いつも西洋占星術ネタが多いのでたまにはタロットのネタを。
「生命の樹」とタロットが対応しているというのは占いが好きな方は聞いたことがないでしょうか？
それってどういうこと？
そもそも生命の樹って何？
という疑問から、この記事では「生命の樹」とタロットの関係について分かりやすく書かせていただきます。
井上教子さん著の「タロット象徴辞典」という本を参考にさせていただきましたm(_ _)m

「カバラ」と「生命の樹」とは

カバラの教義の体系図である生命の樹に対応させて作られたタロットが現在でもポピュラーなウェイト版タロットだそうです。
「カバラ」とはユダヤ人発祥の哲学的神秘思想の「名称」であり、その教義を体系図で示したものが「生命の樹」です。
代表的なカバラの教典に「創造の書」「光輝の書」「生命の樹」という三つの教典があり、前者二つが文書で構成されているものであり、それを図像的に表したのが「生命の樹」だそうです。
またWikipediaには、旧約聖書の創世記（2章9節以降）にエデンの園の中央に植えられた木。命の木とも訳される。生命の樹の実を食べると、永遠の命を得るとされる。とも。

大アルカナと生命の樹について
カバラにおいては信仰の対象が「光」と呼ばれるそうで、
生命の樹の10の天球（西洋占星術における10天体）は、
「セフィラー（天球）」、複数形で「セフィロト」と呼ばれます。
10のセフィロトは互いに「バス（小径、生命の樹のラインの部分ですね）」でつながっており、そのバスを伝って、三本の樹をカバラの信者「カバリスト」が修行するという図像だそうです。
もともと厳格な戒律で知られるユダヤ教から派生したもので、現在では純然たるカバリストは存在していないようです。
タロットの小アルカナの「ACE」は生命の樹において神の王冠と言われる「ケテル」というセフィラーに対応しています。
ここは神の玉座と無限の光があるところとされており、この光との接点を求めて、カバリストは生命の樹を上昇するべく魂の旅に出るのです。

大アルカナ&小アルカナと生命の樹の対応についての画像がこちらの記事に載っていましたのでよければご覧ください↓

小アルカナと生命の樹について

生命の樹の10のセフィラーには、各スートの小アルカナの１から１０までのカードが対応します。

以下、セフィラーの対応数字と対応惑星、小アルカナの解釈です。

「ケテル（王冠）」
ACE/宇宙（海王星)/地上において生命力の根源的な力が作用する。
「コクマー（知恵）」
2/黄道十二宮（天王星）/物事の機会が保たれ平静であるが、人知の及ばぬ段階。
「ビナー（理解）」
3/土星/物事の停滞。多少の前進があることもあるが極めて稀。
「ケセド（慈愛）」
4/木星/人がある程度の実りを満喫し、安楽な状況。動きの少ない段階。
「ゲブラー（峻厳）」
5/火星/人が荒れることにより、戒めを受ける段階。
「ティファレト（美）」
6/太陽/物事の調和がとれ、円満な解決がなされる段階。
「ネツァク（勝利）」
7/金星/人の欲望に根ざした行為が災いする段階。
「ホド（栄光）」
8/水星/人が理性により物事を解決し、処理してゆく段階。
「イェソド（基礎）」
9/月/人の心理的な影響が大きく作用している段階。
「マルクト（王国）」
10/地球/日常生活のサイクルの終着地点、現実的な営みの理想的な段階。

タロットと生命の樹について、スートや数字の説明など
他にも書けそうな内容が大量にありそうなんですが、
とりあえず今日はここまで！

タロットはカバラの教えと対応はしていますが、ウェイト版で初めて実現したことのようで、カバリストの生活を絵にしたものではないし、キリスト教などの他宗教の文化の表現も多くあるようなので、様々な文化や考えを包括したものがタロットといえそうです。

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