今回のテーマは「負け」です。英語で「負け」や「負ける」を言い表したい場合、どんな表現を使えばよいかについて、詳しく解説していきます。

また、記事の後半では「負けないで」や「自分に負けない」などのフレーズを英語で何と言うかについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「負け」「負ける」は英語で何て言う?

「負け」「負ける」は英語で何て言う?

「負け」は英語で “lose” と言います。発音記号は【luz(luːz)】で、カタカナだと「ルーズ」となります。

名詞で「負け」と表現する際も、動詞で「負ける」と表現する際も、どちらの場合でも lose で表すことが可能です。

なお、動詞の場合、過去形と過去分詞にする際は “lost” の形になります。

Aさん
Let’s play rock-paper-scissors!
訳)じゃんけんしよー!
Bさん
Sure. Rock, paper, scissors, go!
訳)よーし、じゃんけんぽん!

 

Aさん
Oh no, I lost.
訳)うわー、負けたわー。

lose の「負ける」以外の意味

lose を動詞で使う場合、「負ける」以外に「失う」という意味もあります。

なぜ負けることと失うことが同じ動詞なのかというと、多くの勝負事では、何かを得ることを勝ち、何かを失うことを負けとしているからです。

実際、日本語でも点を取ることを「得点」、反対に点を取られることを「失点」と言いますよね。それと同じようなイメージです。

また、lose には「道に迷う」という意味もあります。ここでも、方向を「失う」というニュアンスが活きていますね。

Aさん
I lose at rock-paper-scissors, lose my wallet, lose my way – not having a lucky day today.
訳)じゃんけんには負けるし、財布は失くすし、道には迷うし、今日はツイてないなー。

「試合に負ける」と「相手に負ける」での lose の使い方の違い

lose を使って「試合に負ける」を表すと “lose a match” や “lose a game” となります。一方、「相手に負ける」と表現する場合は “lose to ○○” の形になります。

Aさん
If we lose this match, there is no turning back.
訳)この試合に負けると、もう後がないんだ。
Bさん
I see. Good luck!
訳)そうなんだ。頑張って!

 

なお、「相手に負ける」の意味で “lose ○○” とすると、「相手を失う」という意味になってしまうので注意しましょう。

Aさん
In that match, we lost John.
訳)その試合で、僕らはジョンを失ったんだ。
Bさん
What kind of intense match was it?
訳)一体どんな過酷な試合が…。

 

lose 以外の「負け」「敗北」を表す英語表現

英語で lose 以外に「負け」や「敗北」を表す言葉としては、”defeat” や “loss” が挙げられます。

それぞれ使い方や意味が少し異なるので、順番に確認していきましょう。

defeat

“defeat” は、勝負で誰かに負けること、つまり「敗北」を表します。

発音記号は【dɪˈfiːt】、カタカナだと「ディフィート」となります。lose に比べるとフォーマルな印象で、文章などで使われることが多い表現だといえます。

defeat で注意したいのが、名詞で使うと「敗北」の意味になる一方で、動詞として使うと「(相手を)負かす」という逆の意味になる点です。そのため、defeat で「負ける」の意味を表したい場合は “be defeated” と受け身の形にする必要があります。

Aさん
Acknowledging defeat is something only strong individuals can do.
訳)敗北を認めることは、強い人間にしかできないんだ。
Bさん
You’re talking all sophisticated, but since you lost at rock-paper-scissors, take out the trash, okay?
訳)それっぽいこと言ってるけど、じゃんけんに負けたんだから、ゴミ捨てよろしくね。

 

loss

“loss” は、負けることで何かを失う点を強調した表現です。発音記号は【lɒs】、カタカナだと「ロス」となります。

綴りが似ていることからもわかる通り、loss はもともと lose の名詞形です。そのため、「失うこと⇒損失⇒負け」という意味で使われるようになりました。

ただ、現代英語では先述の通り、lose も「負け」という名詞で使われるので、loss の場合は、より何かを失うことを強調するイメージで使い分けられています。

なお、loss を使って「負ける」と言いたい場合は “suffer a loss” と表現します。

Aさん
I suffered a loss in the once-in-a-lifetime big showdown…
訳)一世一代の大勝負で負けてしまった…。
Bさん
I think it’s about time to quit pachinko.
訳)パチンコはそろそろやめた方がいいと思うよ。

 

「負けないで」「自分に負けない」など、「負け」に関するフレーズを英語で言ってみよう!

「負けないで」「自分に負けない」など、「負け」に関するフレーズを英語で言ってみよう!

ここからは、「負けないで」や「自分に負けない」、「君には負けたよ」などの「負け」に関連するフレーズを英語で何と言うか、それぞれ確認していきましょう。

「負けないで」in English

日本語では相手を鼓舞する表現として「負けないで」と言いますが、これを英語にするなら “Don’t give up” や “Hang in there” が適切でしょう。

Don’t give up は、直訳すると「諦めないで」という意味です。また、Hang in there は、直訳すると「そこにしがみついていて」という意味になります。どちらの表現も、何かに挑戦している人や、辛い状況にいる人を励ます意味でよく使われます。

「自分に負けない」in English

「自分に負けない」という強い意志を表現したい場合は、”Don’t give up on myself” と表現するとよいでしょう。

これは、何か成し遂げたいものがあるときに、自分で自分を鼓舞する意味で使われる定番フレーズです。

また、よりカジュアルに表現するなら「自分ならできる」という意味で “I can do it(You can do it)” と言うのもよいでしょう。自分で自分に語りかけているようなイメージです。

「試合に勝って勝負に負ける」in English

試合という形式上は勝利を収めたものの、心理的には複雑な心境のままであることを「試合に勝って勝負に負ける」と言いますね。これと同等の意味を表す英語表現として “win the battle but lose the war” があります。

直訳すると「戦闘には勝つが戦争では負ける」という意味です。一見勝っているように見えても、長期的な視野で見るとかえって負けているという意味の決まり文句として使われています。

まとめ

今回は「負け」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

「負け」は英語で “lose” を使うのが一般的ですが、それ以外に “defeat” や “loss” が使われることもあります。それぞれに使い方が異なるので、今回ご紹介したことを参考に、適切に使い分けていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!