春菜園のスタート前に!やっておきたい土の改良〈簡単チェック方法〉
『やさいの時間』12・1月号では「土のリフレッシュ」をテーマに、1年間の栽培で疲れた土をリフレッシュさせる方法を紹介しています。でも、そもそも水はけが悪かったり、水もちが悪かったりする畑では、根本的に土を改良したほうがいいんですよ。誌面で紹介しきれなかった内容を取り上げる「こぼれ話」では、土の水はけを簡単にチェックする方法と改良法を紹介します。
まずは、土を握って水はけをチェック!
野菜がよく育つのは、水はけも水もちも、肥料もちもよいフカフカの土。自分の畑の水はけをチェックするには、適度に湿り気を帯びた土を握ってみるのがおすすめです。雨上がりの晴れた日にチャレンジしてみましょう。 フカフカのよい土は、手で握ると塊ができますが、指で押すと崩れます。指で押してもくずれないのは水はけが悪い粘質の土、塊ができないのは砂のような水もちの悪い土。いずれも改良が必要です。
フカフカで、改良の必要がないよい土。土の塊を指で押すと、ホロッとくずれる。
水はけが悪い粘質の土は、指で押しても塊がくずれない。雨が降ると水たまりができやすく、乾燥すると堅く締まって根腐れを起こしやすい。
水もちが悪い砂質の土は、手で握っても塊にならない。水はけはよいものの乾きやすく、肥料もちも悪い。
水はけが悪い土を改良するには
パーライトか川砂5L/㎡に加えて、牛ふん堆肥と腐葉土を合計4.5~6L/㎡、土に投入します。堅く締まっている土に、粒が大きいパーライトや川砂を混ぜることで、締まっていた土の粒の間にすき間ができて改良できます。 牛ふん堆肥は、繊維分が多い土壌改良資材。腐葉土は土をフカフカにする効果が高い資材で、いずれも長くじっくり土壌改良効果を発揮します。有機物を投入することで土の中に微生物が増え、その働きで徐々に土がフカフカになるんですよ。パーライトや川砂だけでなく、一緒に投入してくださいね。
水もちが悪い土を改良するには
バーミキュライトか赤玉土(小粒)5L/㎡に加えて、牛ふん堆肥と腐葉土を合計4.5~6L/㎡、土に投入します。 バーミキュライトは改良用土の一種。赤玉土は、赤土を粒の大きさによって分けたもので、いずれも通気性と水もち、肥料もちのよい資材です。内部に養水分を蓄える性質のある資材を土に混ぜることで、土の水もちと肥料もちがアップします。改良の際には、水はけが悪い土の場合と同様に、堆肥や腐葉土も一緒に投入することが大切ですよ。