成人式は二十歳のお祝いですが、二十歳のことを「はたち」って言いますよね。この読み方って正解なのでしょうか。
今回は二十歳の正しい読み方や、そのほかの年齢を表す言葉とその読み方、日本で年齢を表す言葉がたくさんある理由を紹介します♪
普段何気なく使っている言葉だけど、その由来を知っておけば成人式でみんなに感心されちゃうかも!?
せっかく日本に生まれたんだから、この機会に日本語についても知っておきましょ☆
二十歳の正しい読み方は?
二十歳の正しい読み方は「はたち」「はたとせ」「にじっさい」「にじゅっさい」の4つがあります。
どれも正しい読み方ですが、「はたち」と読むことが多いです。
十九歳は「じゅうきゅうさい」と1種類しか読み方がないのに、二十歳は4つも読み方があるなんてなんだか不思議ですよね。
二十歳を「はたち」と読むのは、熟字訓(じゅくじくん)という読み方です。
漢字ひとつで読み方があるのではなく、2字以上の漢字に読み方があるのが熟字訓と呼ばれているんです。
二十歳は「はたち」と読むことができますが、二を「は」・十を「た」・歳を「ち」というふうには読みませんよね。
二十歳は漢字が三つ揃って初めて「はたち」と読むことができる成り立ちになっています。
二十歳を20歳と書くこともありますが、正式には20歳と書いたときは「はたち」と読むことはできません。
漢字で書いて初めて「はたち」という読みになるのです♪
現在は「はたち」といえば20歳(満19歳)年齢を指す言葉として使われていますが、もっと昔では20を指すことをはたちと言っていました。
そこから言葉の意味が少しずつ変わるようになり「はた」で20を表すようになったそうです。
あんまり聞いたことはないかもしれませんが、二十年を「はたとせ」、二十巻を「はたまき」、二十人を「はたとり」と言います。
二十歳のことも「はたとせ」と読むこともできるので、二十年はちょっとややこしいですね!
使う機会はないかもしれませんが、大人の豆知識として覚えておきましょっ♡
ちなみに二十歳と同じ意味で使われる漢字には二十路「ふたそじ」があります。
また今では年齢が若いことを指すときに使われる弱冠も、古代の中国では二十歳という意味で使われていました。
その他の年齢を表す言葉と読み方も知りたいっ!
年齢を表す言葉は「はたち」以外にもたくさんあります。
- 辻髪(つじがみ):10歳を指す言葉
つむじの周りを円形に残して他を剃る辻髪という髪型が由来です。 - 志学(しがく):15歳を指す言葉
「吾十有五にして学に志し」という論語の一節が由来となっています。 - 笄年(けいねん):15歳を指す言葉
古代中国で15歳になると女の子が笄(かんざし)をつけていたことが由来です。 - 三十路(みそじ):30歳を指す言葉
- 而立(じりつ):30歳を指す言葉ですが、主に男性を指しています。
論語の「三十にして立ち」という一節が由来です。 - 四十路(よそじ):40歳を指す言葉
- 不惑(ふわく):40歳を指す言葉
論語の「四十にして惑わず」という一節が由来です。 - 初老(しょろう):40歳を指す言葉
- 桑年(そうねん):48歳を指す言葉
- 五十路(いそじ):50歳を指す言葉
- 知命(ちめい):50歳を指す言葉
論語の「五十にして天命を知る」という一節が由来です。 - 中老(ちゅうろう):50歳を指す言葉
- 六十路(むそじ):60歳を指す言葉
- 耳順(じじゅん):60歳を指す言葉
「六十にして耳順(みみしたが)い」という論語の一節が由来です。 - 還暦(かんれき):61歳を指す言葉
- 華寿(かじゅ):61歳を指す言葉
- 緑寿(りょくじゅ):66歳を指す言葉
- 七十路(ななそじ):70歳を指す言葉
- 従心(じゅうしん):70歳を指す言葉
「七十にして心の欲する所に従いて矩(のり)を踰(こ)えず」という論語の一節が由来となっています。 - 古希(こき):70歳を指す言葉
中国の詩人である杜甫の「人生七十古来稀なり」という一節が由来です。 - 喜寿(きじゅ):77歳を指す言葉
- 八十路(やそじ):80歳を指す言葉
- 傘寿(さんじゅ):80歳を指す言葉
- 半寿(はんじゅ):81歳を指す言葉
- 米寿(べいじゅ):88歳を指す言葉
- 九十路(ここのそじ):90歳を指す言葉
- 卒寿(そつじゅ):90歳を指す言葉
- 白寿(はくじゅ):99歳を指す言葉
- 百寿(ひゃくじゅ・ももじゅ):100歳を指す言葉
- 茶寿(ちゃじゅ):108歳を指す言葉
- 皇寿(こうじゅ):111歳を指す言葉
- 頑寿(がんじゅ):119歳を指す言葉
聞いたことがあるものもあれば、全く聞いたことがないものもあるかもしれませんが、覚えておくともっと大人になったときにも役立ちますよ♪
「寿」とついている年齢のときは、お祝いをすることが多いです。
日本で年齢を表す言葉がたくさんある理由
さっき紹介した通り、日本語には年齢を表す言葉がかなりたくさんあるんです。
「全部覚えられない!」というくらい多いですよね。
多くの言葉は漢字が生まれた中国が由来となっています。
例えば論語を由来にしている志学・而立などもそうですし、杜甫という詩人の言葉が由来になっている古希も中国から来た言葉です。
また先ほども少し説明しましたが、辻髪や笄年も古代中国で使われていた言葉です。
そのほかには暦を元にした年齢の言葉が還暦や、十路という「10年間」という言葉に数字をつけた三十路や四十路があります。
30代のことを三十路と呼ぶ場合もありますが、正確には30歳のことだけを指している言葉です。二十歳を指す「二十路」もこの仲間ですね☆
「寿」がついている年齢を表す言葉は日本特有の言葉です。
室町時代に定着した長寿のお祝いが成り立ちとなっています。
室町時代は今ほど寿命が長くはなかったので、時代とともに長寿のお祝いを指す言葉が増えてきました。
おじいちゃんおばあちゃんの長寿のお祝いをする機会もあると思うので、覚えておくと便利ですよっ♪
年齢を表す日本語は「はたち」だけじゃない!1つでも覚えたらあなたも大人も仲間入り♡
年齢を表す日本語と聞いてあまりピンとこない人もいるかもしれませんが、今回紹介した言葉のなかに1つや2つは聞いたことがある言葉もあったのではないでしょうかっ?
全部を覚えるのは大変だけど、ちょっとでも覚えておいたら役に立つときが来るはずです♪
この機会に覚えてみてくださいね!
「はたち」という読み方の由来を発表する機会は今はないかもしれませんが、知っておくといざというときに周りから尊敬の眼差しで見つめられちゃうかもっ♡