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八掛(はっかけ)とは?わかりやすく説明

着物の豆知識

水色の色無地着物を着た女性

八掛とは?

八掛(はっかけ)とは、袷着物の裏地として袖口・裾裏・胴裏につける布のことを言います。八掛の八の内訳は、身ごろの裾に4布、おくみに2布、衿先に2布、合わせて8つ、このように並幅約3m80cmの布地を八つに裁って布を掛け合わせているため、八掛と呼ばれています。

八掛をつけるのは以下のような目的があるためです。
・着物の表地を保護するため
・裾捌きを良くするため
・裾や袖口からさりげなく覗かせる色によってよりおしゃれを楽しむこともできる

また、八掛には以下のような特徴があります。
・裾や袖口から1~2mm程度見えるようにしてつける
・着物の地色と調和の取れた色合いの布を選ぶ

八掛にはいくつかの種類がある?

八掛の種類は大きく分けて4種類があります。
・無地八掛
・ぼかし八掛
・柄八掛
・共八掛

それぞれの特徴は以下の通りです。

「無地八掛」
→最もメジャーな種類で、一部の着物を除いて全てに使うことが可能です。
(付け下げ・色無地・小紋以外)

「ぼかし八掛」
→着物の地色が白や薄めの色で裏地の八掛が透けて見えるのを防ぐために使うことがあるもので、白地の周辺にぼかしがかかった八掛を指します。

「共八掛」
→主に訪問着・留袖・色留袖に用いられるもので、表地と同様の生地を使い表と同じように染められて柄がつきます。

「柄八掛」
→柄八掛は大きく分けて二種類あり、とび柄や色無地などの着物に合わせるもので全体に小紋柄が染められているもの、付け下げや色無地に用いられることが多い上前のワンポイントに柄があるものがあります。

番外編 紬用の八掛とは?

前項でお話した八掛は、やわらかものやたれものの着物に用いる八掛ですが、紬用の八掛はそれ専用のものがあります。

紬用の八掛は、駒撚りで先染めの生地を用います。
とはいえ、これだと丈夫さにかけるという弱点もあるためやわらかもの用の八掛をあえて用いる人もいるようです。

まとめ

いかがでしょうか?八掛は合わせる着物の種類によって、様々な布地を使い分けるのですね。ちらりと覗く八掛はさりげないおしゃれポイントにもなるので、裏地であっても大事な部分と言えます。

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