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小久保ホークス、対外試合6戦全勝を裏付ける1つのデータ 得点率8割の「反撃力」は長いシーズンを勝ち抜く武器となるか

 ◆練習試合 ソフトバンク5―2韓国斗山ベアーズ(3日、ペイペイドーム)

 また勝った。これで今春の対外試合は6戦全勝だ。小久保新体制となってからはいまだ負けなしで、2020年を最後に遠ざかっているペナント奪取への期待も日に日に高まっていく。

 なんて書くと、間違いなく小久保監督にしかられる。実際、囲み取材が終わった後に「勝ち方もいいですね」と問いかけてみたが「この時期に、そんなもん関係あるかいっ」と真顔で即答されてしまった。

 そりゃ、そうだ。小久保監督はチームを率いる「将」として、日々、試行錯誤を繰り返す。目の前の勝敗に一喜一憂している〝暇〟などあるわけないのだ。ましてや今年は敵地で迎える3月29日のシーズン開幕(対オリックス)まで、まだ3週間以上もある。この先、チーム状態がどうなっているかなんて分からないのだから、たとえ試合内容が良かろうとも「この時期」は「日々新たなり」ということなんだろう。

 とはいえ、やはり勝ち続けているチームにはそれなりの理由が存在する。その一つが「反撃力」ではなかろうか。今季チーム初の対外試合だった2月24日の台湾プロ野球・楽天モンキーズとの練習試合から2日のDeNAとのオープン戦までの5試合を振り返ると、失点した直後の攻撃で点を取り返すケースが8度中、実に6度もあった。単なる偶然かもしれないが、長いシーズンを勝ち抜く上で非常に重要な要素に思える。

 韓国・斗山との練習試合もそうだった。4回に2番手杉山がソロ本塁打を許して1点差に詰め寄られたが、直後の攻撃で川村が犠飛を放って再び2点リードとした。8回には6番手のヘルナンデスがソロ本塁打を浴びて再度1点差に詰め寄られたが、直後の攻撃で2点を奪ってさらにリードを広げ、そのまま勝ちきった。やはり「反撃力」の高さは一つの武器となり得るのかもしれない。

 今季初となる本拠地ペイペイドームでの試合に臨むにあたり、小久保監督はファンを前にあいさつを行った。「選手たちの仕上がりがとても早く、かつてないほどチーム内の競争が高いレベルとなっています。開幕までの(オープン戦)17試合を有効に使い、選手を見極め、チーム全体、さらにレベルアップし、最高の状態で3月29日を迎えられるように準備します」。チームを代表した言葉には確かな自信と、覚悟が感じられた。(石田泰隆)

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石田 泰隆

石田 泰隆

記者

1978年6月7日生まれ。 福岡県出身 2011年入社。 プロ野球取材歴20年目。 趣味はメジャーリーグの好プレー集(特に遊撃手もの)を動画で見ること。自身も24歳までプレーしていたほどの野球好き。

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