LPの構成が商品の売れ行きを左右する?基本的な構成を解説

インターネット上で自社の商品・サービスの購買率を上げるために、LP(ランディングページ)のCV向上が欠かせません。LPは単純に商品・サービスの画像や価格を掲載すれば良いというものではなく、ターゲットユーザーに適した内容を盛り込むことが重要です。

ここでは、LPを作成する際に押さえておきたい構成のポイントについて紹介します。

LPとほかのページとの違い

LPのほかに、ECサイトやコーポレートサイトなど、自社商品を紹介したり販売したりするページがあります。それらとは別にLPを作る理由とは何なのか、LPとほかのページとの違いは何かを理解しましょう。

LP(ランディングページ)とは

LPとはランディングページ(Landing Page)のことで、本来、ユーザーが広告などを経由して外部から最初に訪れるページです。たとえばユーザーが検索エンジンからリクルートページに辿り着いた場合はリクルートページがLPとなります。

一方、マーケティングでは、ユーザーを購入や問い合わせなどのアクションへ誘導するためのページを指します。一般的にも、LPといえば後者にあたる広告施策としてのページの意味で使われることが多いです。

広告からの流入が中心

LPへの流入は、検索エンジンの検索結果よりも広告を経由したものが大半です。広告に興味を持ってアクセスしているため、訪問者は商品の購入や問い合わせなどの目的を持っているというメリットがあります。

一般的なWebサイトは複数のページから構成されていますが、LPは縦長の1枚モノで多くの情報を掲載しており、ほかのページへのリンクがないデザインが一般的です。

LPの基本的な構成

LPは広告目的のページのため、基本的な構成がある程度決まっています。LPを構成するのは、以下にあげる6つの要素です。

・キャッチコピー
・共感部
・商品の提示
・ベネフィット
・証拠・お客様の声
・クロージング

ここではLPを構成する要素それぞれの特徴を解説します。

キャッチコピー

キャッチコピーは、商品の魅力を一言で伝えるための文言です。ファーストビューとしてインパクトのある画像も加えて、ユーザーの目を惹きつけるようなデザインにします。

LPの構成はキャッチコピーから段階を踏み、クロージングに近付くにつれてユーザーの購買意欲が上がっていくよう誘導することが目的です。一方で、広告に興味を持ってLPへアクセスした時点で強い購買意欲を持っているユーザーもいます。即決したい方のために、キャッチコピー付近に購入ボタンも設置しておきましょう。

共感部

共感部は、LPにアクセスしたユーザーに、より強く商品・サービスへ興味を持ってもらうことが目的です。ターゲット層から共感を得られるようなコピーや文章を盛り込みます。

ただ事実を伝えるのではなく、ユーザーに寄り添った書き方にすることがポイントです。悩んでいること、解決したいことなど、ユーザーの気持ちを代弁する内容を意識して作成します。

次のステップへ自然につながるよう、このLPを読み進めればユーザーが抱える悩みを解決できることを示しましょう。

商品の提示

前の段階で取り上げた悩みを解決できる手段として、商品を提示します。商品の画像や動画に加え、簡単なスペックの説明も必要です。画像や説明文だけではイメージが難しい場合も、動画があればどのような機能や効果があるのか伝わりやすくなります。

商品の提示の段階で、購買意欲が強くなるユーザーもいます。中間コンバージョンの取り逃しを避けるために購入ボタンの設置も重要です。

ベネフィット

ベネフィットでは、前の段階「商品の提示」と同じく、商品の魅力を紹介します。売り手目線で商品のスペック紹介を行う商品の提示とは異なり、ベネフィットはユーザー目線で商品やサービスの魅力を伝えることが目的です。

ユーザーが実際に商品やサービスを購入することでどのようなメリットがあるのかを説明しましょう。たとえばコーヒーマシンを訴求する場合、「手間や時間をかけずに誰でも同じ味を再現できる」「忙しい朝に毎日おいしいコーヒーが楽しめる」といったメリットを記載します。

商品が手に入るメリット(コーヒーが作れる)ではなく、あくまでコーヒーマシンを購入した結果に得られる恩恵(手間や時間のカット)を伝えることがポイントです。

証拠・お客様の声

「この悩みには、この商品が効果的です」と紹介するだけで、すべてのユーザーが購買意欲を刺激されるわけではありません。商品を購入するメリットを実感してもらい、アクションを促すためには、証拠やお客様の声を提示すると良いでしょう。

証拠やお客様の声を提示することで、安心してもらうことができます。第三者機関による検査結果など、科学的な根拠やデータを盛り込むことも重要です。すでに商品を利用したお客様の声も含めると、よりユーザーが購入後のメリットを想像しやすくなります。

クロージング

クロージングは、LPの最下層に位置します。ユーザーの疑問や不安を解消し、アクションを後押ししましょう。たとえば以下の要素がクロージングに効果的です。

・よくある質問の掲載
・他社の類似品やサービスとの差別化
・保証や特典などの情報

LP上で「今すぐ申し込んだほうが得をする」、「ここで申し込まないと損をする」と、即決したくなるよう誘導する内容が必要です。ユーザーがアクションを起こせるように購入ボタンや資料請求ボタンも忘れずに設置するようにしましょう。

成果につながるLP制作のポイント

LPの基本的な構成には、「商品の提示」と「ベネフィット」のように、一見すると同じように思える部分も、目的を知るとアプローチ方法を適切に分けることができます。

LPの効果を向上させるためには、構成に加えてアプローチ方法のコツも理解しておく必要があります。

ユーザー目線でポジティブに

情報が豊富な現代は、受け取り手の目も肥えているため、一方的な内容のLPでは敬遠されます。ユーザー目線でどのような情報を求めているか考えたうえで、伝え方を工夫する必要があります。

LPは上から順に読み進めるうちに購買意欲を強めていく効果がありますが、構成を起承転結にする必要はありません。最初に「結」を明記するとLPの内容が分かりやすく、次の段階へ読み進んでもらいやすくなります。各見出しも内容を濁さず、具体的な文言でキャッチーなものを作りましょう。

LPの内容は、購入後の自分の姿をポジティブにイメージできるかどうかも重要です。売り手目線でメリットを押し付けるのではなく、どのようなベネフィットがあるか、ユーザーは何を解決したいのかユーザー目線でデザインします。

アクションに誘導するためには、LPを通じて最終的にユーザーにしてもらいたいことも明記しましょう。資料請求につなげたいのか、購入してほしいのか、申込み用のボタンや文言を分かりやすく配置してください。

複数のLPを作成してテストをする

LPは一度作れば終わりではなく、ブラッシュアップしていくものです。期間限定のキャンペーンなども盛り込み、より効果の高いデザインを模索していきます。

LPの効果をはかるには、一度に複数のデザインで作り、A/Bテストでユーザーの反応を比較する方法があげられます。また、ヒートマップツールの活用も、ユーザーの行動を分析するのに効果的です。LPのA/Bテストについては、以下のページでも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

LPOに重要な「A/Bテスト」注意しなければ”意味のない”のこと

まとめ

LPは広告などから流入したユーザーに対して、効率良く商品の魅力や購入時のメリットを伝えて、アクションを促すことができる広告施策です。検索エンジンよりも広告を経由した流入が多いため、SEOを重視する必要はなく、画像を豊富に活用して視覚的にもアピールできます。

LPはキャッチコピーからクロージングまで6つの要素で構成されています。各段階の特徴と目的を理解したうえで、必要な情報を漏らすことなく盛り込んだLPを作成しましょう。