避妊方法は何種類ある?避妊リングも有効?避妊具や避妊法のメリット・デメリットを紹介

「避妊方法にはどんな種類があるのか」
「女性主体の避妊方法を知りたい」
と考える人は少なくありません。妊娠は人生のライフイベントの中でもとても大きなイベントの1つです。今後の人生にも大きく影響するため妊娠を望まない人にとって避妊は自分自身を守るためにも重要な行為といえます。本記事では避妊方法の種類や知識について紹介していきます。

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出典;あしたのクリニック
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避妊方法は何種類ある?
知識を得て正しい避妊方法を覚えよう

避妊方法には現在さまざまな種類があり、それぞれ避妊への有効性や特徴が異なります。現在確実に避妊できる方法はありませんが、正しい知識を得て避妊方法を覚えることで高確率で望まない妊娠を防ぐことが可能です。避妊方法の種類やそのメリット・デメリットを紹介します。

妊娠のバロメーターを表すパール指数とは?

パール指数は避妊効果のバロメーターを表現する数値のことです。100人の女性が特定の避妊方法を1年間実施して妊娠した数(避妊に失敗した数)をさします。パール指数はパーセントで表示され、数値が低いほど避妊効果の高い避妊方法といえます。

ピル(経口避妊薬)

※編集者作成

ピルは経口避妊薬とも呼ばれる避妊のために服用する薬の総称です。ピルにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンが配合されているのが特徴です。それぞれのホルモンの配合量によって超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルと種類が分かれます。

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ピルのメリット

ピルは正しく服用することで99.7%の避妊成功率があるだけでなく避妊以外にもさまざまな効用があることがメリットです。ピルの避妊以外の効果には月経時の出血量の減少、月経周期の安定、ニキビの改善、肌がきれいになる、その他がんのリスク低下効果が期待できます。

内服中止後に妊娠しづらくなる訳ではないこともメリットの1つで自分の人生設計に合わせて活用できます。

ピルのデメリット

ピルは服用後にさまざまな副作用が起きることがデメリットです。主な副作用は不正出血、吐き気、頭痛、乳房の張り、むくみなどが上げられます。一時的で軽微なものがほとんどですが強く副作用が出る場合があるため、その際には一旦ピルの服用を中断して医師と相談することがおすすめです。

ピルのパール数とは?

ピルのパール数は飲み忘れなどがない理想的な服用状態の場合に約0.3%、飲み忘れなどを考慮した場合に約8%です。正しく服用することで約99.7%の避妊成功率が期待できます。しかし正しく服用しないと避妊成功率が一気に下がるため飲み忘れなどに注意が必要です。

コンドーム

※編集者作成 情報参考:厚生労働省ヘルスケアラボ

コンドームはゴム製の袋を男性器にかぶせることで精液が膣内に入るのを物理的に防ぐ避妊方法です。避妊効果だけではなく、性器同士の直接的な接触を防ぐため性感染症予防効果も期待できます。正しく使用することで妊娠率2%と高い避妊率で日本でも最もポピュラーな避妊方法といえるでしょう。コンドームは1枚あたり50円の費用が必要で安価で手に入ります。

コンドームのメリット

コンドームはコンビニやドラッグストアで安価で購入できることや粘膜接触を防ぐことで性感染症の予防につながること、素材へのアレルギー以外に副作用がないことがメリットです。安価で購入できるため他の避妊方法と合わせて使用できます。安価で特別な知識もなく使用できるだけでなく高い避妊率もメリットです。

コンドームのデメリット

コンドームは正しく使用しなかった場合に妊娠率が18%と避妊率が大きく下がってしまうことがデメリットの1つです。またコンビニや薬局で販売されているコンドームの多くが男性用のため男性主体の避妊方法であるため男性の協力や理解が必要なこともデメリットとなります。性行為中に破損した場合も避妊効果が失われるため注意が必要です。

コンドームのパール数

コンドームのパール数は理想的な使い方をすることで2%、一般的な使い方で18%までとなります。避妊率98%と他の避妊方法に比べて避妊率が少し低いですが、安価で行えるため他の避妊方法と合わせて行うことでより高い避妊効果が期待できます。

避妊リング(IUD)

 

避妊リング(IUD)はIntrauterine deviceの略で子宮内に小さな避妊具を挿入することで子宮内への受精卵の着床を防ぐことができます。ピルと違って装着するだけで良いため、毎日内服する必要もなく飲み忘れて避妊率が上下することがありません。経産婦で長期避妊を考えている人でも利用できることがおすすめです。

避妊リング(IUD)のメリット

避妊リングは女性主体の避妊方法で装着後数年間の避妊効果が得られることがメリットの1つです。また薬を内服する避妊方法ではないため授乳中で長期避妊を考えている人でも利用できます。一度装着すると毎日避妊の事を考える必要がなくなることもメリットです。

避妊リング(IUD)のデメリット

避妊リングは装着や除去に医師に対応してもらう必要があり、定期的に検診を受ける必要があることがデメリットです。また避妊リングは生理の量が増える場合や妊娠・出産経験がない女性は装着できない場合があります。

避妊のための器具を子宮内に長期間装着するため、装着に適しているかどうかの判断基準が他の避妊方法と比較しても厳しいこともデメリットの1つです。

避妊リング(IUD)のパール数

避妊リングのパール数は0.6〜0.8%となっています。器具を装着するため避妊成功率の開きが少ないのが特徴です。ただ避妊リングは装着後にズレてしまうと避妊効果が失われる可能性があるため定期的な検診をしなくてはいけないため注意が必要です。

子宮内避妊システム(IUS)


※編集者作成

子宮内避妊システム(IUS)は避妊リングと同じで専用の器具を子宮に装着するタイプの避妊方法です。子宮の中で黄体ホルモンを持続的に放出することで子宮内膜の増殖を抑えて受精卵の着床を防ぎます。

子宮内避妊システム(IUS)のメリット

子宮内避妊システムは前述の通り、IUDの様な長期にわたる避妊効果とピルの様な高い避妊効果を併せ持っていることがメリットです。また黄体ホルモン単剤での作用のため血栓症などのリスクもなく、高血圧や喫煙者の人でも安全に避妊が出来ます。避妊効果以外にも黄体ホルモン放出の影響で生理痛の改善効果が期待できることも魅力です。

子宮内避妊システム(IUS)のデメリット

子宮内避妊システムは装着直後の時期に下腹部の痛みや違和感、不正出血などの副作用が見られるのがデメリットです。これらの副作用は装着後1〜3か月程で減少していきますが副作用の症状が重かったり長引く場合は医師に相談しましょう。

子宮内避妊システム(IUS)のパール数

子宮内避妊システムのパール数は0.2%とその他の避妊方法と比較しても高い避妊率を誇ります。IUDとピル2つの避妊方法の特徴を合わせ持つため長期的に避妊をしたいと考えている人におすすめです。ただ出産経験がない場合は医師に相談する必要があります。

避妊手術


※編集者作成

避妊手術は手術によって男性の場合は精管(精子の通り道となる管)、女性の場合は卵管(卵子の通り道となる管)を塞ぐか切断することで永続的に生殖機能を失わせる避妊方法です。

避妊手術のメリット

避妊手術は物理的に精子や卵子の通り道となる管を防ぐため永続的に生殖機能を失わせることが出来ることがメリットです。一度の施術で完了するため、毎日薬を服用したり定期的な検診を受ける必要がありません。また妊娠以外の性機能は維持されるため性行為の邪魔にならないこともメリットです。

避妊手術のデメリット

避妊手術は永続的に生殖機能を失わせるため気が変わって妊娠したくなっても生殖機能を復元させることはほぼ不可能ことがデメリットです。また外科手術のため手術による合併症が起きる可能性があることもデメリットです。元に戻すことが困難のため避妊手術を行う場合はパートナーと相談しましょう。

避妊手術のパール数

避妊手術のパール指数は女性の場合が0.5%、男性の場合が0.1〜0.15%です。避妊手術の避妊効果は極めて高いですが避妊手術後の女性が10年以内に妊娠する確率が約2%と言われており避妊率が100%というわけではありません。

ペッサリー


※編集者作成

ペッサリーは子宮の入口にゴム製のキャップを装着して精子の侵入を防ぐことで避妊を行う避妊方法です。ペッサリーの両面に殺精子ゼリーを塗り性行為前に装着し、性行為後約8時間後に外します。産婦人科で医師に相談して自身にあったサイズのペッサリーを選び正しい使用方法の指導を受けることで自分で装着することが可能です。

ペッサリーのメリット

ペッサリーは使用後も洗って繰り返し使用できることがメリットの1つです。また副作用がないため避妊の際の副作用が気になる人も安心して使用できます。自分で着脱ができるようになるとペッサリーを装着していない時間を作ることで膣内の粘膜への炎症やおりものなどのトラブルを軽減できます。

ペッサリーのデメリット

ペッサリーは正しいサイズのものを使用しないと避妊成功率が下がってしまうことがデメリットです。正しいサイズのものを使用するため医師にサイズを測ってもらう必要があり、子宮口の大きさが変わることもあるため定期的な検診が必要になります。また避妊成功率も約85〜90%と確実性がないこともデメリットの1つです。

ペッサリーのパール数

ペッサリーのパール指数は6〜12%です。他の避妊方法と比較するとあまり避妊の確実性があるわけではないため日本ではあまり普及していません。ペッサリーは正しいサイズのモノを使用しないと避妊成功率がさらに下がるため、ペッサリーで避妊を考えている場合は定期的に診察を受けて常に理想的な形で利用しましょう

リズム法

リズム法は排卵日を予測して妊娠しやすい時期を避けて性行為を行う避妊方法です。リズム法には月経周期日から排卵日を予測する「オギノ式」と毎日基礎体温を計測する事で排卵日を予測する「基礎体温法」があります。排卵日を予測して避ける避妊方法のため副作用などはなく他の避妊方法と組み合わせます。

リズム法のメリット

リズム法は自身の排卵日を予測して排卵日付近の性行為を避ける避妊方法のため副作用などのリスクがないことがメリットです。また病院などに行かずに予測ができるため費用もかかりません。自身の月経周期を把握することができるため、生理による体の不調を予測して行動に移せます。

リズム法のデメリット

リズム法は月経周期から排卵日を予測する避妊方法ですが、女性の月経周期は過労やストレスなどさまざまな要因で変わることがあります。そのためリズム法だけでは避妊成功率心もとないことがデメリットです。

リズム法だけでは避妊に失敗する可能性が高いため他の避妊方法と併用することが重要になります。

リズム法のパール数

リズム法のパール指数は0.4〜24%と幅があるのが特徴です。この幅の大きさは生理不順などで月経周期が変化してしまうことが原因にあげられます。

リズム法単体では避妊成功率は低いですが他の避妊方法と組み合わせることでその避妊方法の避妊成功率を上げるサポートをしてくれるためリズム法を考えている場合は他の避妊方法との併用を考えましょう

避妊方法の種類
まとめ

本記事では避妊方法の種類や避妊法に関する知識について紹介してきました。避妊方法にはピルやコンドーム、避妊リング、子宮内避妊システム、避妊手術などがあげられます。各避妊方法には避妊成功率であるパール指数があり、どの避妊方法が成功率が高いのか理解することが重要です。

それぞれの避妊方法にはメリット・デメリットがあり体質によって合わない場合もあります。避妊を考えている人は事前に避妊方法の知識を理解してどの方法が自分にあっているのか検討しましょう

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