「市役所職員」は公務員でホワイト職? 収入は「民間」よりも多い? 待遇や仕事内容についても解説
市役所職員は労働環境や収入が安定しているホワイト職のイメージが強い職業です。では採用されるまでの流れや仕事内容、収入などを含め、実際のところはどうなのでしょうか。 そこで本記事では、市役所職員(正規職員)が本当にホワイト職なのか、また仕事内容や待遇などについても解説します。
市役所職員とは?
市役所職員は地方公務員(行政事務)で、市役所に勤務して市に関するさまざまな業務を担当します。さまざまな業務を担当する事務系職員(一般行政職)と、主に専門分野を担当する技術系職員(技能労務職)に分かれています。 ■市役所職員に採用されるまでの流れ 市役所職員に採用されるためには、地方公務員採用試験と選考に合格しなければいけません。採用試験と選考には、新卒採用と中途採用があります。いずれも、1種(大学卒業程度)、2種(短大卒業程度)、3種(高校卒業程度)などに分かれていて、教養試験などの後には面接が行われます。 ■業務内容 事務系職員が主に担当するのは、住民登録や税金に関する事務、医療や福祉といった社会保障関係の手続き、観光やイベントの企画・運営など多種多様です。一方の技術系職員は、道路や水道などの維持管理、ゴミ収集とその処理、図書館司書、都市計画の策定といった専門分野に従事します。 事務系職員はさまざまな部署を異動する機会があるようですが、技術系職員は同部署内での異動が大半だといいます。 ■勤務時間と休日 市役所職員の労働時間は、原則1日7時間45分、土日祝日・年末年始は休みというのが基本です。ただし、残業(時間外労働)や休日出勤のほか、災害などの発生時には緊急出勤もあります。 ■昇進の基準 自治体にもよりますが、市役所職員の昇進を決定するためには、昇任試験や面接を受けることが一般的です。一般的に、係長、課長、部長の順に昇進していきます。
市役所職員はホワイト職なのか?
市役所職員には「ホワイト職」のイメージが定着していますが、実際はどうなのでしょうか。 ■市役所職員はホワイト職? 民間企業の中にはいわゆるブラック企業も存在しますが、待遇面において市役所職員の労働環境はおおむねホワイトです。 ただ、労働基準法で規定されている残業(月45時間、年360時間が上限)は市役所職員にも認められており、必ず定時退勤ができるとは限りません。地方公務員の過労死問題などもたびたび報じられるとおり、ホワイト職とはいえない環境もゼロではないようです。 ■市役所職員の大変なところは? 事務系職員は部署の異動が多く、転職に匹敵するほど業務内容が大きく変わることも珍しくないといいます。また、窓口業務では市民からのクレームにも対応する必要があったり、災害時には労働時間や業務内容が大きく変わったりする可能性もあります。