みなさんも「立春」「春分」「夏至」といった言葉を聞いたことがあるでしょう。これらは「二十四節気」を示す語句です。二十四節気とは春夏秋冬の四季をさらに六つに分けたもの。この二十四の各季節の移り変わり、人と人の繋がり、しきたりを活用して開運と健康を呼び込むことを説いた話題の本が『二十四節気に合わせ心と体を美しく整える』です。
同書のなかから今回は「大寒」の開運・健康法を紹介します。「大寒」とは毎年1月20日頃から始まる、一年で最も寒さが厳しい時季です。この一番過酷な季節を乗り切ることで、素晴らしい一年をスタートできるのです。大寒のときには何を心がけ、どう行動すれば運気が上がるのか。今日からすぐに始められる過ごし方をお教えしましょう。

二十四節気の最後となる「大寒」Photo: Adobe Stock

「大寒」って何?

 旧暦における一年は、二十四節気の「立春」から始まり「大寒」で終わります。大寒とは、その名のとおり一年で最も寒い時期です。現代の暦では1月20日~2月3日頃にあたります。

 1月20日は二十日正月とされ、正月のごちそうや餅をこの日に食べつくします。

 1月24日はお地蔵様の縁日、初地蔵と呼ばれ参拝で賑わいます。

 1月31日は晦日正月、晦日宵、晦日節とも呼ばれ、正月を締めくくる日となります。

 立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分と言いますが、特に大寒の最後の日である春の節分に重きが置かれます。この日に豆をまくのは、季節の変わり目に現れる悪鬼を祓(はら)うためで、「豆」が「魔滅」の音に通じることから用いられるようになったと言われています。節分の夜には、その年の縁起のいい方角に向かって、「恵方巻」をまるかじりする習慣もあります。

運気の上がる「大寒」の過ごし方

 大寒の時期は寒さのあまり行動力が衰えがちですが、運気を上げるためにも、そうした日々から一歩前に踏み出してみましょう。これからの未来をイメージしてみるのです。やってくる春に備え、心身の準備が必要です。

 この寒い時期、太陽のエネルギーを採り入れるのは大事なことです。積極的に陽に当たるようにしましょう。午後のひととき、陽の当たる窓際で昼寝をすれば、その後の仕事も効率よくはかどります。

 足腰だけでも陽に当たって太陽の恵みを受ければ、夜はぐっすり質のよい眠りにつくことができます。太陽の陽ざしは交感神経を働かせます。そのぶん夜には副交感神経が働いてリラックスできるので、深く心地良い睡眠につながるのです。

 この時期には体を温めるためにエネルギーを消費してしまうので、栄養を蓄積する必要があります。しっかり栄養を摂って健康で美しい体をつくりましょう。健全な肉体は人としての魅力を感じさせます。魅力は人脈をつくります。

 黒いくすんだ顔色では人が寄ってきません。今のうちにピンク色の肌や歯茎を目指します。歯茎は体内状態すべてが現れる場所ですので、自分の健康状態を確認する指標になります。リンパの流れをよくするように、脇と足の付け根を手でマッサージしてみましょう。

 時間や方法などの詳細にはこだわらずに、まずは流れを整えようと努めることが大事です。そうすれば自然に運気も上がってくるはずです。

 次回は「大寒」の時期の体の整え方や、食について紹介します。