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渋滞の基礎知識

ポジティブに過ごすために - 快適♪渋滞ドライブ

~知って納得? 知って実践!~

渋滞の基礎知識
(高速道路編)

【監修】 東京⼤学先端科学技術研究センター 
⻄成活裕教授

プロフィール/様々な渋滞を分野横断的に研究する「渋滞学」を提唱し、著書「渋滞学」(新潮選書)は講談社科学出版賞などを受賞。日本テレビ「世界一受けたい授業」に出演するなど、多くのメディアでも活躍している。

クルマで遠方へ出かける際、ドライバーの頭を悩ませるのが高速道路の渋滞。とくに年末年始やゴールデンウイーク、そして夏休みなどの大型連休の時期は、渋滞のニュースはつきものになっています。渋滞にはまってしまうと、ストレスや疲れに襲われる上、時間ばかりが経っていき、せっかくの休暇も気分は台無し。できれば回避したいものですよね。ここでは、様々な渋滞を研究する「渋滞学」の権威、東京大学の西成活裕教授に渋滞のメカニズムと、渋滞を起こさないための運転のポイントについて説明していただきます。

TOPICS
渋滞の定義とは?
渋滞の3⼤原因とメカニズム
渋滞学でひも解く、渋滞発生のボーダーライン
渋滞を起こさないための3つの運転のポイント
未来は渋滞がなくなる

渋滞の定義とは?

そもそも渋滞とは、なんでしょうか。
各高速道路株式会社および首都高速道路株式会社では、下記のように渋滞の定義を定めています。

・各⾼速道路株式会社
時速40km程度以下で低速走行あるいは低発進を繰り返す車列が、長さ1km程度以上かつ15分以上継続した状態。
・⾸都⾼速道路株式会社
時速20km以下の状態


この条件を満たすと、各高速道路会社が運営する交通ラジオや高速道路の電光掲示板や、ほかにも、クルマのカーナビのVICSやスマートフォンのナビアプリの情報としても利用され、渋滞情報としてドライバーが情報を受け取ることができます。
一般的な高速道路での「渋滞」は速度と車列の長さ、そして持続する時間が条件となるため、どれかひとつでも当てはまらないと渋滞情報として発信されません。

チェックポイント!

  • 渋滞情報は「渋滞の条件」を満たした時に、各高速道路の管轄企業から通知される

渋滞の3⼤原因とメカニズム

東日本高速道路株式会社の調査では、高速道路渋滞の3大原因として、以下のような結果が出ています。

  1. 1位 サグ部・上り坂
  2. 2位 事故
  3. 3位 合流部
・サグ部・上り坂
渋滞の原因第1位は「サグ部・上り坂」での渋滞。「サグ部」とは日常ではあまり聞きなれない言葉ですが、英語で「たわみ」という意味のsagに由来。たとえば、木の棚に長い間たくさんの本を置いておくと、棚板の中心部が少したわんできますが、高速道路上でそのように緩やかに下がって、そしてまた上がっていく部分のことを「サグ部」と呼びます。具体的には100m進んで2m上昇、または下降しているぐらいの坂道。ほんとうにわずかな勾配なので、なかなか坂だということに気づきません。
ドライバーは上り坂だとは思っていないので、アクセルはそのまま。いつのまにかクルマのスピードが落ち、後ろにクルマが続いている場合、車間距離が詰まってしまいます。こうして渋滞が発生してしまうのです。
さらに、車間距離が詰まった時に慌ててブレーキを踏むクルマがあった場合、それが後続のクルマに波及して、さらに強くブレーキを踏ませます。その連鎖がさらなる渋滞を引き起こすのです。
・事故
2位の「事故」により発生する渋滞は、事故が起こった時、事故車両を避けるため一部の車線で交通量が増加してしまうことが原因。走行可能な車線に交通が集中することにより、渋滞が起こってしまいます。また、事故を見物するクルマがいると、そのあとに続くクルマの速度が低下し、さらに渋滞を悪化させます。
・合流部
3位の「合流部」で起こる渋滞は、車線数が減少して交通量が増加することが原因。また本線側よりも合流車線側の交通量が多くなるなど、交通量の偏りによっても渋滞が発生します。高速道路の出入口やジャンクションでの分かれ道で起こります。

チェックポイント!

  • サグ部は車間距離が詰まっても自覚しにくく、ブレーキの連鎖で渋滞が起こりやすい!

渋滞学でひも解く渋滞発生のボーダーライン

道路の幅を広くしたり、表示を工夫するなど、日々渋滞の発生をおさえるためのさまざまな道路整備が行われています。しかしながら、交通可能な容量が限られている道路。クルマが集中すれば、どうしても渋滞は発生してしまいます。じつは、これまでの研究では、交通量が1時間に約2000台を超えると、どんなに対策をしても、渋滞が起こってしまうということがわかっています。
統計データよれば、渋滞しないでクルマがスムーズに流れるためには「約1kmあたり25台」がいつ渋滞が起きてもおかしくない「臨界密度」です。この状態では追い越しや車線変更ができずクルマが低速になりますが、さらにクルマが流入すると速度がますます低下し、渋滞します。また、前方のクルマとの車間距離が40m以下の場合、前のクルマがブレーキを踏んだ時、後続車はより強くブレーキを踏む傾向があります。後続車になればなるほどクルマのスピードが落ちるので車の流れが止まってしまい、渋滞が起きやすくなります。

チェックポイント!

  • 「1時間に交通量が約2000台」「1kmあたり25台の密度」を超えると渋滞が発生!

渋滞を起こさないための3つの運転のポイント

道路の面積は限られているのでクルマが集中してしまう限り、渋滞を完全になくすことはできません。ですが、ドライバーの意識改革や運転の工夫によって、渋滞の発生をおさえることはできます。ここでは渋滞を起こさない運転のポイントをご紹介しましょう。

POINT1 渋滞防止に必要な車間距離は40m以上

渋滞学では先述したように、クルマがスムーズに流れるためには「1kmあたり25台」がボーダーライン。この状態の車間距離を換算すると約40mになります。つまり、車間距離が40m以下になった時には、渋滞が起こりやすいということ。渋滞を起こさない、スムーズな走行のためには混んできても詰めずに40m以上の車間距離をキープすることが求められます※。とくに渋滞時には、「なるべく詰めた方が早く前に進むのではないか」と思いがちですが、これは大きな間違い。社会実験で、車間距離を40m以上あけることによってみるみるうちに進むスピードが回復し、渋滞が軽減されることが証明されています。

・40mの測り⽅

片側2車線以上ある道路には、走行車線と追い越し車線の間に白線が引いてあります。この線は「レーンマーク」と呼ばれ、8mの白線と12mの空白区間で構成されています。このレーンマークを目安にすることで、適正な車間距離を測ることが可能。白線と空白区間の1セットが20mなので、40mを計測するには2セットが目安となります。また高速道路にはところどころに車間距離確認区間があり、等間隔に距離を記した標識で判断が可能です。設置場所は原則的に各IC間に1カ所ずつで、制限速度が時速80mのところでは40m間隔、時速100kmのところでは50m間隔に標識が置かれています。


車間距離を十分にとるためのコツとして、覚えておきたいのが、走行中の「視線」。運転中、近くばかりを見ていると視野が狭くなり、1つ前のクルマの挙動ばかりが気になります。しかし、意識して視線を遠く(めやすとして3台先)へやり、先のクルマの動きまでを見るようにすると、おのずと距離感がつかめて車間距離を取りやすくなります。これは高速道路だけではなく、一般道でも同じ。視野を広くすると操作にも余裕が出て、事故防止にもつながります。

POINT2 スムーズな減速、加速

前項では、「ブレーキの連鎖が渋滞を発生させる」ということを説明しました。とはいえ、緩やかな坂道などでは自然と速度が出てしまうために、繰り返しブレーキを使わざるをえないこともあるでしょう。
そんな時に活用したいのが「エンジンブレーキ」。エンジンブレーキとは、ギアを1速落とすことなどによって、エンジンの回転数を上げ、エンジンの抵抗を起こして意図的に制動させること。ブレーキペダルを踏まなくても、クルマの基本的な仕組みを使ってスピードを1段階落とすことができます。
MT車の場合は、アクセルを緩めるだけでもエンジンブレーキが作用。AT車の場合は、多くの場合、シフトレバーについている「O/D」(オーバードライブ) ボタンを押すことによって1速落ちてエンジンブレーキが作動します。高速道路ではもちろん、一般道でも、下り坂などでスピードが出過ぎてしまう時などにはエンジンブレーキを活用すれば、スムーズな減速ができるので、ブレーキを踏む回数を減らせます。ただし、エンジンブレーキはブレーキランプが点灯しないので、後続車が近距離にいる場合、追突される可能性も。まわりの状況をよく確認して、ブレーキとエンジンブレーキとを組み合わせて使いましょう。また、キーワードとして覚えておきたいのが「スローイン・ファストアウト」。渋滞に遭遇したら、ゆっくりとそこに進入(スローイン)することで流入量を減らし、渋滞の先頭あたりに来たら、すみやかに抜ける(ファストアウト)ことで先頭部を早く削ることができるため、渋滞解消ができます。ドライバー一人ひとりが「スローイン・ファストアウト」を意識した運転を行うことで、渋滞が長くなることをおさえられます。

POINT3 エゴな運転をしない

過去の調査では、1台のクルマが強引な車線変更をした結果、長い渋滞になってしまうケースが確認されています。急な割り込みを行ったために、後続の自動車が続々とブレーキを踏み、結果的に40kmもの渋滞を引き起こすのです。
実際、渋滞時は多くのクルマが、イライラや焦りから、右車線(追越車線)へ入ろうとします。なんと5割以上のクルマが車線変更を行おうとすることも。その結果、渋滞時は左車線(走行車線)のほうが右車線よりも流れがスムーズになることが統計でわかっています。渋滞にあっても、焦らずに左車線を維持していたほうが、結果として目的地に早く到着できるということです。また、車線変更するクルマが減れば、全体の渋滞緩和にもつながります。
高速道路だけではなく、一般道の運転にも言えることですが、「強引な割り込み」「ウィンカーの不点灯」「追越し車線を走り続ける」など、自分勝手な運転をする人がいると、周囲のクルマが安全確保のために一斉に減速し、渋滞を発生させます。みんなの道路であることを意識して、譲り合いや思いやりの精神をもち、お互いがスマートな運転を目指すことが大切。マナーを守ることが、直接的に渋滞を起こさないための運転となるのです。

チェックポイント!

  • 渋滞防止には、車間距離やスムーズな加速・減速のほか、ドライブマナーを守ることが大切!

未来は渋滞がなくなる

渋滞緩和には十分な車間距離をとることが大切。昨今では、制御技術の発達により、「自動運転」技術の開発が進んでいます。日産の「プロパイロット」は、高速道路での渋滞時に、アクセル、ブレーキ、ステアリングをクルマが制御し、ドライバーの負担を軽減するシステム。速度を一定に維持する「クルーズコントロール機能」も搭載し、クルマが車間距離の維持をサポートします。
このような機能によってクルマが車間距離を調節すると、交通の流れが調整され渋滞軽減に貢献するという研究結果も出ています。また、渋滞の中にあってもクルマが正確に車間距離を調整してくれれば、ドライバーの運転疲労軽減にもつながり、事故発生も抑えられるかもしれません。
多くの⾃動運転⾞両が普及し、どこであっても円滑な道路交通が実現される……そんな時代は、すぐそこに来ているかもしれません。

チェックポイント!

  • クルーズコントロール機能が渋滞軽減に貢献する!
※渋滞防止の車間距離40mは、安全運転に必要な車間距離とは異なります。警視庁の指示事項によると、高速道路上での安全運転のためには、車間距離は時速100kmでは約100m、時速80kmでは約80mが必要とされています。

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