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漫画

怒りを鎮める“自分消火隊” ポジティブ思考描く漫画に約5000人反応 「見習いたい」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

漫画のワンシーン【画像提供:こしいみほ(@541miho)さん】
漫画のワンシーン【画像提供:こしいみほ(@541miho)さん】

 他人の態度や言動にカチンとくる瞬間ってありますよね。自身の怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」が注目を集めるなど、怒りとの“付き合い方”は現代人にとって大きな課題。そこでSNSでは、感情をうまくコントロールするためのヒントになる漫画が話題を呼んでいます。怒りを覚えた時、自分の中に「消火隊」を出動させるという、この方法。その“消火活動”とは一体どのようなものなのでしょうか。作者のこしいみほ(@541miho)さんにお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

怒りが爆発しそうな時は消防隊をイメージ

 ツイッターとインスタグラム(miho20141124)にエッセイ漫画を投稿している漫画家のこしいさん。著書に「ころんでもポジティブ 毎日を少しでも明るく楽しく生きる23の思考術」(オーバーラップ刊)があります。子どもたちとの日常などを明るいタッチで描き、人気を集めています。今回話題になった作品は、配偶者さんとのエピソードをまとめたもの。タイトルは「自分消火隊」です。

 ある日、こしいさんが買い物を終えると、外では雨が降り出していました。シーツを干しっぱなしにしていたので、お留守番の配偶者さんが「取り込んでくれてるかなぁ」と思い浮かべます。しかし帰宅すると、配偶者さんは安らかな表情でぐっすり眠っていました。

 衝撃を受けたこしいさん。子どもたち2人はテレビを観ていましたが、部屋はすっかり薄暗くなっています。干していたシーツももちろんびしょ濡れ。部屋の電気をつけ、濡れたシーツを取り込んでいる間に、「私だって眠い。全部ほったらかして寝ていたい」とこしいさんのストレスゲージはどんどん上昇してしまいました。

「寝るな~~、起きろ~~って言ってやりたいッ……けど……ッ、落ち着け……ッ」

 そこでこしいさんは“心の119番”をプッシュ! 「自分消火隊」に出動を要請します。これは「怒りの炎に包まれた時に呼び出す心の消火隊」で、こしいさんの中では消防車に乗った隊員さんが駆け付けるというイメージ。漫画では現場に到着した隊員さんとの会話が描かれます。

「どうしましたか。何にイライラしているんですか」
「私がせっせと買い物している間、夫は何もせず寝ていたんです」

 ホースをかまえた隊員さんは、こしいさんの怒りを一つひとつ聞き取りしながら放水。“消火活動”を始めます。そしてこしいさんの訴えに対して、配偶主さんの行動が怒りの炎を燃やすほどひどいものであるのか、客観的に指摘します。

「夫さんは今、繁忙期で昨日も夜遅く帰宅したようですが、午前中はお子さんたちを公園に連れていってましたよね」
「洗濯物は残念でしたが、夫さんもしっかりやってくれていると思いませんか?」

 隊員の言葉に口をつぐみ、すっかり怒りの炎の勢いが弱まったこしいさん。隊員さんの懸命な“消火活動”により、怒りは無事に鎮火しました。目覚めた配偶者さんは、やっと落ち着いたこしいさんに、寝ていたことをまず謝罪します。そして、シーツを取り込んでくれたことへのお礼を言うと、体が冷えるからと心配し、優しくお風呂を勧めてくれました。

 そこでこしいさんは先ほどまでの不満をぐっと抑え、疲れているだろうから昼寝はいいとしても、子どもに暗い部屋でテレビを見せないように注意。「うん分かった、気を付ける」と笑顔で返事をした配偶者さんは、こしいさんが出かけている間に子どもたちと手紙を書いていたと教えてくれました。その文面は「ままへ だいすきだよ」という心温まるものです。

 配偶者さんが子どもたちとしっかり遊んでくれたことを知ったこしいさん。湯船に浸かりながら「怒り散らさなくて良かった~」と心から安堵します。そして最後は、今回も無事に“消火活動”を終えた隊員さんの敬礼ポーズで漫画は終わりました。

 この漫画がツイッターに投稿されると、約5000件の“いいね”を集めました。リプライ(返信)には「この方法に考え方大好きです!!!」「大事」「こういう風に自分がしんどい時でも相手の苦労を考えられるの偉い。見習いたい……」といった声が。

 また「ほんと、子育て中は毎日これ必要よね……」「私も今、ちょっとしたことがあって発火していたのを『自分消火隊』に消してもらった」「わたしも保育中こんな感じで頭ごなしに怒るのやめてる」と、同じように「自分消火隊」を出動させているという声もありました。