秘書ってどんな仕事内容なの?│お仕事ガイド
事務系人気職種のひとつである「秘書」。「秘書検定」などの資格があることから、秘書になるには特別なスキルや資格が必要という印象を抱くことが多いかもしれません。では、実際はどうなのでしょう?今回は秘書の仕事内容や、仕事を通じてどんなスキルが身に付くか、どんなキャリアがつめるのか、などについてご紹介します。
■秘書ってどんな仕事内容?
秘書には、企業の経営幹部を補佐する「企業秘書」、医療機関の経営者や医師などを補佐する「医療秘書」、弁護士や司法書士などを補佐する「法律秘書」、そのほか「政治秘書」、「学校秘書」など、さまざまな種類があります。
上司の職業によって細かな仕事内容は異なりますが、どの秘書にも共通するミッションは、上司の業務を補佐し、上司が本来果たすべき役割に専念できるようにサポートをすること。
一般的に共通するのは以下のようなお仕事です。
▼スケジュール管理
上司のスケジュールを管理します。いかに効率よく仕事をしてもらえるスケジュール組みをするかがポイントです。 出張の多い上司であれば、旅券・切符・宿泊施設の一切の手配も行ないます。
▼電話・メールや来客対応
上司宛ての電話・メールの一次受けや、来客対応を行ないます。
▼情報の管理
世の中に溢れる情報から取捨選択し、上司に役立ちそうなタイムリーな情報を伝えます。 情報の管理には、会議に使用する資料作成や、上司が瞬時に情報を確認できるようにファイリングすることなども含まれます。
▼身の回りの環境整備
上司が仕事をしやすい環境を整えます。例えば、机や備品の配置、空調の調整など、上司が仕事をスムーズに進められるような空間を作ることも秘書の仕事です。
秘書に共通する仕事の大半が裏方ですが、秘書がいることで上司は業務に専念できます。秘書は、所属する組織の発展のために不可欠な存在だと言えるでしょう。
■秘書になるとどんなスキルが身に付くの?
秘書に仕事に必要なスキルの多くは、ビジネスパーソンに求められる一般的な能力です。ただ、経営陣などのそばで仕事をすることによって、より高いレベルでその能力を身に付けることができます。
▼コミュニケーション能力
秘書は、いわば上司と周りをつなぐ中継役。秘書が周囲と良い人間関係を築いておくことで、上司の人間関係をつなぐことにも役立ちます。
そのためには、ただ単に、その場で調子を合わせられるということではなく、関係者の顔や名前、専門分野、趣味などを考慮に入れたうえでコミュニケーションを図っていく必要があります。上司の代理という立場が多いかもしれませんが、社外の人とコミュニケーションをとる機会も増えますので、社外にも多くの人脈を作ることができます。
▼ホスピタリティ
上司が仕事をしやすいように、先々のことまで考えて主体的に行動できたり、細やかな気遣いができたりすると重宝されます。
▼情報処理能力
資料作成にはWord・ExcelなどのPCスキルが不可欠ですし、ミスのない正確さも求められます。また、情報を取捨選択し、上司が理解しやすいようにまとめる力も必要です。
▼英語などの語学力や異文化への知識
組織によっても異なりますが、年々、海外と関わりをもつ企業も増えています。海外の方と上司とのパイプ役を果たすには、秘書自身にも語学力や異文化を理解する姿勢が求められます。
■秘書には資格が必要?
秘書を目指す人の多くが「秘書技能検定」や「CBS検定」などの資格を取得しています。資格があることで、秘書に必要なビジネスマナーの知識を備えているという証明になりますが、資格が絶対に必要ということではありません。
■未経験から秘書になるには?
未経験から秘書にチャレンジしたい場合は、転職サイトで「未経験歓迎」の求人を探してみましょう。
雇用形態としては、「正社員」よりも「派遣・契約社員」での募集が多いようですが、組織への貢献が認められれば「正社員」になれる可能性も充分にあります。
もし、就業時から「正社員」の雇用形態にこだわりたい場合には、一旦別の職種で入社をして、秘書への職種転換を目指す方法もありますよ。
■秘書になると、どんなキャリアがつめるの?
同一の組織であれば、より高い役職者の補佐を担うなど、秘書として昇格する道もあります。秘書としての経験や培ってきた人脈を活かしながら、他部署の管理職に就任する場合もあるでしょう。
社外であれば、マナー研修などの講師を務めたり、研修会社を経営したり、と秘書の経験を活かして新しいキャリアを見つけている人もいるようです。
いかがでしょうか?仕事を通じて、ビジネスパーソンとしてだけでなく、人間力も磨かれそうな秘書の仕事。興味のある方は、ぜひ資格の有無を問わずにチャレンジしてみてくださいね。