ロサンゼルス各地にある医療用大麻の販売店で売られている医療目的の乾燥大麻。顧客の多くが頭痛や腰痛などの解消を目的に使用しているという
ロサンゼルス各地にある医療用大麻の販売店で売られている医療目的の乾燥大麻。顧客の多くが頭痛や腰痛などの解消を目的に使用しているという

 カリフォルニア州で嗜好用マリファナ(乾燥大麻)の合法化に関する提案が、11月8日に行われる住民投票にかけられることになった。【吉田純子、写真も】

 嗜好目的のマリファナ使用に関する提案は、住民投票に向けて必要な36万5880人をはるかに上回るおよそ60万人分の署名が集まった。
 同提案が承認されれば、加州で21歳以上の成人であれば、嗜好目的でマリファナを1オンスまで所持、使用でき、さらに6本まで栽培することも許可される。公共の場所での使用や、使用後の運転は禁止される。また販売されるマリファナには15%が課税される。
 加州のギャビン・ニューサム副知事(民主党)ほか同提案の支持者は4日、サンフランシスコ市で同提案の承認に向けてキャンペーンを開始した。同提案には、ファイル共有サービス「ナップスター」の共同設立者でビリオネアとしても知られるショーン・パーカー氏も支持しており、100万ドル以上をキャンペーン資金として寄付している。
 一方、反対派グループのCitizens Against Legalizing Marijuanaの南カリフォルニア支部代表のスコット・チップマン氏は「マリファナは危険なドラッグ」として同提案に反対している。
 カリフォルニア警察署長協会もコロラド州で嗜好目的のマリファナ使用が合法化されて以来、同州では妄想や幻覚などの精神病の増加や、高い依存率などが報告され、マリファナ使用に関連した問題が増加したことを指摘。コミュニティーへの悪影響も懸念し、同提案に反対している。
 これまでにコロラド州をはじめ、ワシントン州、アラスカ州、オレゴン州で嗜好目的でのマリファナ使用が合法化されている。
 加州では1996年に行われた住民投票で、医療用マリファナの使用が55%以上の支持で承認されている。

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