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連絡が途絶えるクライアントの心情

私がメンターのような形でサポートをさせて頂いているクライアントの中に、ときどきフワっと連絡が途絶える方がいる。

その方とはかれこれ2年くらいのお付き合いで、月イチくらいの頻度でお話をさせていただく。

特にすぐに転職したいとか、今の仕事に大きな不満を抱えているとかっていうわけではないけれど、月に1度、1時間ほどお時間をとって、近況のことやその時点で抱えている課題のこと、上司とのコミュニケーションをうまく進める方法など、わりと幅広くお話をお伺いする。

大抵の場合は、私は ふんふん、なるほど とうなずきながら聞き役に徹する。もちろん、質問なんかも投げかけながら話してもらうので、話し終わる頃には、割とスッキリして、課題の整理と次のアクションステップが見えてくるような感じになって、その方はちょっとテンションとモチベーションが上がるらしい。

或いは、その方からご質問(Tipsとかノウハウ系)を頂いて、私の知っている情報や経験についてお伝えをさせて頂くということもある。勉強熱心な方なので、私が話したことを既に知っているということもあれば、初めてのこともある。大抵の場合は、知識をいかに実行に移すかという点で、私の経験したことなんかが活かされるらしい。

そんなこんなで、月イチ面談はおこなわれている。


面談のスケジュールは、その方の予定がわかる月初のタイミングでお伺いすることになっているのだが、時折スケジュールの連絡が返ってこないことがある。
長いときだと3か月くらい間が空いたこともある。

その間、私の方では様子を見ながらメールを送ったりするのだけれど、基本的には強いプッシュはしない。話したいという気持ちになっていない人を無理に面談の椅子に座らせたところで、あまりよい結果にはつながりにくい。人にはそれぞれのペースがあると思っている。

そして、しばらくの空白期間の後に「そろそろいいですか~?」と連絡がくる。
しばらくぶりの面談のときには、私が質問する前から空白期間をとった背景について、その方から話がこぼれてくる。何か大きなことがあったというより「カトウさんにアップデートできるようなネタがなくて、なんとなく空けてしまった笑」ということらしい。

その方の言葉を借りて言うと、私は褒めるのが上手いらしい。おだて上手なのかもしれないが、その方が少し頑張ったことを、とても偉大なことのように私がリアクションしているらしい。

私としては、そういった意図は全くない。というか、昔から褒めるのがヘタだと言われてきたので、本当にすごいなと思ったことをそのまま言葉にしているつもりなのだけれど、受け手にとってはたくさん褒められているような気持になるらしい。

その方は、そんな風に私に褒められるのがお気に入りなようで”ネタ”がないと、褒めてもらえないから話しにくいらしい。


私、或いは私との面談にどのような役割や意味付けをするかは、クライアント次第である。モチベーターとしてくれてもいいし、ただの壁打ち相手でもいいし、思考の拡張スペースでも構わない。

ただ、もし「褒められるネタがない≒停滞している」のであれば、その時こそ私をうまく使ってほしい。
ネタ=行動を作るきっかけにもなれるし、最初の最初の第一歩を少しだけ軽くすることくらいなら、間違いなく出来る。

そんな話をしたこともあるのだけれど、人の心というのは中々変わりにくいものだようで。


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