アコギの弦は緩めるか?ギター歴20年以上の僕の考え方

弦を緩める画像初心者向け

楽器屋、掲示板、様々な所で議論されるテーマ

ギターの弦は緩めるか問題。←本当に意見が分かれてます。

僕はギター歴20年以上で、楽器屋さんにもプレイヤーにも話を聞き、いろんな人の意見を参考にして、過去の経験上のお話をさせていただきます。

僕の場合は

エレキ・・・弦を緩めない

アコギ・・・弦を緩める個体もある。

理想の保管の仕方と、個体差もあるのでアナタの最適な保管を考えてみて下さい。

ギター弦は緩める?エレキは張りっぱなしでいいけど、アコギはどうするか?

ギターは100本あれば100本とも違うので、全てに同じ保管方法が通用するわけではありませんが大きく分けると以下のようになります。

結論から言うとアコギの場合

・2.3周緩める物もある。メインギターのfurchは毎回緩めています。

・緩めなくても何も問題が起きないギターもある。K.yairiは公式で緩める必要がないと回答している。

・長期間弾かない場合は2.3周緩める。

エレキの場合=緩めない。

個人的にはこれが基本になります。

上記を基準にギターの弦の緩めるかどうか、個体差や環境で決めます。

ということで以下の記事は保管について慎重になるべきアコギの話になります。

何故ギターの弦を緩めるのか?

チューニングしたギターの弦にかかる張力は70kg前後と言われています。

チューニングをしたまま、放置するとネックの反り、ボディ膨らみの原因になります。

70kgの力がずっと加わってるなんて!!トラブルの原因になるわけですね。

特に木材は湿度の影響を受けやすく梅雨時期に弦を張ったままにしておくと、かなりボディが膨らみます。

冬の間は影響がなかったのに、梅雨に入った途端ボディが膨らんだこともあります

アコギのボディが膨らむと何が起こるのか?

ボディが膨らんだアコースティックギター

アコギのボディが膨らむと、弦高が上がります。

弦高が高くなると押さえるのに力が必要になります。

弦の高さの分、抑えた時にテンションがかかるので張りのある弦になり、音は伸びますが、演奏がしづらいです。

指が痛くなります。

弦高が高くなってもローポジの弾き語りならあまり問題ありません。
フィンガースタイルやテクニカルな演奏をする場合は大問題ですね。

ギター弦はどれぐらい緩めますか?

乾燥した環境なら2.3周、梅雨で湿度が70%を超えるような環境の場合はダルダルに緩めるようにしています。

と言うか、スケールなどを使って頻繁にボディが膨らんでいないか、ネックの反りはないかチェックするのを勧めます。

個体差、環境差があるので確実な正解はありません。

絶対にこうです!って言う人は嘘つきだと思います。

僕のギターもボディが膨らむのもあれば膨らまないのもあります。

そして高温多湿の梅雨はトラブルが多いです。

弾かない時間が多い楽器屋さんのギターは弦を緩めて管理しています。

なぜ弦を緩める派と緩めない派に意見が分かれるのか?

全ての環境の全てのギターに同じ回答があるわけではありません。

弦を緩めなくてもよいギターもあるでしょう。

海外の掲示板などでは長期間の保管や移動、運搬をしないならば、弦を緩める必要がないという意見が多いです。

これは気候条件によるものだと考えます。

弦を緩めることのデメリット

弦を緩める管理をするデメリットもあります。

・弦が切れてしまう。弦を緩めたり、締めたりを繰り返すと弦を切ってしまう確率が上がってしまう。

・ギターに負荷がかかったり、かからなかったりするのが良くない。そもそも完成品のギターは張力がかかった状態を前提に作られている。

上記2点がよく言われます。確かにその通りだと思います。

でも弦張ったままだとボディ膨らむんですよね。

国産のギターは湿度を考慮した作りらしい

Kヤイリギターなどは弦を緩める必要がないと公式で回答しています。

よくあるご質問|ご愛用の皆様へ|Yairi Guitar ヤイリギター

所有しているSヤイリ(Kヤイリとは別)のミニギターは弦を緩めていません。これはサイズが小さいのでかかるテンションも弱くなっている為、弦を緩める必要がないと判断しています。

ボディの膨らみは見られませんが梅雨時期は若干弦高が上がってくるためチェックしながら観察する必要があります。

多くのギターは日本の湿度環境を想定していない

Kヤイリさんのように国産のギターメーカーがあるにはありますが、ほとんどのメーカーは日本の住環境、湿度などを考慮していません。

建設関係や大工さんは詳しいと思いますが、木材はめちゃめちゃ曲がります。水分や熱を含むとバカみたいに曲がります。

質量が軽く、薄い木材を使用している場合などは曲がりやすいとも言えます。

これは高級なギターだから曲がらないように出来ている、目が詰まっているグレードの高い木材のギターだから問題ない。と言ったモノではありません。

ギターの理想の保管方法と環境

ギターの理想の保管の温度と湿度は諸説ありますが、湿度は50%程度、温度は20-25度と言われます。

人間が過ごしやすい環境とほぼ同じですね。

しかし日本の気候条件では、エアコンや空調機器を使う専用の部屋が無ければ理想の保管は不可能でしょう。

完全に管理が出来ている場合は弦を緩めなくても良いかもしれません。Kヤイリさんの回答も理想の環境を前提にしていると思われます。

しかしこれは例外中の例外だと感じています。

厳密にはギター木材の厚み、部屋の湿度などを考慮しながら膨らんでいないかチェックしながら緩める量もコントロールする必要があるはずです。

つまり高温で、湿度が高ければ高いほど弦を多く緩める必要性がある。はず。。※温度と湿度で変形するので

木は呼吸していると言われますが、コンディションのチェックをしながら緩める量もコントロールしましょう。

エレキは緩めなくてもOK、

個人の意見ですが、エレキギターは緩めなくてもOKです。

ネックの反りが起こるとも言われますがアコギに比べれば慎重になる必要はありません。

ただし過酷な環境(30度、湿度80%など)での放置はやはりトラブルの発生率が格段に上がるので注意しましょう。

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