ガットの基本~硬いガットと柔らかいガット~
どうも!Strings Proです。
記念すべき第1回目の投稿は、ガットの「硬い」「柔らかい」についてです。
ガットはテニス用具の中で最もメーカーや種類のバリエーションが豊富、と言っても過言ではありません。
今回はよく耳にする「硬い」「柔らかい」について考察していきます。
■柔らかいガット・硬いガットの違い
ポイントは伸縮性の違いです。
〇 柔らかいガット
柔らかいガットは伸縮性が高いため、インパクト時はトランポリンのように大きく弛みます。この弛みで衝撃を吸収すると同時に、元に戻ろうとする弾性力が作用してパワーが生まれます。衝撃を緩和し簡単にボールを飛ばせるから「柔らかい」んです。
またテニスでは、横ズレした縦ガットが元に戻ろうとする力(スナップバック)によってボールに回転が掛かるのですが、伸縮性が高いためスナップバックも存分に発揮されます。
柔らかいガットはスピンがかかりやすいという特徴もあるわけです。
〇 硬いガット
一方、硬いガットは伸縮性が低いため、インパクトの衝撃がダイレクトに手元へ伝わり、パワーアシストも期待はできません。その代わり硬いガットには、ボールをコントロールしやすいという特徴があります。
(ボールの力がそのまま伝わるということは、自分のパワーも素直に伝わるとも言えますね)
ガットやラケットのコントロール性能は、スピンがかかりやすい・ボールが飛ぶといった付加機能があるほど下がります。手元の感覚から離れたところで道具の機能が発揮され、ズレが生じるためです。
ガットが硬いと、ある意味無駄なガットの弛みやズレは少なくなります。自分の感覚で制御が効く範囲が、柔らかいガットよりも広いわけです。
■まとめ
長所と短所をまとめるとこんな感じです。
【柔らかいガット】
〇長所
・打感が柔らかい
・簡単にボールが飛ぶ
・回転を掛けやすい
〇短所
・コントロール性は劣る
【硬いガット】
〇長所
・コントロールしやすい
〇短所
・ボールが飛ばない
・回転があまりかからない
・打感が硬い
一見柔らかいガットの方が良いように思いますが、それは高い伸縮性というアシスト機能があるからです。今回は分かりやすいように長所短所と表現したものの、使用するプレーヤーのプレースタイルや使用ラケットなどにより、当然向き不向きは出てきます。
テニス用具に関する僕の考えとして「気持ちよく使えるものを選ぶ」というのがあります。練習も試合も、道具に何かしらの不安があると集中力やパフォーマンスは下がります。全てを盤石にし「あとは自分次第」という状況こそ、結果を真摯に受け止め自分を見つめ直せる。だからテニスが楽しくなり、強くもなる。
少し脱線しました。今回ご紹介した要素以外にも、ガットには様々な素材や形状があり、特有の性能を持っています。
「今の道具に不安はない」「○○に変えたらプレーが良くなった」
そんな声が聞けるよう、これからも頑張って記事の執筆をします。
■次回 ガットの基本~ナイロン・ポリエステル・ナチュラル~
ガットの材質は大きく分けて3つ。ナイロン・ポリエステル・ナチュラルです。
それぞれどんな機能があるか、詳しく見ていきます。
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