1980年代に入ると、モノ作りの流れは「重厚長大」から「軽薄短小」へ。底流には石油危機などが起点となる省エネや消費の多様化があった。新たなモノ作りを迫られたことが後の部品産業の強さにつながった。
「これいいじゃないか」
ソニー創業者の一人、井深大が開発部門のある芝浦工場(東京・港)にぶらりとやってきて声を上げた。1978年10月のことである。その驚きこそは、80年代の若者文化を変え、ソニーの先進的なイメージを決定づけた携帯型音楽プレーヤー「ウォークマン」の出発点となった。
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