特急「ソニック」

特急「ソニック」乗り比べ 別府&大分“テツ” な場所巡り

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特急「ソニック」と大分県

福岡- 大分を結ぶ都市間特急

特急ソニック

特急『ソニック』は、博多・小倉~別府・大分・佐伯を結ぶ鹿児島本線・日豊本線の特急列車。ロボットのような角ばったデザインの“青いソニック” と、丸みを帯びたデザインの“白いソニック” が、九州の東海岸を駆け抜けます。

大分県は日本一の「おんせん県」

大分県・温泉

そんな特急ソニックに乗って訪れることができる大分県は、日本一のおんせん県!別府温泉、由布院温泉、地獄めぐり…温泉好きにはたまりません♪

ご挨拶

こんにちは。
寝ても覚めても鉄道のことばかり、鉄道大好き寿司詰(すしづめ)です。 第7弾の寿司詰舞台は、前回に続いて九州の大分県を巡ろうと思います。さて、冒頭でお伝えした通り、大分県と言えば日本一のおんせん県ですが、鉄道好きとしては「大分の“テツ”な魅力」も推したいところ。そこで今回は、温泉だけじゃない!寿司詰流の別府&大分の旅をご紹介。
かっこよすぎる特急ソニックに乗って“テツ”な場所を巡る旅へ、出発進行!!

●寿司詰メモとは
寿司詰くんのちょこっと雑学や独り言です。

(ゆき)
「青いソニック」に乗ってみた!

博多駅 9:01 発→大分駅 11:03 着 ソニック9 号

特急「ソニック」
青いカラーリングをまとった“テツ” を感じるステンレスの車体

ということで、今回の旅の始まりは博多駅から。青いソニックの第一印象は、まるでSF映画?ロボットのように角ばった流線型のデザインの顔で、いかにも速そうな電車です。ビジネスマンも多く利用する都市間特急(※)なので、車内は普通なのかなと思いきや…

※都市間特急とは、通勤列車や中距離電車よりも長い距離を結ぶ特急列車のこと。観光列車とは異なり、一般的には車内はシンプルなデザインが多い。

青いソニックの車内 青いソニック
青いソニックの座席

なんと!宇宙船っぽいデッキを抜けて車内に入ると、動物の耳のようなヘッドレストの付いた座席が!外観から中身まで、まるでテーマパークのような、明るく楽しい特急列車です♪

寿司詰メモ

883 系(青いソニック)を手掛けたのは、インダストリアルデザイナーで イラストレーターでもある水戸岡鋭治氏。787 系(元つばめ)など、JR 九州の数々の列車のデザインを手掛けてきましたが、883 系で目指したのは “ワンダーランドエクスプレス”。遊び心満載の、奇抜なデザインは今でも目を引きますが、運行当初は今よりももっと派手だったというから驚きです。

スピーディーに移り変わる車窓を眺めているうちに、あっという間に終点の大分駅へ。

大分駅の“テツ” なスポット巡り

駅舎

重厚感ある駅舎。これも水戸岡デザイン

はるばる大分駅までやってきましたが、すぐに折り返して別府へ向かいます。ですがご安心ください!大分駅は「JRおおいたシティ」という巨大な駅ビルが建っており、食事や買物はもちろん、映画館や温泉、宿泊までできちゃうんです!シティ内の「アミュプラザおおいた」で、まずは大分のお土産をチェック♪

JRおおいたシティ屋上ひろば

JRおおいたシティ屋上ひろば

左に建つのは、二重螺旋構造のお堂「夢かなうぶんぶん堂」

大分駅を訪れたら、ぜひ屋上へ。解放感ある空間と、不思議な建物が目を引きます。駅の屋上にこんな空間が広がっているなんて、ちょっとビックリですね!

ここを手がけたのも水戸岡鋭治氏。子どもが主役となって楽しめる、遊び心あふれる楽しい空間に仕上がってます。なかでも注目は、屋上をぐるっと一周するミニトレイン「くろちゃんぶんぶん号」。駅舎の屋上を列車が走る光景 に、わくわくします♪子ども向けのアトラクションですが、僕も思わず乗りたくなっちゃいました!

赤い列車が出発進行 沿線風景はまるで複線
左:赤い列車が出発進行!/右:沿線風景はまるで複線?
鉄道神社

屋上の奥に進むと、そこには立派な鳥居と参道が…なんと「鉄道神社」がありました!ここで旅の安全祈願です。

寿司詰メモ

1911 年に開業した初代大分駅には、2本の立派なくすのきがありました。 1964年に駅拡張のため伐採されましたが、その際の木材を利用して建てられたのが鉄道神社。豊後一之宮である柞原八幡宮から分霊されています。一 方で、「夢かなうぶんぶん堂」のモチーフはお寺のお堂。駅の屋上で神仏習 合を見ることができるのです。 鉄道神社 ちなみに、鉄道神社は全国に存在するらしくて…。制覇してみたいですね♪

場所
JR おおいたシティ
電話
097-513-1220
住所
大分県大分市要町1-14
公式HP
https://www.jroitacity.jp/company/

大分駅前温泉 あたみ温泉

大分駅前温泉 あたみ温泉 大分駅前温泉 あたみ温泉

時間がないけど、温泉も入りたい!そんなときは駅から徒歩3分の「あたみ温泉」へ。まるで時が止まったかのようなレトロな温泉は、ちょっと熱めのお湯がとってもいい気持ち♪ついついゆっくりしちゃいました!

大分駅前温泉 あたみ温泉

色の濃さが特徴の「モール泉」

場所
あたみ温泉
電話
097-532-4324
住所
大分県大分市末広町1-3-4
利用可能時間
14:00 ~ 23:00
定休日
毎週火曜日/ 1 月1 日~ 3 日

北のおんせん県こと青森県の、駅前温泉巡りをしたときの 記事はこちら

別府市内の“テツ” なスポット巡り

別府駅

大分駅から別府駅へ。地獄めぐりや、ゆっくり温泉に浸かりたいところですが、今回は“テツ” なスポットを巡ります

別府タワー

別府タワー

別府駅からバスに乗って海側へ。訪れたのは高さ100mの“鉄” 塔、「別府タワー」です。

別府タワー 別府タワーからの景色
右/白いソニックが通過!奥には高さ125m の「グローバルタワー」が見える

市内にはここよりも高い展望台がありますが、「別府タワー」は国の重要文化財に指定されている歴史的建築!レトロ好きはもちろん、古いもの好きが 多い鉄道ファンも楽しめるのでは?もちろん、目の前に広がる別府湾の景色も素晴らしいですよ!

寿司詰メモ

別府タワーを手掛けたのは内藤多仲氏。東京タワーをはじめ、昭和20~30年代に全国に6つのタワーを手掛けました。当時はテレビやラジオの電波 を届けるために、高い電波塔が必要とされたのですね。(ただし別府タワーは建設当初から電波塔としては利用されていません。)ちなみに、私寿司詰 は6つのタワーを全て制覇しています。

場所
別府タワー
電話
0977-26-1555
住所
大分県別府市北浜3 丁目10 番2 号
営業時間
9:30-21:30(最終入館21:00)
公式HP
https://bepputower.co.jp/

別府ラクテンチ

別府ラクランチ

路線バスに乗って、次は山側へ。やってきたのは別府市内の遊園地「ラクテンチ」。ここのどこが“テツ” なのかというと…

1927年開業のケーブルカー 緩いジェットコースターと、日本で唯一の二重式観覧車
左:1927年開業のケーブルカー/右:緩いジェットコースターと、日本で唯一の二重式観覧車

山の上にある遊園地までケーブルカーで行くからです!園内には派手なアトラクションはありませんが、絶景が楽しめたり、動物と触れ合えたり、のんびりとした時間が流れる素敵な遊園地でした♪

寿司詰メモ

2016 年に公開された「湯~園地」という「別府ラクテンチ」で撮影された別府市のPR動画がYouTubeで話題になりました。Youtubeの再生回数 100万回を達成したら、PR動画のように「別府ラクテンチ」を温泉テーマパークに改造すると市長が公約したところ、なんと3日間で100 万再生を達成!!実際に温泉テーマパークとして期間限定でオープンしました! 「湯~園地」は終わってしまいましたが、どこか懐かしいアトラクションは今も健在!いつでも昭和レトロを感じられます。

場所
別府ラクテンチ
電話
0977-85-8888
住所
大分県別府市流川通り18 丁目
営業時間
9:30 ~ 17:00(※季節・天候等により変更する場合あり)
定休日
火曜・冬期休業あり
公式HP
http://www.rakutenchi.jp/

宿の情報

別府温泉杉乃井ホテル

本当はここに泊まりたかった!

寿司詰メモ

2023年1月に新棟誕生!ご友人やお子様連れのご家族でも楽しめる、充実のアクティビティを完備! 大展望露天風呂 棚湯も2023年7月にリニューアル、圧倒的な開放感と眺望をお楽しみいただけます。

ホテル
別府温泉 杉乃井ホテル
アクセス
別府駅よりタクシー・シャトルバスで約10 分
公式HP
https://suginoi.orixhotelsandresorts.com/

(かえり)
「白いソニック」に乗ってみた!

別府駅 15:56→博多駅 18:10 ソニック42 号

白いソニック

丸みを帯びた流線型の顔は、ドイツの高速鉄道ICE に似ています。青いソニックに劣らず、速そうな外観!

白いソニックの座席
広々としたデッキ フタ付き荷物棚はまるで飛行機
左:広々としたデッキ/右:フタ付き荷物棚はまるで飛行機

高級感あるゆったりとした座席。間違えてグリーン車に乗っちゃったかと思いました!白と黒を基調とした落ち着いた車内は、フローリングをはじめ、至るところに木材を使用しており、水戸岡デザインのこだわりを感じます。

寿司詰メモ

大分県を縦断する日豊本線はカーブが多く、高速走行のネックとなっていました。そこで、振り子式装置を導入した883 系(青いソニック)が登場。カーブ走行時に車体を傾けることで、乗客が感じる超過遠心力の低減と、曲線通過速度の向上が実現しました。続いて登場したのが885 系。同じくカーブの多い長崎本線の特急かもめ(現:リレーかもめ)や、白いソニックとして幅広く活躍しています。見た目のかっこよさだけでなく、実力も備えた特急車両なんですね。

若戸大橋を眺める。北九州市はまさに“鉄” の生産で発達した街

小倉から博多までは、福岡県内の都市間特急としての性格も持ち合わせています。旅もそろそろ終わりに近づきます。

鉄道グルメの紹介

かえりの列車に乗り、福岡県内まで戻ってきました。最後に、駅で気軽に楽しめる鉄道グルメを食べて締めくくりましょう。

小倉駅の「かしわうどん」

ぷらっとぴっと かしわうどん

小倉駅では列車の進行方向が変わります。ここで一度列車を降りて、ホーム にある立ち食いうどんで、名物のかしわうどんをいただきました♪なんと小倉駅のホームには3つのうどん店が!お店ごとに特徴はありますが、甘辛く煮た鶏肉と柔らかい麺の組み合わせは絶品です!

折尾駅の「かしわめし」

かしわめし 折尾駅の模型
右:折尾駅の模型。かつて複雑な構造の駅として知られた折尾駅も、リニュー アル工事でシンプルに

折尾駅では名物「かしわめし」を購入。北九州エリアは“かしわ” がよく食べられているんですね。炊き込みご飯が甘くて美味しい駅弁でした♪

場所
東筑軒 折尾本社売店
電話
093-601-2345
住所
福岡県北九州市八幡西区堀川町4-1
営業時間
8:00 ~ 17:00
定休日
年中無休
公式HP
https://tochikuken.co.jp/

乗車レポート

画像後送

特急や新幹線は、小さい子どもにとって憧れの的。私寿司詰は、小さい頃は青いソニックのほうが好きでしたが、大人になってみると、白いソニックの居心地の良さに惹かれてしまいました。こんなかっこいい特急列車に いつでも乗れる大分県民がうらやましいです。今回の観光地は、プライベートでも訪れたことのある、本当に推しの場所。
つまり、私はこの記事を使って、推しの特急と推しの観光地をただただ紹介してしまったのです。 もうこうなったら最後まで推しちゃいましょう!

D&S 列車だけじゃない! JR 九州特急の魅力

ハイパーサルーンの愛称を持つ783系 鹿児島本線の特急つばめとして造られた787系
青いソニックの883系 白いソニックの885系
左上:ハイパーサルーンの愛称を持つ783系 / 右上:鹿児島本線の特急つばめとして造られた787系

JR九州ではD&S 列車(観光列車)が人気で、多くの旅行客から支持を集めていますが、JR九州の鉄道の魅力はそれだけではありません!その他の寿司詰おすすめ列車をここでご紹介。

ハイパーサルーンの愛称を持つ783系(写真左上)は、JR九州が最初に造った特急。従来の国鉄型車両より、居住性や性能が大幅にアップしました。現在は特急みどり・ハウステンボスなどで活躍しています。
鹿児島本線の特急つばめとして造られた787系 (写真右上)は、客室はホテル並みの設備を目指し、顔はヨーロッパの列車をイメージして造られた、JR九州の看板特急!九州新幹線開通後の現在は、九州各地の特急や36+3などで活躍しています。
続いて登場したのが、デザインにポップカルチャーの要素を取り込んだ、青いソニックの883系(写真左下)。そして現在最も新しい車両が、白を基調としたデザインの、リレーかもめや白いソニックの885系(写真右下)です。

まだまだ、おすすめの列車はありますが、この辺で…(笑)。
みなさんもぜひ、JR九州の特急列車に乗って、九州の旅へ!

寿司詰メモ

なぜJR 九州の特急列車は魅力的なのか?それは、高速バスとの激しい競争に打ち勝つためです。そのために取り組まれたのが、車内の快適性を高めることと、スピードアップによる所要時間短縮、そしてもう一つが、「乗ってみたい」と思わせるデザインです。JR 九州では水戸岡鋭治氏とタッグを組むことで、鉄道を“魅力的な移動手段” にしてきたんですね。

ということで、次回の寿司詰ではいよいよ「福岡・博多」をご紹介します!

マップ・アクセス情報

由布院・別府フリーきっぷのマップ

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