誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】<br />憎しみを手放し、心の平穏を保つための心理術Photo: Adobe Stock

罪を憎んで人を憎まず

今日は、心のなかに憎しみをためない方法についてお話ししたいと思います。罪を憎みつつ、人は憎まないという考え方は、心の平穏を保つうえで重要なポイントなんです。

この考え方の素晴らしいところは、どんな人でも罪を犯す可能性があるという前提のもとで成り立っているところです。

つまり、誰しもが過ちを犯す可能性があるという認識があるからこそ、人を憎んでもプラスにはならないし、憎しみの気持ちを心にためることは時間の無駄だということがわかります。

人への恨みは終わりがない

私たちの時間は限られていますから、「罪を憎んで人を憎まず」の考え方が、ポジティブで有益なものになるのです。

人を憎むことは終わりがなく、心に負のエネルギーを溜め込むことにつながります。

過去の負の出来事に対しては、相手の視点や背景を考えることが重要です。相手が正当な理由を持っていたり、魔が差していた可能性もあるのです。

相手を許すと心の平穏が訪れる

そして、また自分が被害に遭わないためにも、相手を許すことが大切です。相手を許すことは、あなた自身の心の平穏を保つためにもなります。

過去の出来事にとらわれず、前向きに進むためには、罪を憎みつつ、人を憎まないという柔軟な考え方が必要なのです。

憎しみを手放し、心の平穏を保つことで、より良い未来に向けて歩んでいけるでしょう。心の健康が大切ですからね。それでは、素敵な一日をお過ごしください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。