歯科医院の受付対応マニュアルに盛り込むべき4つの項目|作成のコツやよくある質問もご紹介!

歯科医院の受付対応マニュアルに盛り込むべき4つの項目|作成のコツやよくある質問もご紹介!

2024年01月22日

歯科医院で受付業務を円滑に進めるためには、受付マニュアルの作成が欠かせません。さらに、効果的なマニュアル作成のポイントを理解しておくことが、マニュアル作成においては重要です。

本記事では、歯科医院に受付マニュアルが必要な理由や歯科医院の受付マニュアルに盛り込むべき項目、歯科医院の受付マニュアルを作成する流れについて解説しています。また、歯科医院の受付マニュアル作成時のポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

歯科医院の受付マニュアルとは

歯科医院の受付マニュアルとは、受付業務に従事するスタッフ全員が同じレベルで業務を遂行し、一定の結果を出すために、受付業務の手順やルールなどの注意点をわかりやすくまとめたドキュメントです。

スタッフ全員がマニュアルに記載された内容通りに業務を遂行することで、スタッフ間の業務品質のばらつきを解消し、業務効率を一定に保つことができます。

歯科医院に受付マニュアルが必要な理由

歯科医院での日々の業務は、患者とのコミュニケーションが中心となります。そのため、スタッフの接遇能力や業務スキルの向上は医院の品質向上に直結する要素です。

マニュアルの存在は、スタッフが一貫した対応力を養うためには欠かせません。また、院長や先輩スタッフは、このマニュアルを基にスタッフが最大限の能力を発揮できるようサポートし、就業環境を整える責任があります。

さらに、新人スタッフの教育レベルを一定水準以上に保ち、早期に戦力として働いてもらうためには、マニュアルを用いた教育が有効です。

歯科医院の受付マニュアルに盛り込むべき4つの項目

次に、歯科医院の受付マニュアルに盛り込むべき項目について解説します。

  1. 電話応対に関する項目
  2. 接遇・心づかいに関する項目
  3. システムの操作方法に関する項目
  4. 緊急時対応に関する項目

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.電話応対に関する項目

歯科医院では、電話で予約や問い合わせを受けるケースが多くあります。そのため、電話で予約を受け付ける方法やキャンセルの対応方法、クレームの対応方法など、具体的な状況に対して、マニュアルを作りましょう。

これにより、スタッフ全員がマニュアルに沿って電話応対できるようになり、業務の均一化が図れます。結果として、患者に対して適切な対応が可能になります。

2.接遇・心づかいに関する項目

歯科医院の受付での接遇・心づかいは、患者の不安を解消し、安心感を与えるうえで不可欠です。

また、患者への声かけは、明るさや丁寧さを心がけることが重要になります。

特に、高齢者や障がいを持つ患者の対応では、診療室への誘導や車椅子での移動の際には、適切な声かけやサポートが必要になります。

このように、それぞれの患者のニーズに合わせた丁寧な接遇が必要です。これらの項目をマニュアルに取り入れ、スタッフ全員が患者へ安心感と信頼を提供できるように意識しましょう。

3.システムの操作方法に関する項目

歯科医院の受付業務にて、システムの操作が必要な場合は、その内容についてのマニュアル化が大切です。このシステムには、予約管理システムや患者へのリコール対策用のメッセージ配信、会計システムなどが挙げられます。

特に、これらのシステムについては、患者側から使用方法に対する質問を受ける可能性があるため、操作方法を理解し、患者への適切なサポートができるようにしておきましょう。

また、歯科医院でシステムを活用する場合は、直感的に操作しやすく、わかりやすいものを選ぶことで、マニュアル化の業務も容易になります。

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4.緊急時対応に関する項目

歯科医院の受付マニュアルには、緊急時の対応に関する項目も盛り込むようにしましょう。緊急時は、患者の安全確保を最優先とし、冷静な対応が求められます。

特に、災害や火災、事故などが発生したときは、患者を安全な場所へ誘導し、落ち着いて指示を出す必要があります。これらの緊急時対応の指針をマニュアル化することで、歯科医院のスタッフ全員がさまざまな状況において、迅速かつ適切に対応することが可能です。

歯科医院の受付マニュアルを作成する流れは7ステップ

次に、歯科医院の受付マニュアルを作成する流れについて解説します。それぞれについて詳しくみていきましょう。

ステップ1.マニュアルの対象者と目的を明確化する

まずは誰に対して、どのような目的でマニュアルを作成するのかを明確化しましょう。

たとえば、ベテランスタッフと新人スタッフでは、必要な情報や理解の深さが異なります。特に、新人スタッフの場合は、専門用語が理解できない可能性もあるため、適切な用語の説明や定義が必要です。

このように、マニュアル作成の初期段階で対象者と目的をしっかりと定義することで、マニュアルの内容がより効果的なものになります。

ステップ2.マニュアル化すべき業務内容を整理する

このステップでは、具体的にどの業務をマニュアル化するのか洗い出します。

たとえば、患者情報の入力や診察予約の手順、特定の患者への対応法など、受付業務内容を列挙していきます。また、実際の業務を正確に理解するために、実際の現場からの意見や要望を取り入れることで、より実用的なマニュアルを作成することが可能です。

ステップ3.作成のスケジュールを立てる

歯科医院の受付マニュアルを作成する際の次のステップとして、作成のスケジュールを立案します。この段階で重要になるのは、計画的にマニュアル作成を進めるために時間軸を意識することです。

歯科医院においては、診療や患者対応などの日常業務と並行してマニュアル作成を進めることが多いため、スタッフ同士の協力やコミュニケーションが必要です。マニュアル作成には十分な時間を確保し、予期せぬトラブルにも対応できる余裕を持ったスケジュール作りが求められます。

ステップ4.構成・見出しを作る

歯科医院の受付マニュアルを作成する際の次のステップは、構成・見出しを作ることです。効果的なマニュアルは、閲覧者が求める情報を即座に見つけることができるものです。そのため、前段階で整理した業務内容を、類似の項目や重要度に応じて設計することが重要になります。

たとえば、新規患者受付の手続き、アポイントメントの確認や変更など、受付業務の多岐にわたる内容をカテゴリーにすることで、求める情報を早急に取得できるように設計でき、わかりやすいマニュアルとしてまとめることができます。

ステップ5.構成を基に本文を作る

歯科医院の受付マニュアルを作成する際の次のステップは、決定した構成をもとに具体的な本文を作成することです。たとえば、新しい患者の受け入れ方から、診療のスケジューリングや会計処理など、受付業務を具体的なステップや注意点とともに記載します。

また、歯科治療に関連する情報提供や、患者への対応の仕方などを記載することで、受付スタッフがスムーズに業務を進められるようサポートすることが大切です。

ステップ6.実際に運用を始める

次のステップは、実際にマニュアルの運用を開始してみることです。作成したマニュアルをスタッフに配布し、日常の業務に活用してもらいます。

この段階は非常に重要で、実際に業務で使われることでマニュアルの有効性と適用性を確認します。マニュアルを配布する際には、リーダーや管理職と相談して、必要な範囲を明確にし、正しい対象者に配布することが大切です。

実際の運用中に新たな課題や不備が見つかる場合がありますが、これを改善のチャンスと捉え、内容を継続的に見直し、最適なマニュアルになるように進めましょう。

ステップ7.定期的にアップデートする

歯科医院の受付マニュアル作成における最終ステップは、マニュアルを定期的にアップデートすることです。歯科医院の受付業務は、新しいシステムの導入や新しい治療方法の追加など、さまざまな変化が考えられるため、それに合わせてマニュアルも更新する必要があります。

また、マニュアルを更新した際は、変更点を適切にスタッフに周知することで、医院全体としてのサービスの質を維持・向上させることが可能です。

歯科医院の受付マニュアル作成時のポイント

次に、 歯科医院の受付マニュアル作成時のポイントについて解説します。

  1. 誰でも理解できる表現をする
  2. 見た目のわかりやすさにこだわる
  3. 継続的に内容を見直す
  4. ITツールを積極的に活用する

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.誰でも理解できる表現をする

歯科医院の受付マニュアルを作成する際のポイントは、誰でも理解できる表現を心がけることが大切です。マニュアルは、新人からベテランまで、すべてのスタッフがスムーズに内容を理解できる表現が求められます。

たとえば、イラストや動画を用いることで、わかりやすく手順を説明することが可能です。さらに、専門用語は必要最小限に留めましょう。どうしても使用しなればならない際は、用語の意味を追記したり、用語集を作成することで、マニュアルが理解しやすいものとなります。

2.見た目のわかりやすさにこだわる

歯科医院の受付マニュアルの作成においては、見た目のわかりやすさにこだわることが重要です。マニュアルは、何度も読み返して理解するものではなく、なるべく一目見て、内容を理解できることが求められます。

そのため、文字情報だけでなく、写真や図などを利用することが有効です。さらに、文字の大きさやフォント、背景色とのコントラストなども工夫することで、視認性を高めることができます。

このように、情報の整理と視覚的な工夫を凝らすことで、歯科医院の受付マニュアルはより効果的なものになります。

3.継続的に内容を見直す

改めてにはなりますが、継続的な運用はマニュアル作成以上に重要です。

業務内容は日々変わり続け、新たな作業や課題が出てくるため、最新の状況に合わせてマニュアルを更新し続ける必要があります。マニュアルの更新は、作業内容をただ更新するだけでなく、スタッフからのフィードバックを取り込れることが大切です。

継続的な運用を実現するためには、更新タイミングと担当者を明確にすること、スムーズに情報を更新できる体制を整えることも重要です。

4.ITツールを積極的に活用する

近年のITの進化により、特に注目されているのが、マニュアル専用のITツールの利用です。このようなツールは、はじめての利用でも使いやすく、デザインやフォーマットが充実しているため、見栄えのよいマニュアルを簡単に作成できます。

さらに、クラウドであれば、自動保存や更新の通知機能は、手間をかけずに効率的な情報共有が可能です。そして、運用面での優れた点として、さまざまな端末からのアクセスが可能である点が挙げられます。

歯科医院の受付マニュアルでよくある2つの質問

最後に、歯科医院の受付マニュアルでよくある質問について紹介します。

  • 【質問1】動画マニュアルの作成方法は?
  • 【質問2】マニュアルの効果を高めるための考え方は?

それぞれについて詳しくみていきましょう。

【質問1】動画マニュアルの作成方法は?

動画マニュアルの作成には、YouTubeチャンネルが活用できます。YouTubeチャンネルを利用した作成方法は以下のとおりです。

  • スマホで動画を撮影する
  • YouTubeチャンネルを作成する
  • 撮影した動画をYouTubeチャンネルに限定公開としてアップロードする
  • YouTubeチャンネルのURLを、スタッフへ共有する

限定公開にすることでURLを知っている人のみが動画を閲覧できます。また、字幕等もつけることで、よりわかりやすくすることもできます。

【質問2】マニュアルの効果を高めるための考え方は?

マニュアルの効果を高めるためには、スタッフ間で暗黙知について共有することが大切です。特に、ベテランのスタッフは、新人に共有できていない知識や経験が豊富にあります。

これらの暗黙知を積極的にマニュアルに反映することで、スタッフ全員の知識やスキルの向上が期待できます。

さらに、スタッフ間でマニュアルに関するコミュニケーションの場を設け、マニュアルに盛り込むべき内容をブラッシュアップすることで、よりマニュアルの効果を高めることが可能です。

まとめ

この記事では、歯科医院に受付マニュアルが必要な理由や歯科医院の受付マニュアルに盛り込むべき項目、歯科医院の受付マニュアルを作成する流れについて解説しました。

歯科医院で受付業務を円滑に進めるためには、受付マニュアルの作成が必要です。ただし、マニュアルを作成する際は、正しいステップで作成するのが失敗しないコツです。さらに、より効果的な作成のポイントを理解しておくことが、実践的なマニュアルの作成には欠かせません。

また、歯科医院でマニュアルを作成する際に、より効率的なシステムの導入を検討してみてください。もし、既存のシステムがわかりにくく、スタッフが使いにくいと感じている場合は、その課題がマニュアル作成の障壁になることも考えられます。

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