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アクセラレータ/投資家とどのくらいの頻度で遣り取りしてる?_サーチャーへの質問⑨_コラム035

はじめに~今回の趣旨~

今年7月~10月に行われたセミナーには多くの方にご参加頂き、㈱サーチファンド・ジャパンや私の普段の活動について認知頂く機会となりました。現在は中断していますが、また折をみて(ファンドの皆さんとも相談して)開催することになると思いますので、その際にはご案内いたします。

セミナーで繰り返しいただいた質問への回答を文章として残すシリーズ、当日説明しきれなかった要素も補足しております。

今回はサーチャーとアクセラレータ/投資家からとの関係について書いてみたいと思います。

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よくきかれる質問 :アクセラレータ/投資家とどのくらい遣り取りしてるんですか?

これも何度か質問を受けました。サーチャー候補者さんから受けることが多かったように思いますが、ご自身がサーチ活動に身を投じるにあたり、アクセラレータ/投資家からどんな支援を受けられるのか大変気になることだと思います。

回答:遣り取りはほぼ毎日、必要な支援はほぼすべて得られる

私の場合は定例会議を毎週1回行っています。㈱サーチファンド・ジャパンの伊藤代表はじめ、DBJから参画されている投資業務に経験豊富な方々に、1週間の活動進捗を報告しながら、今困っていること、悩んでいることをそのまま遠慮なく相談させて貰います。

このあたりのことは、「これがサーチャーの1週間」と題して、今年8月の第1週の具体的な詳細を記載していますので宜しければご一読下ください。

実はこの「定例会議」は、活動の初期から(正式契約する前から)週1回の頻度で設けて頂いていました。確か㈱サーチファンド・ジャパンに私からお願いしたように記憶しています。

このような定例会を儲けたのは下記のような考えからでした。

❶毎週進捗があることをアクセラレータ(投資家であるかつ協力者)と共有するができる
❷「定例会議」のたびに何らかの進展をレポートする必要性から自分の活動を後押しする(尻を叩く)効果がある
❸一方で頻度が多すぎると準備負荷がかかり過ぎるし、少なすぎ(間隔が開きすぎ)ても進捗感が薄れて定例の意味がなくなる、なので週1回プラスアルファくらいが丁度良い頻度である
❹プラスルファは、定例以外に緊急の相談案件がある場合、大きな進捗がある場合(候補先企業からの大事な情報が手に入った)、投資委員会が近付いている(週1どころか直前は毎日細部を詰める会議をやっても良い)などが
❺月曜日18時~にしたのは他の先約が入りにくい時間帯だったこと、会議の準備を土日でできること(平日は事前の準備時間が取れなくなる可能性あり)

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前に進んでいることを確認すること

これにはフロンティア・マネジメント㈱に勤務していたときの経験が役に立っているかも知れません。クライアントが不安になるときというのは、プロジェクトがうまく行かないときではなく、プロジェクトの進捗自体がよく分からないときの方が多いのです。

プロジェクトで問題が起きたとか、遅滞が発生したのなら、その原因と対策とともに早めにレポートすればそれ自体が1つの進捗になり、関係が決定的にこじれたり信頼を損ねることはあまりありません。「この人は問題点を把握して、しっかり対処してくれるんだな」と逆に安心感を与えることすらあるでしょう。

一方でレポート不足(ホウレンソウ下手)は取引相手を不安にさせ、不信感を募らせ、最悪な時には関係解消(クビ)となりかねません。恐らくクライアントの責任者から「進捗を報告せよ」と言われた段階でNGです。それは相手へのインプットが少なくて不安になっているというシグナルだからです。

アクセラレータはクライアントではなくむしろ協力者ではありますが、同時に投資家でもありますし、不安にさせてはならない相手です。悪い情報をあげるときでも早めに、小まめにすることが大事です。

と偉そうに書いていますが、私も100点満点を取れているという確信はりません。ですが日々肝に銘じています。週1回の頻度で大事なポイントはすべてを共有・協議すれば、ホウレンソウ不足になることは恐らくないとは思いますが、それ以外にも適宜コンタクトをこまめにとるように心がけているつもりです。

最後まで伴走してくれるという安心感が一番

私が㈱サーチファンド・ジャパンから得られる最大の恩恵は何といっても、一緒に伴走してくれているという安心感です。

以前に米国のサーチファンドはペアが多いということを投稿で簡単に触れたことがありますが(確かスタンフォードGSBのスタディでは全サーチファンドの半分がペア=2人組だったかと)、恐らくその最大の理由は、苦しいときや不安になったときに相談相手がいるということではないかと思います。

ただし、ここでややこしいのですが㈱サーチファンド・ジャパンはサーチャーの相手方ペアとは違うんですね。一方で単なるアクセラレータとも少し違って、私にとっては単一の投資家なのです。単一のと強調するのは、通常のサーチファンドでは10~20人の投資家から小口投資を集めるのが通常のパターンであるためです。

ペアとは違うのですが、私にとっては相談相手であり、投資家であり、また承継先相手企業のリソースも提供してくれるという存在です。

現在、日本でも「サーチファンド」を名前に冠した組織体が誕生していますが、その実態は、㈱サーチファンド・ジャパンも含めてかなり異なっているのが実情です。

サーチャーとしてコンタクトされる際には各々の違いについてもよく比較検討なさってから応募されると良いかと思います。

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#サーチファンド #事業承継

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