ようやく全国的に緊急事態宣言も解除されたんですが、家から出ないほうがいい状態なのは相変わらずで。結局のところ、自宅でゴロゴロと自堕落に生活していれば、大勝利ってことですよね。
ただ、その生活環境にも少し困ったことがあって。髪が伸びるの、止められない。
普段は月1ペースで、近所の1000円カットの理容室で3mmの坊主にしてもらっているんですが、今年の2月末から現在まで、恥ずかしながら約3か月ノーカット伸ばし放題です。
だらしなく伸びた坊主、というかなり恥ずかしい現状
いつもはハゲをごまかすために3mmに揃えているので、ここまで伸びたのはヘタすると10年ぶりぐらいかも……
そもそも普段はずっと帽子をかぶっているからバレないし、人と会う機会も大幅減だし、いいかな……で、何となく放置していたら、このありさま。何より、どこの理容室も3密を避けてお客の回転数を落としているため、いつ行っても大混雑で、店の外までお客が並んでいます。とてもじゃないけど、気軽に切りには行けません。
とはいえ、さすがに伸び過ぎてウザいし、毛が耳元でチクチクするしで、放置も限界っぽい。じゃあもう、自分でやっちゃうぞ! どうせ坊主刈りなんだから、バリカンでガーッてやっちゃえばいいだろ!
……うん。勢いづいて「ガーッて自分でバリカンやっちゃう」と言ってはみたものの、はたして本当に自分でできるのか?と、ちょっと怖くなってきました。だって、今までセルフカットやったことないし、失敗したら当分はリカバリーが効かない系の話なので、ちょっと慎重にいかねば。
そこで、簡単にセルフ坊主にできるバリカンってないものか……と探してみたら、バッチリこれだわ、というのが見つかりました。フィリップスの「セルフヘアーカッター」こと「QC5572/15」です。
革新的な角度可変機構を持つフィリップスの「セルフヘアーカッター QC5572/15」
真横から見るとこんな感じ。バリカンとしてはだいぶ特殊な形状です
見た目は、ボディ部分の1段下から刃が伸びたクランク型。一般的なバリカンのイメージからはちょっと離れた、独特の形状です。
で、この形状の何がどうセルフ坊主に最適かというと、実はボディと刃をつなぐ軸がマイナス90°〜90°(=180°)の間でグリッと回る!
この通り、刃が左右に90°ずつ回転。角度は45°刻みで固定可能です
なるほど、刃がボディ(持ち手)に対してL字型になるまで可変するので、後頭部や側頭部でもセルフでまっすぐ刈り上げることができる、というわけだ。
確かにこれなら、途中で持ち方を変えたり、肩を変な角度に曲げたりすることなく、素直にガーッと刈っていけそうです。数年前に強烈な四十肩(左肩)と骨折(右肩)を同時にキメて以降、肩の可動範囲が極端に落ちている僕としては、もうこれ以外に選択肢はない気が。
残す髪の長さを調整するダイヤルを回すと、コームが上下します。視覚的に「これぐらいの長さに揃うんだな」と把握しやすくていいかも
さらに、軸のダイヤルを回して高さ調整すれば、仕上がりを3〜15mmまで2mm刻みで変更可能。また、先端コームを外せば最短の0.5mm、付属の細部コームに付け替えれば1〜3mmを0.5mm刻みでカットできます。取りあえず、いつもの3mm坊主も問題なくできるっぽいのでひと安心。
付属品はこれだけ。電源ケーブルは長さ2mあるので、充電アダプターを本体につなげたまま使用する場合も、カットしやすいはず
付属品は、先述の細部コームに加え、充電アダプターとクリーニングブラシのみとシンプルな構成です。
本機のワンランク上のモデルである「QC5582/15」には、頭部をツルツルに剃り上げるためのシェービングヘッドも付いていますが、それ以外は機能的には同じっぽいので、今回はスルー。
電源は、60分満充電で、60分可動。万が一途中で電池切れになっても、充電アダプターを本体につないだまま使うことができる仕様なのは、ありがたい。
いざ、やるか!となるとなかなか勇気が出ませんが、バリカンを触っているだけで髪の毛が短くなるわけじゃなし……。
ここは覚悟を決めて、実際にセルフ坊主にチャレンジです。
髪の毛が飛び散ると後始末がウザいので、風呂場で刈るのがよさそう。写真のようなセルフカット対応の散髪ケープなどがあるとなおよし
まず前髪は、刃の角度を変えずにそのまま刈っていけるんですが、少し場所を変えて耳周辺から側頭部にかけては、そのままだと早くも体勢がつらくなっていきます。
そこで刃を45°だけ回転させると……、おお、一気に刈りやすくなった! 動きに無理がないので、刈る効率も高いような気がします。鏡を見つつ、手で髪を触って残り具合を確認しつつ、ガーッと刈っていきましょう。
うわー、刃が回転するだけでめっちゃラク!
後頭部に到達したら、刃を90°回転させて再びガーッと。肩関節がろくに上がらないオッサンでも、これなら超簡単です。逆サイドを刈る場合は、刃を反対側に回転させて、またガーッ。うん、簡単。
もし刃が回転しないバリカンだったら、本体を逆手に握るなど、かなり不自由なモーションを強いられるはず。そういう辛さゼロでカットできるのは、さすが「セルフヘアーカッター」を名乗るだけはあります。
セルフ坊主の鬼門と言われる後頭部も、この通りスイスイと
最後は、合わせ鏡で刈り残しを確認しつつ仕上げていけば……セルフ坊主、完成です。
約3か月ぶりの爽快感!
場合によっては、「虎刈り」もやむなしと覚悟していただけに、かなりうれしい仕上がりです
今回は初めてのチャレンジということで、少しおっかなびっくりの作業でしたが、所要時間20分強で刈り終えました。意外と早くやりきった感。
坊主刈りがひとりでこれぐらいできるなら、まぁ上等なんじゃないかな、と。もうちょい手のかかる髪型だと、自分ではたぶんお手上げなんですが。
あともうひとつ、この機種を選ぶメリットとしてあげたいのが、メンテナンスのラクさです。一般的なバリカンだと、使用後は洗浄して毛を洗い落とした後、切れ味を保つために刃に注油してやる必要があります。これが毎回必要になるのがどうにも面倒で。
ところがこの機種は……、というかフィリップスのヘアカッター/シェーバー全般に言えることなんですけど、刃の自動研磨システムという特殊な機構を持っています。これは、外刃の裏側と内刃とを擦り合わせて切れ味をキープするため、ケアは洗浄のみでオッケー、というもの。僕はフィリップスのヒゲ用トリマーを長年愛用していますが、これ、本当にラクで便利。
使用後は、刃を取り外して水洗いするだけの簡単ケア。メンテナンスに手間をかけるのが苦手なので、これだけでも選ぶ価値あり
本体価格は、1000円カット6回分くらいでペイするわけで、コスト的にもありがたい。これぐらい簡単に済ませられるなら、今後もこのお手軽セルフ坊主を継続しない理由はありません。は〜、サッパリした。