「砂糖王国」がピンチ てん菜の作付け減少の一途 回復の道筋は

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北海道内のてん菜の生産者戸数と作付け面積の推移
北海道内のてん菜の生産者戸数と作付け面積の推移

 てん菜(ビート)を原料にした国内産砂糖の生産量が急速に減っている。2023年は前年比2割減の45万5800トンにとどまり、過去最低となる見通しだ。背景にあるのは、健康志向の高まりに伴う「砂糖離れ」と地球温暖化。消費量の減少が農家の生産意欲の低下につながる悪循環を生み、気候変動による病害が拍車をかけている。農業団体はネガティブなイメージの払拭(ふっしょく)や食用以外の用途開発に力を入れている。【片野裕之】

 国内の砂糖の年間消費量は1991年まで250万~260万トンほどだった。しかし、近年は170万トン台で推移する。健康志向が高まる中、「肥満の原因」といったイメージが消費の低迷につながっているとみられる。

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