Text by COURRiER Japon
独紙「南ドイツ新聞」は、「信じられないストーリー」だと済東鉄腸(31)のこれまでを評する。「冒険家とは対極」のような彼は、誰にも真似できない人生を歩んでいる。
2015年から6年間、千葉の実家に引きこもっていた済東は、その間にルーマニア語を独学で学び、2019年には日本人初のルーマニア語作家としてデビューした。
そんな彼は、2023年、『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話』を出版。一躍、その名が知られるようになった。
幼い頃から人見知りが激しかった彼は、日本文学を学びたくて挑んだ大学受験に失敗すると、徐々に行き詰まっていった。就職活動に失敗するとうつ病を患い、2015年から2021年まで実家2階の自室に引き篭もった。
そんな頃、ルーマニア映画を部屋で見たことで、彼は「啓示を受けた」ような体験をした。コルネリウ・ポルムンボイウ監督の『ポリス、アジェクティヴ』という作品を見た際、ルーマニア語をもっと理解したいと思った。そこで彼はルーマニア語の文法書を買い、自室でその勉強にのめり込んでいったのだ。
そんな頃、ルーマニア映画を部屋で見たことで、彼は「啓示を受けた」ような体験をした。コルネリウ・ポルムンボイウ監督の『ポリス、アジェクティヴ』という作品を見た際、ルーマニア語をもっと理解したいと思った。そこで彼はルーマニア語の文法書を買い、自室でその勉強にのめり込んでいったのだ。
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