意外と知らない「目」のしくみ~目の構造と各部位の名前と働きを解説~

意外と知らない「目」のしくみ~目の構造と各部位の名前と働きを解説~

目のしくみと働き、知っていますか?目は眼球のほか、まぶたやまつ毛、その周囲の筋肉などの付属器官、情報を脳に伝える視神経から成ります。このうち、「モノを見る」ための唯一の器官が「眼球」。直径約24mm、重さ約7.5g前後でピンポン玉ほどの大きさです。意外と知らない目の基本的なしくみと働きを紹介します。

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「モノを見る」ための唯一の器官が「眼球」

目は、「眼球」のほか、まぶたやまつ毛、その周囲の筋肉などの「付属器官」、情報を脳に伝える「視神経」から成ります。

このうち、「モノを見る」ための唯一の器官が「眼球」です。直径約24mm、重さ約7.5g前後の球状の器官で、ピンポン玉ほどの大きさをしています。目の基本的なしくみと主な働きは、次のようになります。

「正面」から見た目の構造(外観図、左目)

「正面」から見た目の構造(外観図、左目)

「正面」から見た目の構造(外観図)は、図のようになります。以下に各部の名称と働きをご紹介します。

1.上眼瞼(上まぶた)=眼瞼(がんけん)

眼球の前面を覆う上下の「まぶた」のことをいいます。まばたきにより、まぶたを開閉することで、眼球を保護します。上側のまぶたを「上眼瞼(じょうがんけん)」といいます。

2.涙腺

上まぶた(上眼瞼)の耳側(奥)にあり、「涙をつくり、涙を分泌する」器官です。主に涙の大部分を占める「水層」成分を分泌します。

涙には、まぶたの縁の「マイボーム腺」から分泌される「油層」成分や、まぶたの裏側にある「結膜」から分泌されるムチンという「粘液層」成分も含まれています。

3.まつ毛

まぶた(眼瞼)の周囲に密生し、眼球の前面を保護します。

4.結膜

目の表面の白目の部分と、まぶたの裏側の赤い粘膜部分をいいます。白目の部分を「眼球結膜(がんきゅうけつまく)」、赤い粘膜部分を「眼瞼結膜(がんけんけつまく)」といいます。

結膜からは常に粘液(粘性の高い液体)が分泌されて、目の表面をたえずうるおすとともに、細菌やウイルスなどから目を守る働きがあります。

5.角膜

眼球の表面にある、黒目全体を覆っている透明な膜のことです。角膜の表面は常に涙で覆われ、保護されています。角膜は外からの光を取り入れる「入口」で、光を屈折させて、目の中に光を送り込みます。カメラのフィルター部分に相当します。

6.瞳孔

目を正面から見た時、目の中央部にある黒目の部分が「瞳孔(どうこう)」です。いわゆる「瞳(ひとみ)」の部分です。虹彩(こうさい)の筋肉の働きによって、大きくなったり小さくなったりすることで、網膜(もうまく)に入る光の量を調節します。

7.涙点

上下まぶたの鼻側(目頭の上下)にある小さな穴で、涙を排出する「涙の出口」のことをいいます。涙腺から分泌された涙はまばたきによって目の表面をうるおし、涙点(涙の排出口)から涙のう(古くなった涙をいったんためる袋)を通って、鼻の中に排出されます。

8.虹彩

目を正面から見た時、瞳のまわりを囲んでいる茶褐色の部分のことをいいます。明るさに応じて、瞳の大きさを調整し、目に入る光の量を調節します。カメラの絞りに相当します。

9.下眼瞼(下まぶた)=眼瞼(がんけん)

眼球の前面を覆う上下の「まぶた」のことをいいます。まばたきにより、まぶたを開閉することで、眼球を保護します。下側のまぶたを「下眼瞼(かがんけん)」といいます。

「横」から見た眼の構造(断面図)

「横」から見た眼の構造(断面図)

「横」から見た目の構造(断面図)は、図のようになります。以下に各部の名称と働きをご紹介します。

1.前房・後房・房水

角膜と水晶体で囲まれた部分に「前房(ぜんぼう)」と「後房(こうぼう)」があります。「前房」は虹彩を境に角膜と虹彩の間の部分、「後房」は虹彩と水晶体の間の部分をいいます。いずれも「房水(ぼうすい)」と呼ばれる「水」で満たされており、眼球内の圧力(眼圧)が一定に保たれています。「房水」は毛様体から分泌され、眼圧を一定に保ったり、角膜や水晶体など血管のない目の組織に栄養を与えたりする働きをしています。

2.毛様体

水晶体のまわりを取り囲む筋肉組織のことをいいます。毛様体の筋肉(毛様体筋)を収縮させることで、水晶体の厚みを変えて、ピント調節をしています。目の栄養補給に必要な房水をつくり出す働きもあります。

3.水晶体

網膜上に像を映し出すための透明な凸形レンズのことをいいます。毛様体の筋肉の働きによって、その厚みを変えることで、光の屈折を微調整し、ピント調節をしています。カメラのレンズの部分に相当します。

4.網膜

目から入ってきた光(視覚情報)を感じて像を映し出す部位で、カメラのフィルムに相当します。杆体(かんたい)や錐体(すいたい)と呼ばれる2つの視細胞の働きで、光や色、形を感じ、視神経を通じて脳へ情報(映像)を送ります。

5.脈絡膜

強膜の内側にあり、強膜や網膜とともに眼球をしっかり包み込み、眼球内の圧力(眼圧)を支えて、一定の形に保つ働きがあります。また、瞳孔以外から光が入らないようにする働きや網膜に酸素や栄養を供給する働きがあります。

6.強膜

眼球のもっとも外側にあり、眼球を取り囲むように覆っている白い丈夫な膜です。この膜により、眼球が保護され、形状が保たれています。

7.硝子体

眼球の大部分を占めるゲル状の透明な物質のことをいいます。眼球の形や弾性を維持するクッションの役割があります。

8.視神経

網膜に入ってきた光の情報(視覚情報)を電気信号に変えて、脳の中枢に伝える働きがあります。

この記事を作成・監修した
マイスター

芳賀 理佳

ヘルスケアマイスター

芳賀 理佳

はが りか

くらしを彩る製品の香りの研究・開発、および身体洗浄剤・制汗剤の開発に約25年携わってきました。
快適な毎日が過ごせるよう、からだの健康・美容に役立つ情報をご紹介していきます。

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