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在日米軍、首都圏の飛行実態が判明 全長300キロ超のルートも

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調査で判明した米軍機の主な飛行ルート(イメージ)
調査で判明した米軍機の主な飛行ルート(イメージ)

 毎日新聞は航空機の位置情報を公開しているウェブサイトを活用して一般に広く知られていない在日米軍機の首都圏での活動実態を調査した。その結果、大型輸送機が東京や神奈川などの上空で全長300キロ超にわたる周回飛行を日常的に行うことや、ヘリが東京湾や相模湾といった洋上で低空旋回などを繰り返していることを確認した。

 日本政府は首都圏上空や沿岸部に米軍に提供している訓練空域はないと説明しているが、首都圏の広範囲にわたって訓練とみられる飛行が行われている実態が浮き彫りになった。

 取材班は2020年以降、東京・六本木の米軍ヘリポートを利用する米軍ヘリの飛行実態を調査。新宿駅上空で低空飛行を繰り返していることなどを報じた。

 22年8月からは調査対象を首都圏に拡大し、航空機の位置などを公開しているサイト(ADSBexchange.com)を使って今年3月まで断続的に調べた。一部については実際の飛行を撮影し、サイトに示された情報の正確性を確認している。

固定ルートの可能性

 今回の調査で判明したのは、横田基地(東京都)に14機配備されている大型輸送機「C130J(スーパーハーキュリーズ)」の飛行ルート。横田基地の東側と西側を周回する2ルートで、長さはいずれも南北約130キロ、東西約25~35キロ。各ルートの全長は300キロ超に及ぶ。両ルートの飛行範囲は東京、神奈川、埼玉、群馬、山梨、静岡の6都県にわたっていた。

 取材班はサイトで東回りの飛行を62回、西回りの飛行を8回確認した。毎回ルートがおおむね一致しており固定ルートに設定されている可能性がある。23年1月12日には4機が編隊を組んで東回りルートを飛ぶ様子を取材ヘリから撮影した。

 両ルートは、1都9県の上空に広がるエリアで米軍が管制業務を担う横田空域内にあり、…

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