多面的分析怠った小林製薬 公表まで2カ月、原因一つに絞り調査
毎日新聞
2024/3/26 20:40(最終更新 3/27 14:54)
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小林製薬が製造したサプリメントの健康被害は、1人の関連死が疑われ、政府が機能性表示食品の一斉点検に乗り出す事態となった。同社は1月に最初の症例を把握したのに、なぜ対応が遅れたのか。
3月に再検査 未知の成分判明
「小林製薬が原因究明の調査をしている間、行政への情報提供を行わなかったのは遺憾だ」。武見敬三厚生労働相は26日の閣議後記者会見で小林製薬の対応の遅れを批判した。
サプリ摂取者の腎疾患の症例が、最初に小林製薬に報告されたのは1月15日。一方、厚労省が健康被害の情報を把握したのは、それから2カ月以上過ぎて小林製薬が記者会見を開いた3月22日だった。企業が健康被害を行政に報告する直接的な法令はないというが、厚労省の担当者は「速やかな情報共有がなされるのが望ましかった」と不満を漏らした。
26日に因果関係が疑われる死亡例が判明すると、武見氏はこの日2度目の記者会見を開き、情報提供が不十分だとして小林製薬への聞き取りに踏み切る方針を示した。
小林製薬はこの2カ月間、何をしていたのか。…
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