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すべてのリーダーが知っておきたい集中力を高める方法

【原文】Focused Attention: What Every Leader Needs to Know
すべてのリーダーが知っておきたい集中力を高める方法
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Language: English

職場はあなたの気をそらすものであふれている

目の前の部下に集中しようとしても、頭の中は背後のおしゃべりや携帯電話のバイブレーション通知、開いていないメールなどが気になってしまう。そんなことを何度となく経験していないだろうか?

あなたの部下が気がかりをかかえている時、あなたは説明を急がせたり、話を中断したり、論点を完全に理解する前に「解決」しようとしたりしていないだろうか?これらは、あなたが他のことに気を取られていて、目の前のタスクに完全に集中していないサインである。そして、これはストレスになるだけでなく、あなたの生産性やパフォーマンスを低下させる可能性がある。

本当に優れたリーダーを見分けるポイントは、職場で気がとられることがたくさんある中で、どこに注意を集中させるかを機敏に選択する能力を持っているかどうかである。 カリフォルニア州アーバインのカリフォルニア大学情報学部とベルリンのフンボルト大学心理学研究所が最近行った研究によると、私たちは11分ごとに意識が中断され、脳が元のタスクに集中するのには25分かかっているという。それを考えると、この能力を発揮するのは簡単なことではない。

あなたの意識をそらす3種類の要素

意識がそがれるのをコントロールする必要があることは明らかである。意識がそがれるとは、あなたが完全に集中して注意することを妨げ、あなたの思考や感情を乱すことである。意識がそがれることの要素は次の3つのタイプに分類することができる。 

  • 感覚的 - 背景音としての一定したざわめき、形、色、臭い等。
  • 感情的 - 感情を乱すコメントやシグナル。
    (例:レポートに取り組もうとしているときに、近くにいる人が静かな声であなたの名前を口にする。)
  • 技術的 - eメール、メッセージ、チャット、および電話などのデジタル情報の氾濫。
  • 感情的に気持ちが乱されるということが最も危険であることの理由は、もとの状態へ調整するためにはよく訓練されたマインドを必要とするからである。私たちは、ストレスコントロールのテクニックを意識することはできるかもしれないが、いつもそのテクニックを身につけていることはできない。もう少し注意を払えば、感情的に気が散ることを効果的にコントロールし、注意をどこに向けるかを選択することができる。

    感情と戦わないこと

    ここでのコツは、感情と戦わないことである。それらを受け入れ、認める。そうすることによって、感情を無視しているときよりも、はるかに速く感情から抜け出すことができる。これは、感情的に気が散ることを引き起こしている状況をあなたが「OK」しているという意味ではなく、あなたが意識的に「わかった、これが起こってしまった。嫌だけれど、今はそれを脇に置いてこのプロジェクトに集中する必要がある。後で時間があるとき(家に帰ったときなどに)、私はそこに再び戻ることができる。」として、後で対処することにコミットする。そうすることで、今あなたの注意を必要としていることに対して、その瞬間は心の平和を保つことができる。

    自分自身と約束をする

    自分自身の境界線を設定する。1分ごとに意識を集中することができるように自分自身との契約を結び、必要に応じてその契約を更新するといい。しばらくすると、あなたは、毎分ごとに契約更新する必要はなくなり、5〜10分ごとでよくなるだろう。このようにして、自分の思考との間に境界線を引けるようになる。

    シフトの練習をする

    毎日家を出たら、最初の60秒から始めよう。例えば、音楽を聴くことによって、あなたは自分の仕事に焦点を当てている間は、あなたは背後に個人的な懸念を置いておくということを自分自身に意識させる。たった60秒で、あなたの仕事へあなたの注意をシフトすることができる。タスクからタスクへ、会議から会議へなどにも同じようにシフトできる。あなたの注意力を最大化するために必要なものは何でも構わないのである。また、仕事から家に戻って、いわば逆にこれを行うことができる。あなたが家に戻って最初の60秒で、仕事から離れることができる。そのように、あなたが家にいる時にも、あなたのマインドはその焦点をシフトする時間が取れる。

    運動と睡眠をとる

    定期的な運動をし適度な睡眠をとっていると、私たちの機能が向上する。仕事中に疲れていたり、空腹であったり、身体的に無気力であったりすると、注意を払う能力が低下する。

    明らかに、これはとても困難なこともある。リーダーは、周囲のすべてのものを犠牲にして、常に何かに注意を払えるわけではない。しかし、注意力を最大化することで、リーダーシップのパフォーマンスを向上させることができる。

    集中力と選択的な注意力を高めるために、以下のテクニックを活用することを検討してみて欲しい。状況によっては機能しないものがあるだろう。また、あなたの立場は他の人とは異なるかもしれないので、あなたにとって効果がありそうなものを1つか2つ選んで欲しい。

    集中力と選択的な注意力を高める6つのテクニック

    脳の休憩を取る

    脳を休める時間を1日に2~3回、5~10分間とることをスケジュールにいれよう。机から立ち上がって散歩をしたり、目を閉じて少しの間目を休ませよう。仕事に集中することから少し離れて、また仕事に戻ることは、集中力を保つ上で非常に役立ち、長期的にはより多くの時間を節約することができる。

    考えていることに気づき、それを解放する練習 

    かなり注意深く進めることが必要な困難なタスクを開始する前に、行って欲しいことがある。1~2分間時間をとって、あなたの内側で起こっていることやあなたが考えていることに目を向けてみる。そして、考えていることを解放しよう。また考えが頭に入ってきたら、それに気づき、再び考えをリリースしよう。

    ルーティーンを変更する

    私たちの脳は、平凡なタスクを行うときは無意識に自動操縦になっている。そこで、何に焦点を当てるかを選択する能力を向上させるために、自動操縦をオフにする練習をしよう。ルーティーンになっている行動(歯磨きをする、コーヒーを飲む、食事をつくる、等)を選択し、それに思いっきり注意を払おう。そうすることで、あなたは完全にそのタスクに向き合えているかどうかを確認してみよう。

    身体の状態を観察する

    身体にストレスや緊張があると、集中力が低下してしまうことがある。例えば、あなたの身体のどこに緊張感があるか知っているだろうか?あなたは仕事中に歯を食いしばったり、猫背になったりしていないだろうか?

    身体の状態を1分間観察することで、細かい注意からより広い意識に徐々にシフトできるようにマインドを鍛えることができる。まず頭のてっぺんに注意を集中させてから、身体の下のほうに意識を移動していく。私たちが自分の身体の状態にどれだけ気づいていないのか、驚くかもしれない。

    身の回りの状態を観察する

    リーダーとしてより有能であるためには、自分自身の時間を取ることが必要となる。注意力を最大化する方法の一つは、ゆっくりとしたペースで、あなたの身の回りの状況を観察することである。例えば、あなたのタスクを完了させるために必要なものが、あなたの目の前に、または、あなたの机の上に揃っているだろうか?

    マルチタスクをやめよう

    絶えず注意をシフトさせることは、私たちの注意力を消耗させ、100%集中した状態ではなくなっている。 研究によると、タスクを切り替えることは生産性を低下させる精神的なブロックを生じさせ、定期的にマルチタスクを行う人は集中力が低下することがわかっている。

    だから、もしあなたがマルチタスクをしているのであれば、注意を払う能力に悪影響があることを考えてみてほしい。集中力と注意力の分野の専門家は、スピードを落として一度に一つのタスクに集中することを推奨している。そうすることで、長期的には、効率的かつ効果的に仕事をこなすことができる。

    オンライントレーニング会社、ユーデミー(Udemy)が最近実施した調査によると、職場で気が散ることは、リーダーシップのパフォーマンスや生産性に悪影響を及ぼしているとしている。短時間の中断であっても、エラー率は2倍になる。リーダーは、ストレスやフラストレーション、そして全体的な幸福感の喪失を避けるために、選択的な集中力を使って、よりスマートに仕事をする必要がある。

    筆者について

    メルシー・ミグリノ(Merci Miglino、MCC)氏は20年にわたるコーチング経験を持つ国際コーチング連盟(ICF)MCCの認定資格をもつコーチ。彼女の経験と生まれながらの感情知能(EQ)は、ビジネスの成果につながるエグゼクティブのリーダーシップスキルの維持向上をサポートしている。

    【翻訳】Hello, Coaching! 編集部
    【原文】Focused Attention: What Every Leader Needs to Know
    (2020年1月14日にコーチ・エィのE-Newsletter(英語版メールマガジン)に掲載された記事の翻訳。筆者の許可を得て翻訳・掲載しています。)


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■ 参考文献とリソース

Brain, Interrupted by Bob Sullivan and Hugh Thompson New York Times, May 3, 2013

Workplace Distractions: Here's Why You Won't Finish This Article by Rachel Emma Silverman Wall Street Journal Dec. 11, 2012 

Udemy In Depth: 2018 Workplace Distraction Report 

Brief Interruptions Spawn Errors by Gregory Trafton and Zach Hambrick MSU Today, Michigan University Jan. 7, 2013

Does Multitasking Effect Concentration? by Chris Adams
About.com. March 6, 2019 

Focus-the hidden driver of excellence by Daniel Goleman May 5, 2015

Mindfulness-An eight-week plan for finding peace in a frantic world 
by Mark Williams and Danny Penman October 25, 2011

Language: English

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