ぐるぐる都道府県　番外編　知っておこう　日本の四大公害病

　１９５５年（ねん）から７３年（ねん）の高度経済成長（こうどけいざいせいちょう）期（き）に、日本（にっぽん）は経済的（けいざいてき）に豊（ゆた）かになりました。その裏（うら）で、健康（けんこう）や生活環境（せいかつかんきょう）を害（がい）する「公害（こうがい）」が発生（はっせい）しました。大気（たいき）や水（みず）、土壌（どじょう）の汚染（おせん）のほか、騒音（そうおん）、振動（しんどう）、地盤沈下（じばんちんか）、悪臭（あくしゅう）などです。

　５０年（ねん）代末（だいまつ）から社会問題（しゃかいもんだい）となったのが四大公害病（よんだいこうがいびょう）。熊本県（くまもとけん）の水俣病（みなまたびょう）は八代海（やつしろかい）が、新潟県（にいがたけん）の新潟水俣病（にいがたみなまたびょう）は阿賀野川（あがのがわ）がメチル水銀（すいぎん）で汚染（おせん）され、魚（さかな）などを食（た）べた人（ひと）の脳（のう）や神経（しんけい）に障害（しょうがい）が出（で）ました。富山県（とやまけん）のイタイイタイ病（びょう）は、神岡鉱山（かみおかこうざん）から神通川（じんずうがわ）に流（なが）れたカドミウムで米（こめ）や水（みず）が汚染（おせん）され、骨（ほね）がもろくなるものです。三重県（みえけん）の四日市（よっかいち）ぜんそくは、石油化学（せきゆかがく）工場（こうじょう）の亜硫酸（ありゅうさん）ガスなどが原因（げんいん）でした。

　現在（げんざい）は環境基本法（かんきょうきほんほう）のもと、公害（こうがい）と環境問題（かんきょうもんだい）に対策（たいさく）が取（と）られています。