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為替相場の予想~資産形成にどう役立てるか

ここ最近、為替市場の値動きが荒くなっていますね。為替相場の予想は難しいですが、ある程度の見立てを行うことは可能です😊

20年間、為替、金利、株の相場見通しを行ってきた私がお伝えしたいのは、

・為替の予想モデルは、基本的に2国間の金利差と経常収支で説明できることが多いが、金利差、経常収支、中銀B/S、外貨準備、リスクオン/オフ、地政学、先物ポジション、など有効な説明変数とそのウェイトには旬がある
・予想モデルは全力で作るが、モデルに頼りすぎないようにする
・トレンドはファンダメンタルズで把握し、売買ポイントはチャート分析を活用する

ということです。

ご参考までに、先日ご依頼をいただいたセミナー講師で用いた為替モデルは下記となります。

セミナー開催時はドル円が151円台に乗せていましたが、モデルは146円を示していました。

今は151円台から147円台(一時146円台)にドル安円高が進んでいるので、今のところモデルはほぼビンゴ😊 推計式には一定の説明力がありそうです(今現在のドル円チャート)。

ちなみに、メディアに出ている専門家と言われる方々でも、相場は当てられないものです。下記は11/13-17の予想(11/17の終値は149.59円)。

今週11/27-12/1の予想は下記となっていますが、さてどうなりますか(11/29 15:00現在で147.14円)。

ですので、専門家の予想を鵜呑みにするのではなく、相場の見方を参考にしながら自分で考えることが大事です。

そして、こちらがより大切だと思いますが、こういった予想を資産形成に役立てるとしたら、

・短期トレードは難しいと思って取り組む(ちなみに短期トレードと資産形成は別物です)。長期投資は通貨分散や国の分散のメリット享受を第一に考える
・長期の資産形成においては、ピンポイントで相場を当てたり、メインシナリオにすべてを賭けたりする必要がないので、いくつかのシナリオに合わせて、通貨分散の割合を調整する

ということを意識するのが良いと思います。

特に後者に絡むことですが、長期の資産形成において為替動向を考える際には、ピンポイントで相場を当てようとするよりも、いくつかのシナリオを考えて、そのシナリオの実現可能性を考えながら資産の選択や組み入れを行うことが大事です。

例えば、160円までドル高円安が進むシナリオと130円台に円高ドル安が進むシナリオを考えて、①どちらの可能性が高そうか、②どちらに進むと自分の投資にプラスなのか、③自分の見立てと逆方向に行った場合のリスクはどのくらいか、などを考えるということです。

最近でいうと、外貨預金の金利や外国債券の利回りが上昇していますので、以前と比べて妙味が出てきていますよね。私たちがアメリカ人で収入がドル建てだったら、今の4~5%の預金金利や債券利回りの恩恵をそのまま享受できますが、円で収入を得ている日本人が米国債などの外債投資をするとなると、為替リスクをどう考えるかが重要となってきます。

その際も長期の資産形成における外国債券への投資をどう考えるかで、心構えもやり方も変わってきます。考えただけでも楽しいですが、実践するともっと楽しくなります。

引き続き楽しく増やす資産形成をしていきましょう😊

私が代表を務めるワイズ・アセット・デザインのウェブサイト
https://ysassetdesign.com/

日経ビジネスに私の記事が掲載されましたのでご覧ください
役職定年を割り切れず、学び直してメガバンクの肩書を捨てた:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)

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