相手がいない唯一の武道、弓道をはじめよう

弓道は、和弓で矢を射て、的に中(あ)てることを通して心と身体を鍛錬(たんれん)する武道です。
背筋を伸ばし胸を広げて、「自分」と「弓」と「的」の三者が一体となるバランスを保持し、満を持して離さない精神の集中。そして「雨露離(うろり)の離れ」と呼ばれる、雨の露が自然に落ちてから葉を離れるような矢の離れ。そこから生まれる正確な的中。これこそ弓の醍醐味です。


古くから伝わる「弓」の歴史

 世界の「弓」の歴史は古いです。時代劇などで宮中や武家の行事のシーンなどで見たことがある人も多いでしょう。しかしそれよりもさらに古く、旧石器時代末期には中近東アジア地方の民族により狩りに使用されていたといいます。また、日本においても石器時代の弓と思われるものが発見されています。また、石器時代末期の製作といわれる銅鐸(どうたく)に狩猟の絵があり、これも長弓で「握り」が下部に描かれています。魏志倭人伝にも、日本人が使用していた弓は長弓であることが記されています。

 

 

対戦相手がいない武道

 弓道は剣道や柔道、空手道などの武道と違い、対戦相手がいません。相手は人でなく的です。そしてその的は静止不動。ですからあたりも外れもすべてが自分の責任となります。そのような言い訳できない状況で自己反省をすることにより、精神が修練されるのです。試合では28メートル先の的に中(あ)てた矢の本数を競います。ライフルのような照準機などもちろんありませんから、弓道では自分の体感だけが頼りになります。周囲の状況やライバルの的中などからおよぼされるちょっとした心の動揺で射術が狂うこともあります。そこで、普段からの射法の基本動作の練習はもちろんですが、大事なのは物事に動じない心、いわゆる「不動心」を養うことと言われています。

 

 

自分のペースで続けよう

 対戦相手がいないので自分のペースで続けられるのも弓道のよいところ。自分の体力に応じた強さの弓を使い、自由な時間に稽古に励むという点が年齢や男女問わず弓道が愛されている理由でしょう。弓道は自分との戦い。非常に哲学的な武道なのです。

 

 

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