「会社を出たら仕事のことは一切忘れる」と言う人がいますが、それでは一流にはなれません。こういう人は、本質的に仕事が好きではないのです。嫌なことは忘れたいものですが、好きなことは忘れたくありませんよね。仕事が不安で頭から離れないというネガティブなものではなく、ポジティブに仕事のことを考えられれば最高なのです。
仕事の本質は誰も教えてくれない
ずっと仕事のことを考えていろと言っているのではありません。好きなことなら自然と頭に浮かんできますね。仕事もそうありたいものです。そうなれば、自分の仕事で一流と呼ばれるのもそう遠くはありません。
一流になるためには、勉強も欠かせません。OJT(On the Job Training)だけではなく、自分が今やっている仕事の本質やより深いことを勉強することが必要です。
会社では、目の前の仕事をこなすことは教えてくれますが、今やっている仕事の本質やより深いことを教えてはくれません。それは自分で学ぶべきことです。
私は、出版社の編集者の方にお会いすると、「著作権法を読んだことがありますか?」と尋ねることがあります。すると、ほとんどの方が「読んだことがない」と答えます。
編集者は、著者の著作権をあずかる仕事でありながら、著作権法を読んでない方がほとんどなのです。「著作権者が死亡して50年で著作権が切れる」といった断片的な知識は、なんとなくあるようですが。
私は、そういう方には、「そんな長い法律ではないので、読んでみたらいいじゃないですか」と申し上げます。
仕事の本質とは、こういうちょっとしたことの積み重ねなのです。
仕事の本質をきちんと勉強していないと、応用が利きません。人生は1回しかないのですから、仕事にどっぷり浸かって、そして、その深いところを自分で勉強してみればいいのです。そうすると、見えてくるものが必ずあります。
一方、同じがんばるにしても、メジャーリーグでやっているのと草野球をやっているのとでは、同じ野球でもレベルが格段に違いますよね。同じ仕事をやるのであれば、メジャーリーグを目指した方がいいと思います。見える景色が違いますから。
松下幸之助さんも、「どうせやるなら日本一、世界一を目指せ」とおっしゃっています。