JTCからの脱却

新年あけましておめでとうございます。
しかし、この新年を迎えるにあたり、心を痛める出来事がありました。1月1日に能登半島で発生した大規模な地震により、多くの方々が亡くなり、また行方不明となっていることに深い哀悼の意を表します。被害に遭われた方々、そしてそのご家族の皆様には、心からのお見舞いを申し上げます。
このような困難な時期には、私たちはお互いに支え合い、共に乗り越えていくことが求められます。私たちのコミュニティは、被災者の皆様と共にあり、必要な支援を行うために力を尽くします。

本年も、最新の経済動向やテクノロジーの進化に関する深い洞察を、皆様に提供し続ける所存です。本コラムが、皆様の知識の拡大と、より豊かな議論の場となることを願っています。

2024年も変わらぬご愛読を賜りますようお願い申し上げます。

今年、2024年1月1日から日経新聞で連載されている、“昭和99年ニッポン反転”という記事をご覧になった方も多いと思いますが、特に1月5日に掲載された、“御社はまだ「JTC」? 抜てきが成長スイッチ”という記事は印象に残る記事でしたので、簡単に紹介したいと思います。

記事の要約は以下の通りです。

  1. 日本の伝統的企業(JTC=Japanese Traditional Company)は、SNS上でその古い慣習を揶揄され、直近1年で24万件の関連投稿があった。
  2. 日本企業は年功序列や終身雇用などの慣習により、責任逃れや失敗の回避を優先する企業文化を生んでしまったと指摘されている。
  3. 某自動車メーカーの試験不正報告書は、硬直的な企業風土が不正を生んだと指摘。
  4. 社員は、チャレンジを促されつつも失敗を許されない環境に問題意識を抱いている。
  5. ギャラップの調査では、日本の会社員の熱意は世界最低水準であり、労働生産性も低い。
  6. 一方で、変化を始めている企業もあり、GPTWジャパンのランキングでは働きがいのある会社が評価されている。
  7. 経営者の熱意と管理職の役割が重要であり、大手通信会社では人事改革により新たな抜擢が行われている。
  8. 男女雇用機会均等法の施行以来、女性の社会進出が進むものの、男女間の職場格差は依然として残る。
  9. 日本は賃金格差も大きく、第1世代の女性たちが定年を迎える中、セカンドキャリアの展望も課題となっている。

日本の伝統的企業の現状と、変化への取り組み、そして男女間の職場格差という課題を概観しています。変革が始まっている企業もあるものの、多くの企業で根深い問題が残り、それに取り組む必要があるとの内容です。

責任逃れや失敗の回避を優先する企業文化(前述2)、そして硬直した企業風土(前述4)は、改革が容易ではない領域であることは明白です。私自身も、経営者として毎日、これらの点を改善する努力を続けていますが、目に見える成果が上がらないこともしばしばです。しかし、毎日の積み重ねが長期的には大きな変化を生むと信じています。即時の成果が見えなくとも、将来的にはその効果が顕著になるという信念を持ち、経営者としては、根気強く取り組むべき重要な課題だと捉えています。

具体的施策としては、

  • ワークライフバランスの改善
  • キャリアパスの多様化
  • 教育制度の充実
  • 年功序列に代わる成果主義の導入
  • 従業員のアイデアや提言の尊重
  • トップダウンだけでなく、ボトムアップコミュニケーションを活発化する
  • ジムの利用や幅広い健康診断を含む予防医療への取り組み
    等、やりたいことは山のようにありますが、私の場合は、昨年から、

    「成功の反対語は、失敗ではありません。
    成功の反対語は、行動しないことです。チャレンジしないことです。
    失敗は行動した結果であり、成功へのプロセスなので、全く問題ありません。」


    と言い続けているので、まずは、失敗は成功へのプロセスという企業文化を根付かせる1年にしたいと思っています。

X(旧ツイッター https://twitter.com/home)でアカウントのある方は、一度、JTCを検索すると、JTC、いわゆるザ・昭和の会社で働く平成生まれ世代が、どのように会社の慣習や組織風土を感じているかを赤裸々に投稿しているので、是非、ご覧になってください。

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