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沖縄戦

「鉄の暴風」が吹き荒れた沖縄戦から78年。約3カ月に及んだ地上戦は住民を巻き込み、日米合わせて計約20万人が犠牲となった。

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戦後の沖縄はどうなった? 4月28日は「屈辱の日」に

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米軍普天間飛行場の建設工事の様子=1945年6月28日撮影(沖縄県公文書館提供) 拡大
米軍普天間飛行場の建設工事の様子=1945年6月28日撮影(沖縄県公文書館提供)

 1945年6月23日、沖縄戦での日本軍の組織的戦闘が終結した。なぜ沖縄が戦場となり、多くの悲劇が生まれたのかを考える。

   ◇

Q:1945年の沖縄戦が終わった後、沖縄はどうなったの?

A:第二次世界大戦の終結後、日本は連合国軍総司令部(GHQ)に占領され、間接統治によって民主化が進められました。一方、沖縄や奄美群島、小笠原諸島は切り離され、米国が直接統治しました。昭和天皇は47年9月、側近を通じてGHQに「米国が沖縄の軍事占領を継続することを希望する」と伝えています。52年4月28日にサンフランシスコ講和条約が発効して占領が終わり、日本は独立を果たしましたが、沖縄などはそのまま米国の施政権下に置かれました。このため沖縄では4月28日は「屈辱の日」と呼ばれています。

 日本本土では主権回復後、米軍基地への反対運動が激化し、基地が削減されました。同じ頃、沖縄では「銃剣とブルドーザー」と呼ばれる強権的な方法で住民の土地が米軍に奪われて基地が拡張され、日本本土から米海兵隊が移転してきました。沖縄は72年5月に日本に復帰し、沖縄戦から戦後27年間にわたった米国統治は終わりましたが、今も全国の米軍専用施設の7割が集中しています。現在の米軍基地問題の原点には45年の沖縄戦があり、地続きの問題なのです。=おわり(連載は遠藤孝康、比嘉洋が担当しました)

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