀さち枝 まっしろな気持ちで会いに行くツアー』は、弾き語りとバンド編成のものが含まれるのですが、何と!名古屋は、バンド編成!!

おまけに価格は¥3000!!!(+ドリンク代)


【日時】2018年1月27日(土) 19:00open/19:30start


詳細はこちら。


P.S. 音楽ネタは毎度、思いが入り過ぎて気持ち悪過ぎる部分はカットしているので、全体としての文章がおかしくなっているかもしれません。一度気持ち悪過ぎる部分をカットせずに出してやったら・・・



皆引くだろうな(笑)

とカットする前に思いました。

あとブログが消えたのはひたすら悲しい。




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