富山県内は、15日夜から16日にかけて、広い範囲で雪が降り厳しい冷え込みとなりました。氷見市では、地震の影響で融雪装置の故障が相次いでいますが、復旧のメドは立っていません。

16日の富山県内は、上空に強い寒気が流れ込んだ影響で気温が下がり、最低気温は富山市の八尾で氷点下2.8℃、氷見で氷点下2.0℃などと、厳しい冷え込みとなりました。さらに、地震による被害が大きい氷見市では、午後4時までに6センチの積雪が観測されています。

加賀谷悠羽記者:「氷見市内では昨晩から雪が降っていますが、こちらの融雪装置、配管が割れて水が出ていません」

氷見市によりますと、地震の影響で市内32ある区域のうち、17の区域で融雪装置が故障し作動できない状況だということです。

周辺住民:「重いものを運んでいたので滑ったりしました。(雪で)見えなくなって、踏んでしまうこともあるので。亀裂入っているところは怖いです」

復旧のメドは立っておらず、市は、降雪量がさらに増える場合は除雪車を稼働させるとしています。

厳しい冷え込みのなか氷見市姿(すがた)地区では。

女性:「仏壇処分せんなん。どうもできんわ」

被災した家屋の後片付けに追われる住民の姿がありました。

女性:「うちは水が出ていても、もう住めないから…」

92歳の母と暮らす女性は避難所生活を送っていましたが、市の援助を受けて、高岡市のアパートに引っ越す予定で、自宅を整理していました。

記者:「地元を離れるということ」
女性:「あきらめました。もう何度もこういうことが。十何年前のときも、瓦とか外壁とかいろいろ直したんですけどまたこういうのになったので。ここにはもう…怖いから。また同じことあるかもしれないし」

110人あまりが暮らす姿地区は、家屋の倒壊や損壊被害が激しく、多くの住人がこの女性のように2次避難を余儀なくされています。