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首の痛み

首は、約5kg(体重の10%程度)ある頭の重みを常に支えながら生活している私たちの体の中でも負担のかかりやすい部位の一つです。
首の痛みは日常生活にも大きく支障をきたすため、悩まされている人も多いのではないでしょうか。

ここでは、首に痛みや違和感を覚える原因や考えられる疾患、痛みの対処法、予防法などについてご紹介します。

首の痛みを感じる原因

姿勢が悪い

「姿勢が悪い」と言われると、背中が丸まった猫背の姿勢を思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、猫背以外にも、首や背中が緊張するような不自然な姿勢での作業や、デスクワークなどで長時間同じ姿勢をとることも、脊椎のS字カーブを崩して、首を痛める原因となります。

脊椎は、首からお尻にかけて、S字カーブのような形をしています。
このカーブは、人間が直立した状態で、重力に対して体をバランスよく支えるために必要です。
しかし、長時間同じ姿勢をとることでこのカーブが崩れてしまうと、体全体のバランスが崩れ、首や背中の筋肉に負担がかかります。
それによって、頭部をうまく支えられずに周辺の筋肉に負担がかかり、首などに張りやこり、痛みが生じやすくなります。

近年は、パソコンやスマートフォンを使用する時間が増えたため、S字カーブが崩れている人が増えていると言われています。
通常は、くの字のようにカーブしている首の骨ですが、長時間のスマートフォンの使用などにより、真っすぐ(ストレート)になってしまうのです。これらは、ストレートネックと呼ばれます。
また、逆にカーブする後弯(こうわん)と呼ばれるものもあります。

ストレートネックや後弯になると、首や肩などのこりや痛みの他、しびれや頭痛、吐き気などの症状が起きることがあるので注意が必要です。

加齢やストレスによるもの

人は年をとると体が弱くなっていくため、首の筋肉に負担がかかりやすくなります。
特に、重い頭を支える胸鎖乳突筋や僧帽筋の筋肉の量が減少すると血行不良が起きやすいため、筋肉量が少ない高齢者や女性は首や肩のこり、痛みなどが生じやすいといわれています。
また、ストレスを感じると、体が緊張してしまい、首の筋肉にも負担がかかるため、首の痛みが生じることがあります。
例えば、テスト前やプレゼン前などの緊張した状況に置かれると、体が緊張してしまい、その影響で首の筋肉にも負担がかかってしまいます。

首の痛みを引き起こす代表的な病気とその症状

頚椎症

首の骨の間にある椎間板が退化し、神経や血管に圧迫をかけることで引き起こされる病気です。
首から腕の痛みやしびれが生じ、頚椎を後ろに反らせると痛みが強くなります。
基本的には自然治癒しますが、強い痛みがある場合は手術での治療を行う場合もあります。

頚椎椎間板ヘルニア

頚椎の間にある椎間板は常に圧力のかかる状態にあり、組織の中で最も早く老化が起こるとされます。
そのため、劣化が進んで外側の膜に亀裂を起こし、中の髄核が飛び出して神経を圧迫し、痛みやしびれなどの症状を引き起こします。
特に首を後ろに反らすと強い痛みが生じることがあります。
悪い姿勢での仕事や、スポーツなどが誘因となることもあります。

頚部脊柱管狭窄症

頚椎の脊柱管が狭くなることで、神経に圧迫をかける病気です。
しびれや痛み、脱力感などの神経症状が肘から下、親指や人指し指まで起こり、握力の低下や手指の細かな動作に障害が起こります。
また、肩や首回りの筋肉が凝ったり緊張した状態が徐々に現れ慢性的に持続します。
症状が進行すると歩行障害や膀胱直腸障害(尿や便の排泄障害)などを起こすこともあります。

以下の症状が出現し持続する場合は、早めに医師の診察を受けることをおすすめします。

  • 首の痛み
  • 肩こり
  • 腕のしびれや痛み
  • 手のしびれや痛み
  • 頭痛
  • 吐き気やめまい

痛みの治療法

首の痛みを解消する治療法については、以下のようなものがあります。

温熱療法

温熱療法は、首の筋肉をほぐし、血流を良くすることで、痛みを緩和する方法です。
温かいタオルや湿布、温めたお風呂などを利用することができます。

マッサージ

マッサージは、首の筋肉をほぐすことができるため、首の痛みを軽減することができます。
しかし、正しい方法で行わないと、首の痛みを悪化させることがあるため、専門家に相談することが重要です。

鍼灸治療

鍼灸治療は、首の筋肉をほぐすことができ、首の痛みを軽減することができます。
しかし、鍼灸治療を行う場合には、信頼できる専門家に相談することが必要です。

投薬療法

痛み止めや筋肉の緊張を緩和する薬を使用します。
ただし、薬に頼りすぎることは良くないため、医師の指示に従い適切に使用することが大切です。

物理療法

電気療法や超音波療法などを行い、痛みを和らげます。
専門家の指導を受けながら行うことが望ましいです。

手術

重症の場合や、上記の治療法で改善しない場合には、手術が必要となることがあります。
手術による治療は、神経や血管への圧迫を軽減するために、異常な部分を切除する方法が一般的です。
手術後は、リハビリテーションを行い、早期の回復を目指します。

手術はリスクが伴うため、専門家の診断を受けて慎重に判断し適切な治療方法を選ぶことが大切です。

首の痛みの予防法

首の痛みの予防法については、以下のようなものがあります。

適度な運動やストレッチ

日常的に首の筋肉をほぐす運動やストレッチを行うことで、首の痛みを予防することができます。

正しい姿勢を保つ

デスクワークやスマートフォンなどを使う場合は、正しい姿勢を保つことが大切です。
画面の高さや角度にも注意しましょう。

枕や寝具の選び方に注意する

枕や寝具の選び方にも注意が必要です。
枕の高さや硬さは個人差がありますが、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

ストレスを減らす

ストレスは首の筋肉にも影響を与えるため、ストレスを減らすことも首の痛みを予防する上で重要です。

食生活に気をつける

食生活にも注意が必要です。
バランスの良い食事を心がけ、栄養豊富な食品を摂取するようにしましょう。

日常生活に支障がなく、痛みも特定の時間や動作に限られる場合は自然に治るケースが多いので、しばらく安静にして様子をみてもいいでしょう。
しかし、原因のわからない首の痛みが急に生じた場合やいつもの痛みと違うとき、痛みが長時間にわたって持続するときなどは自己判断せず、病院で受診するようにしましょう。

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