イスラエルとハマス、1カ月の戦闘休止で大筋合意 ハードルも=関係筋

イスラエルとハマス、1カ月の戦闘休止で大筋合意 ハードルも=関係筋
 1月23日、イスラエルとイスラム組織ハマスは、パレスチナ自治区ガザの戦闘を1カ月間休止し、イスラエル人の人質とイスラエルが拘束するパレスチナ人の交換を行うことで大筋合意しているが、恒久的停戦を巡る意見の相違が大筋合意の実現を阻んでいる。複数の関係筋が明らかにした。写真はガザで作戦を遂行するイスラエル兵。21日公開(2024年 ロイター/Israel Defense Forces)
[ドーハ/カイロ/エルサレム 23日 ロイター] - イスラエルとイスラム組織ハマスは、パレスチナ自治区ガザの戦闘を1カ月間休止し、イスラエル人の人質とイスラエルが拘束するパレスチナ人の交換を行うことで大筋合意しているが、恒久的停戦を巡る意見の相違が大筋合意の実現を阻んでいる。複数の関係筋が明らかにした。
カタール、米国、エジプトはここ数週間、イスラエル人人質の段階的解放を探る交渉の仲介に力を入れてきた。民間人に始まり、最終的に兵士を解放するという内容で、その見返りに戦闘を休止し、イスラエルが捕らえているパレスチナ人を釈放するほか、ガザへの支援を拡大する。
関係筋の1人によると、今回の交渉は12月28日から続けられており、戦闘休止の期間についてはハマスが当初提案した数カ月間に対し、約30日で意見がまとまったという。
しかし、6人の関係筋によると、ハマスはそれ以降、恒久的停戦の将来的な条件について合意が得られるまでは戦闘休止の計画を進めることを拒否しているという。
ハマスが恒久的停戦と人質解放を合わせた「包括的合意」を求める一方で、イスラエルは段階ごとに交渉する立場を取っているという。イスラエルとハマスは仲介国を通じて交渉しており、直接協議は行っていない。
ホワイトハウスの報道官は23日、ブレット・マクガーク中東政策調整官がエジプトの首都カイロで、ガザで拘束されている人質の解放について協議しており、人道的な戦闘休止を米国として支持していると述べた。 もっと見る
ハマス幹部のサミ・アブ・ズーリ氏は22日、いかなる提案に関しても協議する用意があるが、合意はまだないとロイターに述べていた。
カタールと米国の仲介で実現した昨年11月の1週間の戦闘休止ではガザで100人以上の人質が解放され、パレスチナ側は約240人が釈放された。

※関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

トムソン・ロイター

A senior correspondent with nearly 25 years’ experience covering the Palestinian-Israeli conflict including several wars and the signing of the first historic peace accord between the two sides.