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着物の八掛とは何?胴裏との違いや種類・色の選び方を解説

着物の八掛とは何?胴裏との違いや種類・色の選び方を解説

袷の着物について勉強していると、「八掛(はっかけ)」という言葉を目にすることがあるかと思います。見たことや聞いたことはあっても、どういったものか理解できていない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、着物の八掛についての基礎知識を解説していきます。八掛の種類や交換するメリット・デメリット・費用、そして色選びの方法やコーディネート例も紹介していくので、ぜひ最後までお読みください。

着物の八掛とは

着物の八掛とは、袷の着物につける裏地のことを指します。合計8枚の布を掛けることから八掛と呼ばれるようになりました。布を袖口や裾裏に付けることから、「裾回し」と呼ばれることもあります。

八掛の役割は、袖口や裾周りといった傷みやすい生地を保護することや、裾捌きをよくすることです。

また、八掛は袖口や裾周りからチラッと見えるだけですが、色や柄を工夫するだけでおしゃれ度が格段に上がります。着物の上級者であればあるほどコーディネートでこだわる部分です。

胴裏との違い

胴裏とは、袷の着物につける裏地の中でも、胴に付ける部分のみを指します。

八掛とは異なり、外から見える部分ではありません。

胴裏は基本的に無地の白色であるため、八掛との境目は一目瞭然です。一目見ればすぐに分かるでしょう。

胴裏は着物の形を支える役割や、着崩れを防ぐ役割があります。そのため、生地はしっかりとした素材や、滑りづらい素材が使われています。

着物の八掛の種類

着物の八掛は、主に以下の4種類に分けられます。

  • 無地八掛
  • ぼかし八掛
  • 柄八掛
  • 共八掛

一つずつ特徴を説明していきます。

無地八掛

無地八掛とはその名の通り無地の八掛のことです。八掛の種類の中で最もよく使われるもので、黒留袖・色留袖・訪問着以外のすべての着物に付けられます。

無地なので、柄を気にする必要がない点がメリットです。何回も使って擦り切れてしまった場合も、解いたり反対にしたりして付け替えられるので、使い勝手が良いのです。

注意点として、表地が薄い色の着物に無地八掛を付けると、透けて見えてしまったり、胴裏部分と色が変わって見えてしまったりする可能性があります。そういったことが気になる場合は、ぼかし八掛を使うことをおすすめします。

ぼかし八掛

ぼかし八掛は、ぼかし染めの手法を用いた八掛です。

昭和30年頃から浸透し始めたもので、表地の色が薄い着物に対して使うことが多いです。

ぼかし八掛には、白地と色の付いた部分の境目にぼかしがかかっているため、透けたり胴裏との色が違って見えたりすることがありません。

袖口や裾周りなど、外から見える部分にはしっかりと色が入っているので、見え方としては無地八掛と変わりません。

柄八掛

柄が入った八掛を柄八掛と呼びます。小紋のように全体に模様がついているものもあれば、ワンポイントで柄が入っているものもあり、種類が非常に豊富です。

八掛の見える部分はもちろん、見えない部分であってもこだわりの柄を身に纏って楽しむ方が多い印象です。

柄の制約はなく、自由に楽しむことができますが、フォーマルな場面には向きません。カジュアルシーンで使いやすい八掛です。

共八掛

共八掛とは、着物の表地と同じ生地・色・柄を用いた八掛のことです。

基本的には、黒留袖・色留袖・振袖に対して用いられます。

柄八掛のように色合わせや柄を楽しむことはできませんが、フォーマルな場面に合わせやすいのが特徴です。

着物の八掛は交換できる!

着物の八掛は、後から交換することができます。「最初に付いていた八掛から印象を変えたい」「八掛が擦り切れてしまった」という場合に交換する方が多いです。

では、八掛を交換するのにはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?また、交換費用はいくら位になるのでしょうか?以下で詳しく解説していきます。

八掛を交換するメリット

八掛を交換するメリットとして、まず着物を長持ちさせられる点が挙げられます。

汚れてしまった、もしくは擦り切れてしまった八掛を新しいものに付け替えることで、着物を再び新品に近い状態に蘇らせることができます。

また、生地がより丈夫な八掛を選んだり、撥水加工を施したりすることで着物自体の機能性を高めることも可能です。

2つ目のメリットとしては、八掛を付け替えることで着物の印象を大きく変えられる点があります。八掛は袖口や裾周りからチラッと見えるだけですが、色や柄が変わるだけでイメージも大分違って見えます。

これまでの八掛が着物と同系色だった場合、反対色のものに付け替えるといった印象の変え方ができるでしょう。

八掛を交換するデメリット

当然ですが、八掛の交換には費用がかかります。着物を新しく買い換えるよりは安いですが、お金をかけてまで交換したくない方にはデメリットと感じられるでしょう。

ただし、八掛が傷んでいる場合は交換しないと、そのうち着物自体がダメになってしまいます。長く愛用したい着物であれば、費用がかかることを受け入れ、早めに八掛を交換した方が最終的なコストパフォーマンスは良くなります。

八掛の交換にかかる費用

八掛の交換にかかる費用は、およそ10,000円~20,000円です。

八掛の生地や柄、また依頼するお店によって費用は変わるので、何店か問い合わせてみることをおすすめします。

決して自分で八掛を交換しようとしてはいけません。八掛の交換は、素人の方が行える作業ではありません。着物を傷つけてしまったり、見栄えが悪くなってしまったりする可能性が非常に高いです。

八掛の色が与える印象

八掛の色によって、着物全体の印象は大きく変わります。

同系色と反対色でそれぞれどういった印象になるか、以下で詳しく解説していきます。

同系色

同系色とは、その色と同じもしくは近い色のことです。例えば、赤色の同系色としては、朱色やオレンジ・茶色・ピンクなどが挙げられます。同じ色を使い、彩度や明度だけ差を付けるような場合もあります。

八掛を着物と同系色にすると、大人らしく上品なイメージになります。

着物のベースカラーが暖色(赤・ピンクなど)であれば、同系色の八掛を使うと好印象になる場合が多いです。

一方で、着物のベースカラーが寒色(青・緑など)や黒色である場合、同系色の八掛を選ぶと、色味次第では冷たく重い印象になってしまう場合があります。

八掛の色を選ぶ際は、着物との相性が良いかどうか、実際に重ねて確かめるようにしましょう。

反対色

反対色とは、その色と反対する色のことを指します。例えば、赤の反対色は緑、青の反対色は黄、緑の反対色は紫です。

着物と反対色の八掛は、コーディネートのアクセントとなり目を惹きます。着物全体がパッと華やぐでしょう。

重ね襟や帯締め・帯揚げなどで着物の反対色を用いている場合、八掛の色も同様に揃えるといったコーディネートの組み方もあります。全体を見たときに、あまりにも多くの色を使っているとバラバラな印象がありお洒落さに欠けますが、差し色同士で揃えるだけで統一感を失うこともありません。

また、色だけでなく、柄も帯締めや帯揚げと同じものを使うとよりお洒落さを演出できます。

八掛のコーディネート

八掛をおしゃれに使ったコーディネート例を5つ紹介します。色合わせや柄選びの参考にしてみてください。

黒い着物に八掛のイエローが目を惹くコーディネート

黒色の着物は重たい印象になりがちですが、このコーディネートのように明るい色を一色差し込むだけで、モダンなイメージを演出できます。帯締めとも色を使っているため統一感があることもポイントです。

こちらコーディネートのように八掛や帯締めをはじめとした小物を工夫するだけで、着物は現代風に着こなすことができます。

ワンポイントの犬柄を入れた八掛コーディネート

こちらのコーディネートでは、着物と同系色の八掛を用いています。着物がパステルカラーで明るい色なので、同系色で揃えるのは効果的と言えるでしょう。

本コーディネートで着目すべきは、八掛の柄です。見えない部分ではありますが、ワンポイントで犬柄を入れているところに、着用者のこだわりが垣間見えます

本記事をお読みの皆さんも、こちらの方のように、八掛の柄を自由に楽しんでみてください。

月の帯と兎の八掛がマッチしたコーディネート

この方は、帯と八掛で柄をリンクさせています。帯に月柄、八掛には兎柄が入っている、秋の季節を感じられる粋なコーディネートです。

色は小物ですべて統一されていることが分かります。着物の色が薄いところに対して、濃い色の小物を合わせているので、全体として引き締まった印象です。

墨流しの八掛が上品さを際立たせるコーディネート

こちらは、墨流しの八掛の上品さが際立つコーディネートです。グレーの着物にグレーの八掛なので、地味な印象になってもおかしくないですが、墨流しの柄が良いアクセントとなっています

袖口や裾周りからチラッと見えると、思わず目が留まってしまうようなお洒落さや大人らしさがあります。

リンゴ柄の着物にリンゴ色の八掛コーディネート

リンゴ柄の可愛らしい着物に、リンゴ色の八掛をつけたコーディネートです。着物自体の柄や色はシンプルですが、八掛にリンゴ色を使うことで全体のかわいらしさが増幅しています

また、本コーディネートでは帯にもさまざまな果物が刺繍されており、キュートさが際立ちます。

色・柄ともにコンセプトを持ったコーディネートの参考にしてみてください。

まとめ

本記事では、着物の八掛について解説してきました。八掛の種類や色選びについて理解できたでしょうか。紹介したコーディネート例も参考に、自身で満足できる八掛選びをしてみてください。

なお、八掛の選び方やコーディネートについてより詳しく学びたい場合は、着付け教室で直接教わることもできます。以下の記事で初心者でも通いやすい着付け教室を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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