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リモートワークでも役立つ!承認欲求を満たして社員のモチベーションをUPさせる方法とは?

「最近、社員のモチベーションが低く、あまりやる気を感じられない」
「承認欲求とモチベーションの関係性について知りたい」
「承認欲求を満たして社員のモチベーションをアップさせる方法を知りたい」

SNSの流行によって耳にするようになった「承認欲求」。これはアメリカの心理学者 アブラハム・マズローが唱えた「マズローの欲求5段階説」にある、5つの欲求のうちの1つに数えられている欲求でもあります。文字どおり「認められたい」という欲求ですが、これが満たされていないと、仕事に対するモチベーションが下がります。その結果、離職につながるなど企業にとってさまざまな悪影響が出てしまいます。

そこで本記事では、承認欲求の向上について、以下のポイントを中心にお伝えします。

社員の承認欲求を高めるためにも、ぜひ本記事の内容をご参考ください。

承認欲求とは?

承認欲求とは、人から認められたい、他人よりも優れていると思われたいなど「自我の欲求」ともいわれています。承認欲求が強い人は、周りから認められることで自らの存在価値を見出します。

自己承認欲求について

自己承認欲求は、「自分で自分を認めたい」という欲求です。

自分の価値や満足感を、「自分のものさし」で測るため、他人からの承認にはそこまで依存しません。自己承認欲求が強い人は、自分自身で理想を設定し自らで努力をするため、比較的安定して成長ができます。

ただし自分の中の理想が高すぎるのは要注意です。自己承認欲求が強すぎるあまり、自己嫌悪や失望感に悩まされることも少なくありません。

他者承認欲求について

他者承認欲求は、「自分が他人から認められているか」を基準とした欲求です。簡単にいうと、自己評価ではなく他人からの評価こそすべて、という判断基準になっています。

他者承認欲求が強い人は、他人の言動に振り回されやすく、自分の理想とする反応が得られなかった場合、劣等感や無力感に悩まされます。

社員の承認欲求を満たしてモチベーションを上げる方法

承認欲求は、人のモチベーションに大きく影響を与えます。会社における「社員」も同様です。社員の承認欲求を満たしつつ、モチベーションを上げるにはどうすれば良いのか、その方法をいくつかご紹介します。

1. 社員の存在そのものを認める

行動や成長を認める以前に、「存在」を認めてあげることです。たとえば目を合わせて挨拶をする、下の名前で呼ぶ、意見を求めるなど。毎日オフィスにいるとコミュニケーションは疎かになりがちですが、挨拶をしたり名前を呼んだり、そうした当たり前のコミュニケーションこそ重要となります。

2. 仕事の過程(努力・姿勢)を認める

努力や姿勢など仕事のプロセスもしっかりと認めてあげましょう。行動をその都度褒めることで、社員は「見てくれているんだな」と安心感を覚え、モチベーション向上につながります。

また、大きな成果だけでなく、小さな成果に気づいて褒めてあげるべきです。気にかけていることやしっかりと見ているというメッセージを、日常的に伝えてあげましょう。

3. 仕事の成果を認める

社員が成果を出したときも、しっかりと褒めてあげましょう。たとえば営業ノルマを達成したときやプロジェクトが成功したときなど、成果の大小に関わらず褒めます。

特に承認欲求が強い部下をもった場合、「人前でほめる」ことも効果的です。人前で褒められると、上司だけでなく周りの社員からも注目されるため、さらなるモチベーション向上につながります。社内にMVP制度などがあれば積極的に活用すると良いでしょう。

4. 社員同士で認め合う機会をつくる

特定の一人を褒めるだけでなく、「社員同士が褒めあう機会」も作ってみましょう。承認欲求は、強弱があるにせよ誰しもが持っている欲求です。社員がお互いに良いところを評価しあうことは、モチベーションが向上するだけでなく、人間関係の円滑化にもつながるでしょう。

社員の承認欲求を満たす具体的な話し方

社員の承認欲求を満たす方法をお伝えしましましたが、具体的にどのように褒めるとよいのでしょうか。ここで詳しく解説します。

1. あなた(社員自身)について話す(You)

まずは「You(あなた)」が主体となる伝え方です。相手、つまり社員自身のことを伝えます。

  • あなたは努力家ですね
  • あなたはプレゼンが上手いですね
  • あなたは頭の回転が早いですね

相手のことだけを伝えるため、褒める範囲としては少し狭くなります。また社員によっては「お世辞かな?」と解釈する人もいます。伝え方によっては素直に捉えてくれない場合もあるので注意が必要です。

2. 社員を見て自分がどう感じたかを話す(I)

メッセージの主体が「I(わたし)」になる伝え方です。わたし、つまり褒める側がどう思っているかということ。

  • あなたは努力家ですね。私も見習います
  • あなたの資料が見やすいおかげで、私の仕事が捗っている
  • あなたの営業成果は素晴らしいです。上司として、また私個人としても嬉しいです

相手のおかげで自分が助かっていることを伝えるため、承認の範囲が広くなります。

仕事が早いことを伝えて、相手が「お世辞かな?」と思ったとしても、「そのおかげで助かっている」と伝えることで、相手も素直にメッセージを受けとってくれるのです。

3. あなた(社員)によって周囲がどう感じたかを話す(We)

メッセージの主体が「We(私たち)」になる伝え方です。会社に置き換えるなら、部下と上司だけでなく、周りの社員も巻き込んだ伝え方になります。

  • あなたの仕事に対する姿勢は素晴らしい。他の社員の鏡です
  • あなたの行動力と洞察力には感心します。会社にとって重要な存在です
  • あなたの営業成績は会社でもトップです。社長や部長も感心していました

あなたと私にとどまらず、周りも巻き込んで褒めるため、褒められた側は「多くの人から認められている」ことを実感できます。お伝えした3つのメッセージの中でも、もっとも承認欲求が満たされやすいものといえるでしょう。

4. 相手の意見を尊重する

褒めることで相手の承認欲求は高まります。しかし褒める以前に、「傾聴」が大切です。上司がしっかりと部下の話に耳を傾けることで、部下は安心感を覚えます。

その上で褒めてあげることで、モチベーション向上につながるのです。もし上司が「普段から相手の意見を聞かない」「いつも批判ばかりしている」にもかかわらず、いきなり褒められたら、部下も素直に喜べません。

部下に安心してもらうためにも、まずは傾聴して相手の意見を尊重してあげましょう。

社員の承認欲求を満たすと得られる効果

社員の承認欲求を満たしてあげることは、会社全体にとってもプラスになります。次のような効果が期待できるので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 仕事の生産性が上がる

自分の努力や成果が認められると、誰しも「認められてうれしい」「もっと頑張りたい」と思うものです。それを仕事に応用すれば、社員の生産性アップにつながります。

そのためにも、上司は部下の行動を積極的に褒めてあげることが大切です。「褒める」が日常化すれば、おのずと社員のモチベーションも高まります。

2. チームの関係が良くなる

お互いに認めあう雰囲気が作られていれば、おのずとチームの関係も良くなるでしょう。全員の承認欲求が満たされていると、誰かがミスしたときも、それを責めるのではなく解決方法を一緒に考えてあげられるようになります。そうすることでチームとしてまとまってくるため、全体の生産性も上がるでしょう。

3. 組織をボトムアップ化できる

組織のボトムアップ化も期待できます。ボトムアップとは、上司がいなくても部下に仕事を任せられる状態、大きな意味で人材育成のことです。承認欲求が満たされることで、社内コミュニケーションが活性化し、技術や経験の伝達もスムーズになるでしょう。

4. 離職率の低下を期待できる

承認欲求が満たされると、社員は「この会社にもっと居たい」と思うようになります。同僚や上司とも気軽に話せる、お互いに認めあっている、チームの雰囲気も良い、など居心地の良い組織体制になっていれば、退職者も減るでしょう。離職率に悩んでいる会社は、今一度「承認欲求」に目を向けてみてはいかかでしょうか。

【コラム】承認する場を提供する「1on1」とは?

社員の承認欲求を満たす方法として「1on1ミーティング」があります。その名のとおり、上司と部下が1対1で話すミーティングのことです。

一般的な人事面談とは異なり、仕事の話よりも社員自身のプライベートやこれまでの生き方、考え方など、社員に寄り添って話し合いをするのが特徴です。

時間も15〜30分程度と短く、毎月、毎週と高頻度で行います。部下とのコミュニケーション回数を増やすことで、オープンに話せる雰囲気が作られ、仕事の生産性アップにつながります。

事例紹介~スタークス株式会社|メンバーの貢献を発見する「発見大賞」制度を導入

スタークス株式会社は、物流や販路拡大、カスタマーサポートなどのクラウドサービスを提供する会社です。

バックオフィス系業務など「成果が見えにくい職種」があることに悩みを抱えていた同社。業務をこなすのが当たり前となることで、感謝する機会が減り、承認欲求が下がっていることに課題を感じていたといいます。

【実施した取り組み】

  • 社員が成果給を送りあえる「ピアボーナス」を導入
  • 社員の貢献を発見する「発見大賞」という制度を導入

ピアボーナスを導入したことで、お互いの成果を褒め合う文化ができあがりました。さらに発見大賞というオープンな場で評価される制度の導入によって、社員の「みんなから認められる」という承認欲求の向上につながったといいます。

【事例】株式会社PHONE APPLIの「1on1ミーティング」

上司と部下の信頼関係をつくる毎週30分の1on1ミーティングを実施

自社開発した「リモート1on1」ツールを用い、マネージャーとメンバーで毎週30分、1on1を実施しています。メンバーは1on1開始直前に、ツール上で現在の体調・仕事量・モチベーションを回答し、今回の1on1で話したい話題のカテゴリーを選択します。これらの機能により、マネージャーはメンバーの状態を把握し、より1on1を有効活用することができます。またリアルタイムでマネージャーとメンバーの発話量もグラフ表示されるため、マネージャーはより傾聴を意識して1on1を行うことが可能です。基本的に上司と部下の発話量が「30%:70%」になるようなルールを設けています

1on1ブース

また、1on1の専用ブースもあります。ブースは防音仕様になっているため、ほかの雑音を気にせず対話の質を高めることができています。

従業員間で感謝や称賛を"贈りあう"「PHONE APPLI THANKS」の活用

  • THANKSカードを通じてお互いに感謝を贈りあい、従業員間の「ありがとう」を可視化しています。このカードの内容は全社に公開されているため、リモートワーク下でもマネージャーがメンバーの活躍を知ることや、これまで接点のない従業員の情報を事前に知ることが可能になります。「PHONE APPLI THANKS」によって、コミュニケーション活性化やモチベーションの向上、職場における一体感の増進や心理的安全性の向上に努めています。

PHONE APPLI THANKS

※「PHONE APPLI THANKS」について
https://phoneappli.net/product/service/pa-thanks/

【まとめ】承認欲求を満たしてモチベーションUPさせるには

本記事では、承認欲求について次のポイントを中心にお伝えしました。

  • 承認欲求には、自己承認欲求と他者承認欲求がある
  • 社員の承認欲求を満たす方法として、努力や姿勢を認める、成果を認める、社員がお互いに認め合う機会を作るなどがある
  • Youメッセージ、Iメッセージ、Weメッセージを使い分ける
  • 承認欲求が満たされると、生産性アップ、社内コミュニケーションの活性化、離職率の低下などの効果が期待できる

社員の承認欲求を満たすことで、本人の気持ちが前向きになることはもちろん、上司と部下の関係、チームの関係が良好になります。やがて会社全体の生産性アップ、利益向上にもつながるでしょう。社員の承認欲求を満たすためにも、ぜひ本記事の内容をご参考ください。

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