「僕だけの天使」高井麻巳子

「僕だけの天使」ーおニャン子クラブの隠れた名曲であり、高井麻巳子さんのリード曲である「アンブレラ・エンジェル」の歌詞の一節。そして私たちが「高井麻巳子」という女性に抱くイメージそのもののような気も。

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ということで初めてのnoteは、私の中で永遠に大切な存在、高井麻巳子さんについて書いてみたいと思います。

皆さんは高井麻巳子さんについてどんなイメージを持っているのでしょうか。一般の方には「秋元康と結婚した人」というイメージが強いのかもしれません。
高井麻巳子さんは福井県小浜市の出身で、18歳の時に美大の予備校に通うために上京。雨の原宿を歩いていた所、夕やけニャンニャンの取材班にスカウトされ、おニャン子クラブに入りました。(という公式設定)
竹下通りでピンクの傘をさす麻巳ちゃんの姿はまさにアンブレラ・エンジェルです。

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あたかもリアルタイムで見ていたかのように書きましたが、見ていません。麻巳ちゃんが竹下通りを歩いていた1985年5月には残念ながらまだ私はこの世に居りませんでした…。そこから時が進み、2002年、おニャン子クラブが解散15周年の記念に再結成をした時、中学生だった私は高井麻巳子さんと運命的な出会いを果たします。
この年、おニャン子クラブの最初のツアー『あぶな~い課外授業』に密着した未公開映像が「ザ・バックステージ」というDVDBOXになって発売されました。
様々な縁があって(これはまたいつか書きますね)私はこのDVDを見ることになり、そこに映っていた高井麻巳子さんに人生最大の一目ぼれをします。
本当に、「一目ぼれ」ってこういう事を言うんですね。
具体的には、リハーサルで「会員番号の唄」の練習をしている時、自分のパートを(誰かにやれと言われたのか)ふざけて歌い、いたずらっぽく照れ笑いをする麻巳ちゃんに一目ぼれをしました。

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おニャン子クラブというか、大人数グループアイドルの楽しいところは、メンバー同士の関係性により個々のキャラクターがよりはっきりと見えるところだと思います。おニャン子の中で、麻巳ちゃんは「いつもふわふわしていて、年上の部類に入るけど、引っ張ったり前に出て来たりするわけでは無く、真面目なんだけどふざける時もあって、素直で純朴な所も含めてみんながついいじりたくなる存在」というように見えました(少なくとも33番までのいわゆる「初期」は)。やんちゃな樹原・名越コンビとか、貴さんをはじめとした夕ニャンの出演者の方々にも「高井―!」といつもいじられているイメージがあります。
そんな掴みどころのない麻巳ちゃんが気になってしまい、気が付けば目で追っていて、そして時折ふざけた時に見せる笑顔に完全に心を掴まれてしまいました。
この感情をなんと表したら良いのか分かりませんが、「恋」に近いものだったのかもしれません。

そして、その感情はいつしか「守りたい」という気持ちに変化して行きます。この笑顔が消えることのないように―田舎者であぶなっかしい所がある麻巳子のことを俺が守ってやりたい―
1985年の全中高生男子がそう思ったのではないでしょうか。時空を超えて2002年の中学生女子もそう思いました。

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高井さんはとにかく男性の「守ってあげたい」という気持ちを大量に生み出す製造機のようなひとです。
私が高井さんのソロで1.2を争う好きな曲に「2gの片想い」という曲があるのですが、この曲は男性目線で女の子への気持ちが書かれています。冒頭に書いた「アンブレラ・エンジェル」も、そして高井さんのデビュー曲「シンデレラたちへの伝言」も男性目線の曲です。というのは、やはり制作陣もきっとそれを意識して、高井さんには女性の気持ちを歌わせるよりも、男性の理想をあてはめたい―「僕の」と言いたくなる存在でいて欲しいと思っていたのでしょう。
白いワンピースで草原を走っている少女―まさに「純真無垢」を体現したような麻巳ちゃんに、みんなそれぞれの想いをぶつけていました。

しかし、そんな三歩下がって男性に付いてくるイメージの麻巳ちゃんですが、本当は違う一面を持っていたようです。
私がそれを初めに強く感じたのは、同じくバックステージの映像で、衣装合わせの時、セーラー服の早替えがあり、衣装さんが説明をしようと胸元に触れた時、「自分でやります」とピシっと言ったシーンです。いつもヘラヘラしていた麻巳ちゃんとは違う、しっかりと意思を持った顔をしていました。
これを見て、麻巳ちゃんは私たちが想像している「守ってあげなきゃいけない存在」だけでは無いのかもしれない、本当は強い芯を持った子なのかもしれないと思い、さらに惹かれて行きました。

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芸能界で高井さんの唯一の友達だったと言える斉藤由貴さんはその後、自身の著書で高井さんの事を「皆さんが思っているよりしたたかで、自分にとって何が幸せかをちゃんと考えている人、そして秋元さんと結婚した」と言っていました。心を許していた斉藤さんには本当の姿を見せていたんですね。男性たちの理想を受け止めてくれるやさしさもあり、その実、したたかで自分の意思を持っている女性―
素敵すぎでしょう。私たちはいつも高井麻巳子さんに翻弄されてしまいます。(斉藤由貴さんといる時の麻巳ちゃんはまた一段と可愛かった…)

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秋元さんとの結婚も、私は麻巳ちゃんらしいというか、この選択で良かったなと思っています。
秋元さんが騙した、とかではなく、麻巳ちゃんがその時全身全霊で素敵だなと思ったのが秋元さんだったんだろうなと思います。そして引退の道を選んだ。リアルタイムじゃないゆえ美化してるかもしれないので、もし当時中学生男子だったらベンツに落書きしてたかもしれないですが、私はなんだか納得出来る結果だなと思いました。(そういえばこの写真も傘ですね)

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そんな永遠の「推し」である高井麻巳子さんにはずっと幸せに暮らしていてほしい―
もう二度と現在の姿が見られなくても、笑顔で幸せに暮らしていてくれればそれで十分です。美しいイメージを崩さず、永遠に「僕だけの天使」でいてくれてありがとうと言いたいですね。
これからもずっと高井さんの幸せを祈っています。

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