やるべきことができない人は誠実性が低い?子どもの誠実性を高める教育とは

子育て

 「やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、なかなか手につかない」というのは、大人にもよくあることですよね。まして子どもであればなおさら、嫌なことはやりたくないものです。

でも、「やるべきことをしっかりとできる子に育ってほしい」という願いは、親として誰もが持っているはず。

やるべきことをしっかりするという力は、心理学で言う「誠実性」と深い関わりがあります。つまり、誠実性が高い人はやるべき課題にしっかりと取り組むことができるのです。

そこでこの記事では、誠実性の高さがもたらす様々なメリットと、誠実性を高める方法についてお伝えします!

誠実性が低いと、やるべきことができない!誠実性は非認知能力の1つとして注目されている力

「やるべきことができない」という状態は、心理学の世界では「誠実性が低い」という言い方で表されます。「誠実性」は人の性格を分析する際に用いられる指標の1つです。

たとえば、人の性格を分析するテストのなかで最も信頼性が高いといわれる、ビッグファイブという性格分析においても、「誠実性」が重要な要素の1つとされています。

そして、この誠実性をふくめた、人間の行動や感情の源ともいえる力は「非認知能力」と呼ばれ、近年注目を浴びています。

非認知能力を伸ばすことにより、テストの点数があがったり失敗に負けないメンタルを手に入れることができたりと、人生によりよい結果をもたらすことが期待されています。

子どもの非認知能力をバランスよく伸ばすには、知育玩具がおすすめです。

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誠実性が高いといいことがいっぱい!誠実性が人生にもたらすメリット3選

誠実性が高いと結果として、どのようなことが起きるのでしょうか?

実は、誠実性が高い人と低い人を比べたときに、高い人のほうがその人生において、さまざまな望ましい結果を手に入れやすいことが分かっています。

ここでは、誠実性が高いことと相関関係が強い3つのメリットについて紹介します。

誠実性が高いと、お金持ちになりやすい!

1つ目のメリットは、人生を通じてお金持ちになる可能性が高くなるということです。

子どものころに誠実性を調べ、その後の人生においてどのような結果を得やすいのか継続的に観察したいくつかの調査があります。

それらの調査によると、誠実性が高い人は大人になってからの失業率が低く、社会経済的な地位も、生涯年収も高い傾向にあることが分かったそうです。

誠実性が高いと、やるべき勉強にしっかりと向き合うことができ、良い学歴を手に入れることができるでしょう。

さらには、仕事においても直向きに取り組むことができるので、昇級や出世がしやすいといったことが想像できます。

他者といい関係を築くためにも、誠実性は大切!

2つ目のメリットは、生涯にわたって他者と良い関係を築きやすくなるということです。

ある調査によると、誠実性が高い人の方がパートナーとの離婚率が低く、一人親として子どもを育てる可能性も低くなることが分かっています。

誠実性が高いと、他人に対しても誠実に向き合うことができるため、人間関係のトラブルも少なく、もしトラブルが起きたとしても解決しやすいということが結果として表れていると考えられます。

誠実性は人間関係にもメリットをもたらしてくれるのですね!

健康と誠実性にも実は大きな関係が!

3つ目のメリットは、健康に過ごすことができるということです。

誠実性と健康の関係を研究した調査によると、誠実性が高い人は生涯における喫煙率が低いことが分かっています。

また、誠実性が高いと、その他様々な健康指数について、その値が良好な傾向にあることも判明しています。

喫煙や過食など、やるべきでないと判断したことはしない運動やバランスのいい食事など、やるべきことはきっちりとするという力が、結果として健康につながったことは容易に想像できますね。

誠実性を伸ばすことはできるのか?やるべきことがしっかりできる子どもを育てる方法を紹介!

誠実性が高いことは、さまざまなすばらしい結果をもたらしてくれることが分かりました。それでは、誠実性を高め、育てる方法は存在するのでしょうか。また、そもそも誠実性は高めることができるのでしょうか。

結論からいうと、誠実性は子どものうちであれば、伸ばせる可能性が高いです。

誠実性の高さが遺伝によって決まるのか、それとも環境によって決まるのかについて調べた研究によると、誠実性の高さは約40%が遺伝によるもの、のこりの約60%は環境によるものということが分かっています。

誠実であるかどうかは、生まれながらにして決まっているものではなく、育った環境や受けた教育によって大きく変わってくるものなのです。

さらに、誠実性を伸ばすための教育は15歳ごろまでは有効であったものの、大人に対しては効果があまり見られなかったことも分かっています。

つまり、誠実性という力はとくに子どもの頃にどのような環境で育ち、どのような教育を受けてきたかに大きく左右されるといえるでしょう。

それでは、誠実性を高めるためにはどのような教育環境が重要なのでしょうか。ここでは、誠実性の向上に効果が認められている以下の2つの手法をご紹介します

  • 社会性と感情の学習(SEL教育)
  • 地域の子ども会や学校の放課後活動への参加

SEL教育は誠実性の向上に効果あり!

誠実性を育てるための手法として効果があると証明されているのが、SEL教育です。

SEL教育とはSocial Emotional Learningの略で、日本語では「社会性と感情の学習」と呼ばれています。

最近ではとくにアメリカやイギリスなど、欧米の学校で積極的に取り入れられており、世界中で注目を集めている教育手法です。

従来の教育が主に学力に焦点を当ててきたのに比べ、SEL教育では他者と協力しながら何かを達成するための社会性や、自分の感情を理解し感情と向き合う力などの育成にフォーカスします。

↓SELについてくわしく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

(SELの記事を準備中。。。)

学校が終わった後の過ごし方が、誠実性を高めるカギに!

誠実性を高めるといわれているのが、放課後プログラムへの参加です。

放課後プログラムとは、学校が終わった後に子どもたちが集まって行われる活動全般のことを指します。

日本では、学童保育や放課後子ども教室が代表的な例です。また、地域の子ども会や公民館での活動もこれに含むことができるでしょう。

学校が終わってから、家にずっといるのではなく、さまざまな子と一緒に過ごす経験が誠実性を高めるきっかけを与えてくれます。

まとめ

この記事では、誠実性とはどのような力なのか、誠実性は育てることができるのかについて解説してきました。

誠実性は非認知能力の1つであり、子どものうちであれば伸ばすことができる能力です。また、誠実性の高さは、高い年収や健康、良好な人間関係などさまざまな望ましい結果につながることが分かっています。

小さなお子さんを持つ保護者の方は、ぜひ家庭でもSEL教育を取り入れたり、放課後に色々な子と触れ合う機会を用意したりしてみてくださいね!

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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