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反論:打ち消すだけじゃなく一段階上の目的を叶える案で

高校生に小論文を教えてます。
小論文には、様々な型があるけれど「譲歩+反論」というパターンがある。
割と制限字数の多い場合に使うことが多い型で、予想される反対意見を書き、それをいったんは受け入れつつ、打ち消し、反論するもの。

これって、日常会話でもあるよね。

Aもいいね。けど、Bの方が良くない?的な。

その場合、BはAを打ち消すパワーが必要だとおもわれがち。たしかに、基準になる尺度が1つだと比べられる。値段とか、距離とか。より目的に適っている方が勝つ。
ところが、小論文で取り上げられている社会問題の解決方法等はもちろん、世の中の比較ってそんなに単純じゃない。
洋服を2つ並べて、今日はどちらを着ていくかとか(笑)
そういう場合に、一段階上の目的を叶えるというスタンスで反論を考えるのがポイント。

選挙の投票率が低いのは本当に悪いの?みたいなお題で「投票率が低い前提で動けば、選挙にかかる費用も安くて済み、その分、ほかのことに予算回せるよね」みたいな反対意見があった時、選挙にかかる費用が安いか高いかで反論するのではなく、それはたしかに安く済めばいいことだよねと譲歩しつつ、他に安くできる方法をぶつけるのではなく、「でもそれって、民主主義という視点から見たらどうなの?」って考えて、一段階上から反論するのがコツ。

こっちの服がいい?それともこっちの服がいい?
と聞いてくる恋人に対して、どっちの方がいいか答えるんじゃなく「どちらでも君はすごく綺麗だ」って答えることに、どことなく似ている気がして。違うか(笑)

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