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英語の文法の説明を「写す」ということいついての一考察

黒板を「写す」ことが好きな生徒がいます。

黒板を「写す」ことが勉強だと思っている生徒がいます。

しかし、いろいろな学者が言っているように、また、このnoteでもいろいろな方が言っているように、黒板を「写す」という学習は、覚えるとか理解することにはなかなかつながらないようです。

かくいう私も学生の頃、黒板に書かれた大量の情報を「写す」ことが苦行でしかありませんでした。しかし、黒板を写したノートを評価するという先生もいましたので、仕方なくやっていました。

教師になってから、文法の説明をすると、一生懸命黒板に書かれた説明を写しているだけでなく、オリジナルキャラクターをノートに登場させたり、難色もの蛍光ペンでマークしたりする生徒を見てきました。そして、その努力の割には英語の力がつかないことも見てきました。

今はこのようにしています。

1.基本的に簡単に文法の説明をする。
 やはり、一定数「説明してほしい」生徒もいるので、ごく簡単に説明はします。その際も、予習はさせずに、副教材として購入したワークがあり、そのワークに書かれた文法の説明を2分で読ませます。2分後、ワークを閉じさせ、黒板に簡単に説明を書きながら、細かな知識を生徒に質問していきます。

例えばbe going toの説明であれば、ワークに書かれた文法説明にある「私はシンガポールに来週行く予定だ。」を黒板に書きます。

生徒はワークを閉じた状態で英語に訳します。この後、細かな説明をして、黒板にも書いていきますが、基本ワークと同じ情報です。

2.黒板に書かれたことを「写す」のは個人の自由とする。
生徒には前もって「写す」ことは、分かることにはつながっても「できる」ことにはつながらないことを説明します。それでも黒板を「写す」ことは否定しません。生徒には以下の3つから選択させます。
(1)板書をノートに写す。ただし、丸まるコピーするのではなく、もしあなたがこの後、この文法のついて説明することになっても大丈夫なように、写すこと、また自分の疑問も吹き出しの形で書いておき、後で解決すること。
(2)ワークの文法の説明の欄に、メモを取る形でもよい。付箋を貼って、書き加えてもよい。
(3)写したり、メモを取ったりしなくてもよい。ひたすらワークの問題を解いてもよい。ただし、問題を解いて、気づいたことがあれば、メモをしたり、付箋に書いてノートにはったりしなさい。

生徒にもこのやり方は好評です。

生徒に選択させるということで、責任感が生まれ、主体的に課題に取り組むということができていると感じます。

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