「関心」と「感心」の違いは?意味や使い方、例文まで解説!

「関心」と「感心」の違いは?意味や使い方、例文まで解説!

同じ読み方の「関心」と「感心」。漢字からなんとなく意味は想像できるものの、意味や使い方の違いをはっきりと説明できるかというと、自信がない方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、「関心」と「感心」の違いを分かりやすく解説します!

この記事を読めば、「関心」と「感心」の違いが分かり、文章を書くときに「どっちだっけ?」という迷いがなくなります。いちいち辞書を引く必要がなくなり、日常生活だけでなくビジネスシーンでのタイムロスも減るので、両者の意味や使い方の違いを覚えてみてくださいね!

「関心」と「感心」の意味

まずは「関心」と「感心」のそれぞれの意味を知り、両者の違いを理解しましょう。「歓心」や「寒心」など、そのほかの「かんしん」と読む言葉についてもあわせて紹介します。さまざまな「かんしん」の意味の違いを押さえておきましょう!

関心

  • ある物事に特に心を引かれ、注意を向けること。「政治に―がある」「幼児教育に―が高まる」「周囲の―の的」 (引用元:goo辞書)

「関心」は、出来事や物事に対して“興味を持っている状態”を表す言葉。ですので、好きなスポーツや趣味、仕事、社会的な問題など、ある誰かが興味を持つものであれば何でも対象です。

実際の会話や文書でよく用いられる言い回しは、「〜に関心を持つ」「〜に関心がある」「〜に関心を抱く」などです。いずれもある物事に興味を引かれて注目したり、より深く知ろうと積極的に行動したりする様子を表します。

なお、「関心」の類義語は「興味」「好奇心」「探求心」で、対義語は興味がないことを示す「無関心」です。

感心

  • りっぱな行為や、すぐれた技量に心を動かされること。心に深く感じること。感服。「うまいことを言うものだと―する」「あまり―できないやり方だ」
  • (逆説的に用いて)あきれること。びっくりすること。「ばかさかげんに―する」[形動][文][ナリ]りっぱであるとして褒められるべきさま。「親思いの―な少年」(引用元:goo辞書)

「感心」は、人や物事に対して、強く感動している状態を表す言葉。例えば、人の能力や勇気、優しさ、誠実さ、美しさなどに対して感動した場合によく使われます。また、物事の素晴らしい性質や特徴を賞賛する際にも用いられる言葉です。

「感心する」「感心できない」などと名詞形で使うほか、「感心な少年だ」のように、形容動詞として用いることもできます。良い意味で使われるイメージがありますが、「彼女の忘れっぽさには感心する」のように、皮肉として使われるケースもあります。

なお、「関心」の類義語は「感動」「感激」「感服」で、対義語は「軽蔑(けいべつ)」「失望」です。

「カンシン」はほかにも!

ほかにも、「カンシン」と読む漢字には「歓心」や「歓心」があります。それぞれの意味と使い方は以下のとおりです。

【歓心】

  • 喜ぶ気持ち。うれしいと思う心。「意中の人の―を得る」(引用元:goo辞書)

「歓」という漢字には「よろこぶ」「打ち解けて仲が良くなる」といった意味があります。「歓心」の類義語は「喜ぶ」「歓喜」「満足」など。

「歓心を買う」という慣用句で用いられるケースが多く、人の機嫌をとったり、気に入られようとしたりすることを意味します。例えば、「彼女の家族から歓心を買うために、手料理をふるまった」のように使用します。

【寒心】

  • [名](スル)恐れや不安の念で、ぞっとすること。「―に堪えない」(引用元:goo辞書)

「寒」という漢字には「さむい」「ぞっとする」といった意味があります。「寒心」の類義語は、恐ろしくてふるえるさまを指す「戦慄(せんりつ)」や、物事に対して怯えて震えるさまを指す「戦々恐々(せんせんきょうきょう)」などです。

「寒心に堪(た)えない」という慣用句で使われるケースが多く、「恐怖や不安が抑えきれない」「心配で仕方がない」という意味があります。例えば、「近所にクマが出たと聞き、寒心に堪えない」のように使うことができます。

「関心」と「感心」の使い方・例文

「関心」と「感心」の意味の違いを理解したところで、実際の会話や文章でどのような使い方をするのかをチェックしてみましょう。これを機に「関心」と「感心」の使い方をマスターして、日常生活に取り入れてみてくださいね!

「関心」の使い方

それではさっそく、「関心」を使った例文をみてみましょう!

①彼女は環境問題に関心があり、エコロジーに配慮したライフスタイルを心がけている。

ここでの「関心」は、ある女性が環境問題に対して興味を持つ様子を表しています。「関心を持つ」「関心を抱く」「関心を向ける」などの慣用句で表現することも可能です。

②その新製品は、多くの人から関心を集めています。

ここでの「関心」は、ある新製品に対して大勢の人が興味を持ち、注目している様子を表しています。「注目の的になる」「脚光を浴びる」といった言葉と近いニュアンス。上記の例文では、「多くの人から関心を得ています」と言い換えることもできます。

③ 人々はその問題に対して無関心だった。

「無関心」は、ある物事に対して「興味がない」「気にかけない」様子を表す言葉です。上記の例文は、ある問題に対して人々がまったく興味を示していない様子を表しています。なお、無関心は「関心がない」と言い換えることも可能です。

「感心」の使い方

続いて、「感心」を使った例文をみてみましょう。

①彼のアイディアには感心するばかりだ。

ここでの「感心」は、話し手が彼のアイディアを非常に素晴らしいと認め、彼の創造性や発想力を賞賛している様子を表しています。

②その本の内容に感心して、何度も読み返した。

ここでの「感心」は、話し手がその本の内容に強く感動している様子を表しています。続く「何度も読み返した」という文章から、話し手がその本の内容に価値を見出している様子がうかがえます。

③彼の仕事のやり方には感心できない。

ここでの「感心」は否定形で使われています。上記の例文は、話し手が彼の仕事のやり方について肯定的な感情を持っていないという意味です。つまり、「感心できない」は、ある人や物事に対して好意的でなく、不満や批判的な感情を持っている場合に用いられます。

3つのミニクイズに挑戦!

それでは、「関心」と「感心」の違いがしっかり理解できているかを、ミニクイズでチェックしてみましょう! 以下の例文に使われている「カンシン」にふさわしい漢字を、「関心」または「感心」のどちらかから選んでみてくださいね。

クイズ①

彼女は健康維持に「カンシン」があり、毎日の運動やバランスの良い食事に気をつけている。

クイズ②

彼は子どもたちの勇気に「カンシン」し、拍手を送った。

クイズ③

人気俳優が主演を務めるその映画は、彼のファンたちの間で「カンシン」の的になっている。

答えはこちら

①の答えは「関心」です。

問題文は彼女が健康維持に興味を持っており、健康を損なわないように注意して毎日の運動やバランスの良い食事に気をつけている様子を表しています。

②の答えは「感心」です。

ここでの「感心」は、「賞賛する」という意味で使われており、彼が子どもたちの勇気を高く評価し、それを拍手で賞賛したことを示しています。

③の答えは「関心」です。

「関心の的」は、ある映画が「興味を持って注目する対象」であることを意味しています。つまり、その映画には多くの人々の興味や注目が集まっているということなので、関心が正解です。

英語表現もチェック!

おまけとして、それぞれの英語表現もチェックしておきましょう!

一般的に、「関心」は英語で「interest」と表現します。「interest」の代表的な意味には、以下のようなものがあります。

  • [名]興味、関心、趣味[他動]〔~に〕興味を持たせる、〔~に〕興味を起こさせる、〔~の〕興味を引く、〔~に〕とって面白そうだ〔興味深い〕(参考:英辞郎 on the WEB)

一方で、「感心」は英語で「admiration」です。「admiration」には、称賛、感心、感嘆といった意味があります。「〜に感心する」は、「feel admiration for〜」と表現します。

まとめ

「関心」と「感心」の違いを理解し、使い分けをマスターできたでしょうか?類義語や英語表現もインプットしておけば、活躍できる場がもっと広がります!日常生活でどんどん使ってみてくださいね。

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